今年の『花燃ゆ』をはじめ、あれこれと大河ドラマについて書いていますが、今後NHKは大河についてどうしたいのかなと思います。これは紅白などにも言えることですが、長年続けて来て、制度疲労のようになってしまっているわけですね。止めるのか、続けるのか。続けるとしたらどのようにしたいのか。視聴者の受信料と税金で番組を作っている以上、それを明らかにするべきでしょう。尤も、色々な人物が出尽くした感がある一方で、郷土の英雄的存在ではあるものの、知名度的には今一つといった人物が候補になったりもしています。しかしそれで50話持たせられるのかとも思います。もし続けるのであれば
今まで登場した人物、それも確実に50話持たせられる人物を、脚本や設定などを変えて主人公にする 知名度的には今一つだが、様々な人物を盛り込んで群像劇にする 50話をやめて25話にする 一番いいのは1でしょうが、マンネリ化が避けられないという負の側面はあるでしょう。脚本やスタッフが優秀であれば、2も可能です。女性主人公は殆どがこのタイプです。ただ『花燃ゆ』もそうですが、創作が入りやすく、しかも群像劇でない場合はかなりリスクを伴うことにもなりそうです。元々大河は程度の差こそあれ群像劇なのですから、主人公にさほど関係ないからと登場人物をカットするのはやめるべきでしょう。そして3は1990年代前半に一度やって、あまりうまく行かず元に戻しています。朝ドラを1年物から半年物に移行した時のように行くといいのですが、ただ2クールだと、大河らしい重みにやや欠けるきらいはあると思われます。
それから「
花燃ゆ番外編47-この回は必要なのか? 」 で『大河ドラマと日本人』という本について触れています。書店の店頭でめくってみて、今すぐ読みたいとは思わなかった本ですが、この中に、本来大河ドラマは第3作までで終わる予定だったとあります。つまり、昭和38年(1963年)の『花の生涯』、昭和39年の『赤穂浪士』、そして昭和40年の『太閤記』の3作品に限定する予定だったのが、『太閤記』で緒形拳さんがブレイクしたため、その後も続けようということになり、今に至っているらしいのです。無論それなりのニーズがあって続いてはいると思うし、出演者のみならず、スタッフもいい作品があったのも事実ですが、一方で何となく惰性でここまで来てしまった感もあります。続けるのであれば、やはりもう少し本気で、しかも作品に愛情を持てる方にやっていただきたいものです。そのためにも、制作や脚本に一定のハードルを設けていいのではと思うわけです。
それと、50話続けるのであれば、自分たちがこれこれこうやりたいという方針を打ち出して、それについて来られる視聴者だけついて来なさいというやり方でいいとも思います。特に今年は視聴率を意識したがゆえに、設定をくるくる変えて、一貫性を欠く作品になってしまったのは事実なので。
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