『花燃ゆ』が終わりました。通常大河の最終回は、第1回同様1時間枠で放送されますが、今日の最終回は45分枠でした。この辺りに、このドラマがどのように評価されて来たかが垣間見える気がします。私見ではありますが、今回とその前の回は不要だったのではないでしょうか。2回前、11月最後の回で再び生糸が暴落して、何とか事態が収拾される、あれで終わった方がよかったかもしれません。
はっきりいってこの最終回は、やはり盛り上がりに欠ける印象がありました。番宣では鹿鳴館を盛んにPRしていましたが、実際の鹿鳴館のシーンは10分程度、しかも貴婦人たちが、絹が群馬の生糸でできているのを知らないとか、女子教育に無関心であるというのを、またもや美和が説き伏せるという展開です。しかもその後、楫取が県令を辞して山口へ戻るのですが、その送別会が延々と描かれる。その後帰りの列車の中で、美和が前回燃やそうとしていた久坂の手紙を、楫取が巻物にして美和に渡します。そしてせいがくれた種が、萩で芽を出すところでドラマは完結します。
最終回に求められる歴史イベントがないため、何か冗長な感じです。しかし何よりも不思議なのは、2人が老後を過ごした防府が一切出て来ないことです。これは如何なものでしょうか。このために防府に大河ドラマ館まで建てられているのに、ちょっと寂しいですね。しかも今日は、防府市で最終回のパブリックビューイングが行われて、井上真央さんが来ていたのですが。また楫取は、明治天皇の皇女である貞宮多喜子内親王の教育主任をも勤めていますが、その辺りの描写もなしです。
それにしても回想シーンでの少女時代の文は、本が好きな子だったのに、いつの間にかお握り担当になり、その後銀姫に使えるようになってからは椋梨藤太に毒を盛り、銀姫に座敷牢に入れられてしまいます。キャラ設定がばらばらで、とても同じ人物とは思えません。また最終回のみならず、この大河そのものがやはり盛り上がりが少なかったのも事実です。今後の大河制作の際には、この点はよくよく検討され、他山の石とされるべきでしょう。また特に今日は、スタッフを批判するツイートがかなり見られました。
ところでこの最終回を観たのは、実は『真田丸』の予告目当てでもあったのですが、45分枠のせいかほんのわずかで、赤い甲冑を付けた真田信繁(幸村)が馬で駆け抜けて行くシーンしかなかったのが、いささか残念ではありました。
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