まず『どうする家康』第13回のあらすじと感想で、大阪の陣が家康とお市の対立であるかのように書いていましたが、もちろん茶々の間違いです。訂正しています。あと時々意味が通りにくいと思われる箇所があれば、その都度直すようにしています。
ところで4月9日は放送がお休みでしたので、この機会におさらいをしてみようと思います-おさらいと言っても大したことではありませんが。まあ、このあらすじと感想を見てくださっている方ならおわかりでしょうが、この大河は今のところ割と楽しんで観ています。
理由として挙げられるのが、
「主人公がかっこよくない」
これが大きいと思います。あくまでもかっこよくないのは、肝心な所で迷ったり、途方に暮れたりしている家康であって、松本潤さんのことではありません。寧ろあのマツジュンが、この家康を演じるというのに面白みがあります。
いつも家臣たちに諫められたり、奥さんや母親からもあれこれ言われたり。そして本人に絡むキャラ、たとえば信長や信玄はクセつよキャラであったりで、著名な人物をごく当たり前に描くのとはまた違った魅力があります。その家臣団も泥臭いうえに、特に酒井忠次は海老すくい大好きおじさんで、本多忠勝は都で女性の香を嗅いで気分が悪くなるなど、キャラ設定もきちんとできてはいます。
そして家康自身の結婚や桶狭間、三河一向一揆など最低限の史実は踏まえているわけで、要は創作の部分をどこまで受け入れられるか、あるいは受け入れられないかで評価が決まるところはあるでしょう。しかしそもそも最近の大河というのは、如何にもヒーロー然とした人物、カリスマ的な人物をメインに描くのではなく、寧ろちょっと頼りないとか、まだ若い故に未熟さが残るとか、そういう主人公が多いものです。
昨年にしても剣術と言うよりは、農作物の獲れ高という、極めて実務的なものに興味を持つ青年が、いつの間にか歴史の表舞台に引っ張り出されて行く展開であり、寧ろあの大河の特に序盤から前半で、「かっこよかった」のは主人公でなく三浦義村のほうでしょう。
逆に『麒麟がくる』の光秀は、結構真面目人間で主君(道三)からの覚えもめでたくて、それゆえにいささか趣を異にしていたような気がします。これも信長がそれまでのイメージと違ったわけですから(今年も今までのイメージとは違いますが)、光秀ももうちょっと変人ぽくするという方法も、あるいはあったかも知れません。『軍師官兵衛』も比較的正統派ではありましたが、あれも秀吉が割と変人で、官兵衛にミミズを振舞ったりしていましたね。
昭和の終わりごろまでは著名な人物を普通に、時に感動を与える人物として描くのが、大河であったかと思われます。それがいくらか変化したのが『独眼竜政宗』辺りからではないでしょうか。この大河は結構残酷と思われるシーンがある一方でコミカルな描写もあり、それが魅力となっていたところはあるでしょう。
これはまた次回も続きます。
それから『舞いあがれ!』の、ドラマ後半部分のまとめですが、火曜日からまた連続して投稿する予定です。
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