それでは今回も、『真田丸』のあれこれについて書きたいと思います。まずOPですが、今回から撮影協力のクレジットに「岡山県高梁市」が追加されています。これはなぜかといいますと、タイトルバックに登場するお城、あれが岡山にある高梁城だからです。中世の城の様子をとどめているということで、採用が決まったらしいです。尚六連銭の紋はCG処理、門と内部の様子は松代城のものです。
そして北条氏政を演じている高嶋政伸さんに関して、こういう記事がありました。
『真田丸』での怪演も話題 “好青年”イメージ覆した高嶋政伸の境地 実際この北条氏政には、他の大河作品の氏政に比べると、どこか怪しくて悪そうな雰囲気が漂っています。そもそも他の主要キャラもひとくせありそうな雰囲気(上杉景勝は除いていいかも)ですから、それに負けず劣らずのこの曲者風な描き方がなかなかよろしい。
ところで北条氏政といえば、いつも高価そうなお菓子を食べています。その中の1つに金平糖があります。この金平糖を、機嫌がよくない時にはわしづかみにして、ばりばり音を立てて食べていますが、その様子が『相棒』のピルイーター、大河内監察官を連想させてしまいます。これは、氏政の側近の板部岡江雪斎を演じているのが、「ヒマ課長」の山西惇さんということもあるのでしょう。
一方真田父子は囲炉裏端で胡桃を割って食するという、実に質素な生活を送っています。質素といえば、真田家は普段の食事には木の食器を使っています。これも、北条や徳川が如何にも高価そうな漆器を使っているのとは、かなりの違いがありますが、しかしその方が真田らしい印象があります。またその真田が、遥かに自分よりも上の存在である徳川を口説いて、対徳川の城を築いたというのは結構痛快な話でもあります。
きりと梅については先日の分で触れましたが、結構きりも何だかんだと言いつつ、堀田家の飲み会に加わっていますし、また祝言の席も無礼講のような感じで、「一緒に飲もうよ」と誘われたりもしています。尤もあの時外に出たばかりに、大変なものを見る破目になってしまうのですが。しかしやはり彼女は不思議ちゃんというか、異端児的な存在ではあるようです。『JIN ー仁ー』で、幕末にタイムスリップした仁が、その時代に何とか合わせようとして、どこかぎこちなく振舞いますが、あのぎこちなさに何かしら似たものを彼女に見ることができます。
この祝言の宴席で、新郎新婦から酒をついでもらっているとり=婆様がウインクをするところが印象的です。これもパペットホームズに似たようなシーンがありました。また、義姉上が雁金踊りをしている時、それに合わせて上半身を動かしているのも何だかかわいらしい。
そして今回のもう1つのハイライトの、室賀正武暗殺シーン。「暗殺請負人」出浦昌相の、隙のない動きもまた注目に値するものでした。室賀さんの「ラストこわっぱ」を聞いてみたかった気もしますが、この人の「こわっぱ」は、確たるものがある時にのみ出るもので、既に信幸に鰻=浜松の話を振られた、つまり隠し事がそれとなく発覚した時点で無しでしたから、今回はちょっと望めないかなと思いました。信幸の回想か何かで出て来るといいのですが。
次回は徳川四人衆と上杉主従がまた登場しますね。この面々がこの時点で出て来ると、いよいよ上田合戦です。
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