以前もちょっと触れたことがありますが、私は結構国内ドラマや時代劇を観ることが多く、その合間に海外ドラマを観る程度です。なぜ国内ドラマもしくは時代劇にこだわるかというと、やはり自分が身を置く社会、そしてその歴史を描いたものであるということだからでしょう。海外ドラマも面白いのはありますが、ただ、やはり自分たちの社会とは異なる世界であり、その違いを楽しむために観るものなので、海外ドラマオンリーとならないわけです。
身も蓋もない言い方ではありますが、海外ドラマというのもある種の文化侵略といえます。やはり侵略に対しては、それなりの防御をしなければならない。まあ、別に撃ち合いをするのでもないし、ミサイルが飛んでくるわけでもなく、そこまで肩肘張るものでもないでしょうが、海外ドラマを相対化しようと思うのであれば、やはり日本の映像作品をも観ておいた方がいいとは思います。海外ドラマ一辺倒になってしまうと、どうしても海外基準で自国を見てしまいがちというのもありますので。また海外の俳優さんでいい人もいますが、個人的にはやはり日本の俳優さんで好きな人が多いのも事実です。
まだネットが普及していない頃、様々なメディアでやけに洋画や海外ドラマを持ち上げる風潮がありました。この面白さがわからないからダメだ、あるは日本にはこういうのがない的な論調が多かったのですが、正直それはないだろうと思ってもいました。面白い面白くないはその人次第ですし、そもそも文化的土台も違うわけですし、そこまで日本を下げる理由もないだろうと感じていました。マスコミもプロモーションのためとはいえ、殊更な日本下げ、外国上げは如何なものかと思います。逆にそのような風潮には胡散臭さを感じてしまいます。
ただし、日本の作品でも最近やけに性的描写、あるいは暴力的描写が目立つものもあります。何か猟奇的というか、こういうのは元々日本人が好む物なのかと疑いたくなるような作品もあり、そういうのに好きな俳優さんが出ていたりするとがっかりです。無論表現の自由があるわけですから、映像作品では暴力的な描写をしようがどうしようが自由ですが、どうにも行き過ぎと思える描写には違和感を覚えます。このことはまた映画関連記事などで触れたいと思います。
最近は大河関係が多くなっていますが(汗)、このブログは元々パペットホームズ、三谷幸喜氏脚本の『人形劇シャーロックホームズ』について書く目的のものでした。無論ホームズ物は、既に海外では何度も映像化されていますし、私がこれぞホームズと思う、ジェレミー・ブレット主演のいわゆるグラナダ版もその1つです。しかしなぜパペットホームズに肩入れするかというと、やはりこれが日本人の目で見て、かつ描かれたホームズだからというのが最大の理由です。英米人とは違った見方にやはりこだわりたいですから。ホームズの時代小説版をそろそろアップする予定ですが、これも日本の社会にホームズを落とし込んだ場合、どうなるかというちょっとした実験のつもりです。
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