以前日本ラグビー狂会の著書で、「快楽式スタジアムの方程式」というコラムをご紹介しています。このコラムの中で著者の平野ゆり氏によれば、快楽度の高いスタジアムの条件は以下の通りです。
観やすさ(グラウンドからの距離の近さ、キャパシティに応じてスタンドをダブル・デッカーにし、最適な視覚を確保)
居心地のよさ(全席に屋根、そして質の高い座席)
親切であること(ビデオスクリーン、照明の設置、十二分な数のトイレ)
そして私はこれに関して
「実際問題、今のリーグワンに於いてさえ、これらの条件を満たしているスタジアムは限られていると思います」
と書いています。で実際どのくらいのスタジアムが、この条件を満たしているかを、リーグワンのサイトで調べてみました。大部分のスタジアムは画像があるためそれでチェックできますが、一部画像がない分は、リンク先の画像で判断しています。
リーグワンで使用されているスタジアム一覧
(リーグワン公式サイト)
今回は「グラウンドからの距離の近さ」と「屋根のあるなし」で見て行きたいと思います。尚照明やスクリーンは殆どのスタジアムに取りつけられています。
まず「グラウンドからの距離の近さ」ですが、陸上トラックなどがなく、すべてのスタンドから見てピッチと客席の間のスペースが殆どない、または狭いスタジアムは
釜石鵜住居復興スタジアム
熊谷スポーツ文化公園ラグビー場
秩父宮ラグビー場
ヤマハスタジアム
豊田スタジアム
パロマ瑞穂ラグビー場
ヨドコウ桜スタジアム
東大阪市花園ラグビー場
ノエビアスタジアム神戸
Balcom BMW Rugby Stadium
グローバルアリーナ
ベスト電器スタジアム
ミクニワールドスタジアム北九州
以上13のスタジアムになります。
尚三重交通Gスポーツの杜鈴鹿(ホンダヒートの本拠地)もスタンドから比較的近いのですが、スタンドは一部のみで、それ以外は芝のスペースとなっています。
さらにこの中で、メインスタンドとバックスタンド(場合によってはサイドスタンド)が屋根付きのスタジアムは
豊田スタジアム
ヨドコウ桜スタジアム
ノエビアスタジアム神戸
ベスト電器スタジアム
ミクニワールドスタジアム北九州
の5つのみです。
今すぐ増改築をとは行かないかも知れませんし、リーグワン主導のみでは難しいかも知れません。ならばせめてJリーグと協働でスタンドに屋根を付けるとか、ピッチからの距離が近いスタンドへの改修工事を、推し進めて行くべきではないかと思う所以です。またこういうのは、トップリーグ時代から検討されていてしかるべきだったとも言えます。
ところで4月最後の週末は、久々にリーグワンの試合のない週末でしたが、来週は入替戦第一戦が始まります。尚この入替戦は、すべてJSPORTSで中継予定です。
(2023年4月30日一部加筆)
スポンサーサイト