まず、この『真田丸』で直江兼続を演じている、村上新悟さんがらみの話題です。
直江兼続役・村上新悟さん出演「にいがたゆうどきラジオ」を公開! (NHKONLINE 真田丸公式サイト)
そして地元情報誌より。
『真田丸』で直江兼続演じる俳優の村上新悟さん 春日山城に参上! (上越タウンジャーナル)
基本的に『真田丸』は、三谷氏が当て書きを得意としていることもあり、登場人物の設定がはっきりしていますが、その中でも、とりわけキャラが立っている一人といえます。実はラジオの件に関しては、NHK新潟放送局にリクエストのメールを送っています。恐らく他にも同様のメールがかなり来たのでしょう。
では、第25回「別離」のあれこれです。鶴松や秀長、利休との別離の一方で、松と茂誠の再会もありました。最終的には匂い袋が決め手となったようです。しかし二人とも、あの袋だけはきちんと持っていたのですね。一方で信幸と稲の夫婦関係はどうもうまく行かず、結局信幸は、元の妻であるこうの元へ癒しを求めに(といっていい)行ってしまいます。この夫婦、一体どうなるのでしょうか。
そして鶴松の病気と死。というより、それによって豊臣家がどうなるのかを見定めたい大名たちの動向、あるいは小姓上がりの市松、虎之介、佐吉の、水垢離を介した人間関係、そして利休の意外な動きの回といった方がふさわしくもあり、そのため、様々な挿話があれこれ登場した回でもありました。
まず昌幸と家康、この二人は結構アンチ豊臣ですし、家康の、茶々様も言いにくいが淀殿も言いにくいと口にする辺り、どのような感情を抱いているかがわかろうというものです。あらすじでも書きましたが、そういう二人が薬を献上したり、夜食を差し入れたりしているわけです。しかし見方を変えれば、人の口に入るものであるだけに、何が仕込まれているか…という見方も成り立つわけですが、流石にそこまではありませんでした。
その薬ですが、あれは高麗人参か何かでしょうか。しかし汁を流してしまったせいで、残ったわずかな人参で作ったなけなしの薬は、そのまま昌幸の口へ…。この二人の失意というか、片桐さんは失敗の張本人でもあるのですから、薫の失意が窺えようというものです。そして鶴松の母親でもある茶々、利休の呪いかともいわれているこの件に、実は深く関わっていました。この辺が今回の茶々の怖いところです。
彼女が利休にねだった人形が大きすぎたため、大徳寺に預けようということになり、それが結果的に秀吉を足の下に置くこととなる。大谷吉継と石田三成は、その部分をもまた突いて来たわけです。こうなると何やら言いがかりのようにも取れます。後年の方広寺鐘銘事件そっくりです。鉛板はさておき、木像が秀吉利休を死に追いやった一因となったのは事実ですが、一方で、秀吉は貿易の拠点を九州にと考えてもいました。何回か前の、吉継や三成の「堺つぶし」談義はこの伏線だったのでしょうか。
しかしその利休が「戦は儲かる」などと明言するのは、これまでの大河の中でも珍しいといえます。そもそも利休はわびさびを重んじる茶人であり、秀吉と価値観の違いから衝突したというのが一般的な描かれ方ですが、今回はまた随分思い切った形になっています。小田原征伐しかりです。今後の明出兵、秀次事件、そして関ヶ原も、どのような描かれ方になるのかと期待です。
そして今回、
存在感を示したのは大谷刑部吉継でした。これまたあらすじの方にも書いていますが、三成とは違った彼のバランスの良さ、利休を追い詰める黒さと、清正や正則と三成の間を取り持つ触媒としての役割を、そこに感じ取ることができます。「真っ先に祟られるのはこの儂だ」と言い切ってしまうのも潔い。ただしこの後、刑部は病気になる、少なくとも目を病むことになってしまうわけですが。
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