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ベイカー寮221B/Baker House 221B

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『どうする家康』第37回に関しての武将ジャパンの記事について-1

第37回に関する『武将ジャパン』大河コラムについてです。


今日はオープニングの途中で茶々が登場。
火縄銃を家康に向け「ダーン!」とやらかす先週のシーンを繰り返します。
制作陣の目には、こうした茶々が天真爛漫で小悪魔的だとでも思っているんですかね。
ここでチャンネルを変えてしまった人もいるのでは?
と懸念しつつ、今週もレビューを進めて参りましょう。

OPの中と言うより、アバンではないでしょうか。
前回のあのシーンから続いているのだから当然でしょうね。そしてあのシーンをもう1回観ることができた、そう思っている人がいても、おかしくはないでしょう。

大手メディアでは、茶々がラスボスだのなんだの言われています。
◆【どうする家康】“ラスボス茶々” 北川景子の再登場に喝采も…ささやかれる「美人キャラ北川景子しかできない」問題(→link)
一体どこが?と言いたくなるようなシーンばかり。
例えば、ぐるっと銃身に火縄を巻いていますが、巻くなら腕です。
そうはいっても、あの袖が邪魔になるわけで、まともなスタッフならこんな風に次善策を講じるはず。
「裲襠を着た女性が火縄銃を撃つというのは無理がありますね。お市の若い頃のように、男性のような格好にしてみるとか。いっそ信長の衣装を着せてもいいかも」
しかし、本作のスタッフはそうしない。ゆえに出た瞬間にマヌケな茶々となってしまいました。

まずこの「裲襠」なのですが、「りょうとう」とも言い、古代の武官の礼服で、貫頭衣式のものを指します。舞楽の装束にも取り入れられています。もちろん女性が羽織って着る小袖の意味もありますが、この場合は「打掛」がやはり一般的ではないでしょうか。

それとお市が火縄銃を撃つシーンは、実は登場しません。的に当たった後で、彼女が火縄銃を持って現れるので、彼女が本当にあの格好で銃を撃ったのかは定かではないわけです。

女性の能力や知能にまったく興味がない。美人でエロくて癒してくれればそれでいい。だからこんな残念なヒロインだらけになってしまう。

あとで阿茶局が出て来ますが、彼女に対しても同じことを言うのでしょうか。
そして
「美人でエロくて癒してくれればそれでいい」
武者さんに言わせれば昭和のおじさん的発想なのでしょうが、ほかならぬ武者さんがその発想に囚われているようにも見えます。だからこんな表現が何度も何度も出て来る。

火縄銃の扱いだけでなく、戦国時代の生活にも興味が感じられない本作は、茶々の出産に立ち会う場面もあまりにお粗末です。
父親である秀吉が廊下をドタドタ走ってきて、新生児を抱いて大笑いって……昭和のファミリードラマじゃないんだから。
当時は、迷信と衛生観念を組み合わせた妊娠出産のルールがあります。
たとえ父親だろうとそうそう踏み込めないでしょう。

あのシーンですけど、赤ちゃんの泣き声とか、既に目が開いていることを考えれば、生まれてから少し経っているのではないかと思います。もう大丈夫ですよと言われたから、秀吉が大急ぎで入って来たのでしょう。
そもそも鶴松が生まれたのは淀城であり、この当時聚楽第に秀吉は主にいたはずですから、そうそう淀城に行くことはできないし、鶴松が生まれてから入り浸るようになったと、寧々も言っていましたよね。
(追記 男性がお産の場に来てはいけないというのはありました。しかしこの場合、既に生まれていますからね)

大河ドラマ『おんな城主 直虎』では、妻の出産時、井伊直親が弓を引いていました。中国由来で、日本に残った「安産を願う儀式」です。
文官上位の中国では廃れたものの、武士の日本では残ったという大変意義深い風習です。
戦国時代のドラマである以上、そうした楽しさを期待するのはおかしな話でしょうか?
完全に昭和後期の感覚で作っているからどうしようもない。

鳴弦ですね。元々は帝の入浴や病気の時、皇子の誕生の時などに行われており(今は皇女が誕生された際にも行われている)、その後公家や武家に広まったと言われています。
しかしこの場合秀吉は主人公ではないし、そこまで詳しく描く必要があるようには言えません。

あとわざわざ「大河ドラマ『おんな城主 直虎』」としなくても、『おんな城主 直虎』でいいのではないでしょうか。ここは本来は大河のコラム(大河に関係ない記述もありますが)なのですから。

北条氏政は、馬鹿の一つ覚えのように汁かけ飯を食っている。
このドラマはやたらと下劣な食事場面が多い。
スタッフは、汁かけ飯のことを特別なメニューとでも考えているのでしょうか。
普通の食べ方であり、北条だけが食べているわけないでしょう。
なんだかネットで拾った戦国トリビアみたいなものを、嬉しくなってしつこく使い回しているように見えてしまうんですよね。

「馬鹿の一つ覚えのように」「食って」(食べて、くらい書けませんか?)いませんよ。この書き方のほうが下劣に見えてしまうのですが。
そして汁かけ飯が「普通の食べ方」と言う割に、その裏付けがありません。

それと氏政の場合、汁かけ飯には別の逸話がありますね。汁が足りなかったのでもう一度汁をかけたところ、父氏康に、毎日食べていながら自分が食べる分の汁の量もわからないのか、北条も自分の代で終わりかと叱られたという話です。また毛利元就と孫の輝元にも似た話があります。武者さんがそれらを引き合いに出して、この時代は汁かけが一般的であると書くのなら、まだわからなくもありませんが。

そのくせ伊達政宗はセリフだけ
豊臣のシンボルであるキャンドルサービスの場面で、本作頻出の「説明セリフ」が語られます。
小田原名物の伊達政宗はセリフだけの処理となりました。伊達ファンにとって、本人の出番がないのはよいことかもしれません。
しかし、このドラマの主人公は誰? 家康ですよね?
それなのに伊達政宗と最上義光を出さないところに、本作のセンスのなさをひしひしと感じてしまいます。

何度も書きますが、キャンドルサービスとはロウソクを手にして行う礼拝であり、ああいうのをそのようには呼びませんね。
そしてまた「説明セリフ」、こう呼ばないと気が済まないのでしょうか武者さんは。
そして伊達政宗と最上義光が出てこないのがおかしいとあり、

「家康は東国の仕置き担当者で、伊達や最上とは連絡を取り合っています。
そしてこの伊達と最上が、上杉相手に「北の関ヶ原」こと【慶長出羽合戦】で粘ったことが後の展開で重要になってくる。
昨今の東北戦国史をふまえつつ、家康の人間的魅力を描くならば、伊達と最上は外せないところです。
それが出てこない以上「是非もなし」としか言いようがない」

とありますが、家康が東国の仕置き担当となるのはこれからなのですが。それは本編を観ていればわかるはずです。

しかし、制作陣がこうした状況を理解していないのは、秀吉のセリフからもわかりますね。
今さら「北条の領地をくれてやる」と言い出していますが、家康が東国を押さえる構想は、もっと前からでしょう。それこそ旭姫を正室に迎えたあたりからでは?

家康が東国を押さえると言うより、秀吉が奥羽ににらみを利かせる関東・奥両国惣無事令のことでしょう。
しかし北条が沼田を巡って争いを起こしたことから、東国に対する監視の目を厳しくするべく、家康を江戸に置いたと考えるべきでは。

小田原合戦
https://www.city.odawara.kanagawa.jp/encycl/neohojo5/011/
(小田原市HP)

ところで、この時点の徳川家康は何歳ですか?
月代を剃り、ちょび髭を蓄え、声をボソボソ低くしているだけで、発声や所作は青年期そのまんま。
加齢表現が素晴らしかった朝ドラ『らんまん』の後で見せられると落差に驚くばかりです。

家康の所作は年齢相応にゆったりしたものとなり、髪に白いものが混じるようになりましたね。発声も明らかに青年期と異なり、より低めになっています。ボソボソとしか聞こえないのなら、字幕で観ることをお勧めします。
それとあまり好きな作品を、叩き棒にしない方がいいと思いますよ。

旭はそろそろ死なねばなりません。
だからでしょう、わざとらしく病気になって寝ています。
本作の脚本家は病人への気遣いが全くないと映画『レジェンド&バタフライ』でも思いました。
あの作品では、病気で寝ている妻・帰蝶の枕元で、信長が楽器演奏をして、一体何を考えているのか……と本気で呆れました。

「旭はそろそろ死なねばなりません。
だからでしょう、わざとらしく病気になって寝ています」
武者さん、以前もそうでしたが、人が死ぬことを何だと思っているのでしょうね。
(追記2 旭はこの頃は、病気がちだったと言われています。そして天正18年の正月に世を去っています)

それと
「映画『レジェンド&バタフライ』では、病気で寝ている妻・帰蝶の枕元で、信長が楽器演奏をして、一体何を考えているのか……」
濃姫(あの作品では濃姫です)は、その演奏を嫌がっていたでしょうか。
彼女自身もあのリュートを弾きたいと思っていなかったでしょうか。
(追記3 枕元でなく、音楽に合わせて踊っている南蛮人を見た設定だったような)

本作でも、死にそうな人間のそばでギャーギャー騒ぐうるさい連中の連続です。
旭は、茶でなく、薬湯を飲んでいるようでしたが、だとしたら演技指導が足りないのでは?

あのシーンの旭は別に「死にそう」ではありませんが…そんなに死んでほしいですか?そしてあの時代は茶の湯ですから、ああいう場所で茶は飲まないと思います。

そして「ああいう薬は往々にして匂いや苦味があり、カフェのミルクティーみたいにごくっと飲めませんて」などとありますが、あの旭を見る限り、薬湯を飲んでちょっと顔をしかめていますね。
そして病気の表現も無茶苦茶とかで、

先週のレーシックお愛がわざとらしく胸を押さえたり、「ハァーハァー」と息を荒くするところも酷かったものです。
朝ドラ『らんまん』では、ヒロインの握力が徐々に衰え、急須や箸をぽろっと落とすことで病変を表現していました。ふっと気の抜けてしまう演技といい、それは見事だったものです。
それがなぜ大河ではできないのでしょう?

於愛と『らんまん』のヒロインは同じ病気なのでしょうか。
そうでなければ、一概に比較はできないと思います。そして何度も書くようですが、胸痛がある場合は呼吸が乱れることが多いと言われています。循環器系疾患でなく、自律神経失調から来るものであっても呼吸が荒くなるようですね。

駿府城で家臣を相手に命令を下す場面があまりに狭い。
『らんまん』の造り酒屋の広間より手狭に見えます。
広間というより廊下じゃないかと思うほど。一体どういう城なんですか?

実際の駿府城がどうであったかというのはともかく、限られた家臣だけを集めて命を下すのであれば、あの広さでもそう問題はないのではないでしょうか。しかも広さを云々する理由が、これこれこういう理由で不都合だと言うよりは
「『らんまん』の造り酒屋の広間より手狭に見えます」
というのにちょっと苦笑です。他のドラマ、しかも明らかに時代も舞台も異なるドラマと比較して、これがおかしいと言うのも、妙なものですね。

あとさっきも書いていますが、『らんまん』をあまり叩き棒にすると、『らんまん』自体がイメージダウンになりませんか。

飲み物-カクテルとオイルランプ
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[ 2023/10/04 03:00 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)
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Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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