先日の続きです。
あと例によって『大奥』関連の記事を、ゴシップサイトからも引っ張って来たうえで、この次の朝ドラの記事を紹介しています。
◆4月開始「らんまん」ディーン・フジオカ 7年ぶり朝ドラ凱旋「光栄」坂本龍馬役“恩人”五代さまと親交(→link)
最新研究がいまひとつ最近の大河に反映されていない幕末明治、しかも土佐!
ジョン万次郎も出ますし、自由民権運動も扱う。
楽しみに待っています。
えーと、ジョン万次郎は既に『西郷どん』で登場し、同じ『西郷どん』で薩長同盟関連の最新研究も登場していますが、 それはまるっきり無視の、実に武者さんらしい喜び方ですね。この人は好きな作品に登場しない限り、最新研究も、史料を基にした描写も認めませんからね。
しかし武者さん、貴方ディーン・フジオカさんが出て来る作品、嫌いだったのでは?
本作は、嫌な煮詰まり方をしてきました。
ファンの間で、
・このドラマは面白い、なぜなら
といった表現ではなく、
・このドラマの面白さがわからないのはバカだ
といった論調がしばしば見られるようになってきたのです。
何かブーメランを見たような気がします。
「このドラマの面白さがわからないのはバカだ」
と言うのは、好きな大河の場合に、それを批判する人たちに対して武者さんが取る態度に非常に似ているのですが。
私は、本作の陳腐な内容について、制作サイドやポリアンナメディアに失意を感じ、大河ドラマ自体が好きで批判の記事を書いていますが、ドラマを楽しんでいる人そのものには何ら感情はありません。
作品についての好き嫌いは誰にでもあり、何を取捨選択しようが個人の勝手でしょう。
どこが「陳腐」なのかちゃんと書いて貰えないでしょうか。
それに制作サイド、ポリアンナメディアなる名称の記事などなど、どの大河にもありがちだと思いますし、どう見ても最初から叩く気満々で書いているとしか思えません。大河ドラマが好きなら、長所短所それぞれを挙げてしかるべきで、全面否定あるいは肯定ばかりする人を大河好きとは呼ばないと思います。 武者さんの場合大河好きなのではなく、麒麟好きや鎌倉殿好きなのでしょう。
それと
「作品についての好き嫌いは誰にでもあり、何を取捨選択しようが個人の勝手でしょう」
率直に言って、よくこのコラムでこんなこと書けるなと思います。書かせている方にも無論責任はありますが、歴史ポータルで大河コラムを、しかも報酬を貰っているはずの人が書くことでしょうか。ならば個人のブログやサイトで、無償でやってください。
そして「ライター」なら、
「ドラマを楽しんでいる人そのものには何ら感情はありません」
「感情」などと書かず、せめて「他意」くらい書いてほしいものです。
あとツイッター上のファンダム関連で(これを一番書きたいのではないかと思います)、
それが近年、朝ドラあたりから、どうにもおかしく感じます。
自分の好き嫌いと一致しない人間を見つけると、SNSで一方的に突っかかって喧嘩腰のリプライをつけたり、相手のツイートを勝手にスクリーンショットを取り、罵倒していたりする。
お言葉ですが、自分の好き嫌いと一致しないとすぐにブロックしたり、あるいは、このコラムのコメント欄を閉鎖してしまったりする武者さんに、それは言ってほしくないと思います。
ときには「意見があるなら論文を書け」とまで迫ってくる方もいます。
そんなもんほっとけ、とも思うのですが、一方で大河ドラマが好きだからこそ非常に危うく感じてしまう。
いったい何が起きているのでしょうか。
まるでSNSに酔っているかのよう。
衆人皆酔えるに、我独り醒めたり。屈原『漁父辞』
みんなが酔っ払っているが、私は一人、シラフでいる。
そう思いたくなるほど、悪意が煮詰まった感じを受けます。
そしてツイッターでのやり取りを
「一方で大河ドラマが好きだからこそ非常に危うく感じてしまう」
などと書いていますが、大河のようなエンタメ作品は賛否両論あり、それに関しての意見を、衝突することはあるものの一方的に危ないと言ったり、この後に出て来ますが、「有毒ファンダム現象」などと決めつけたりするのは如何なものでしょうか。
また屈原の「衆酔独醒」ですが、単に酔っぱらっているか酔っぱらっていないかではなく、この場合人としてあるべき道を歩いていないか、または歩いているかといった意味が含まれますね。しかし何だか上から目線的だなと思います。
そして、
先日『アカデミズムとジェンダー: 歴史学の現状と課題』という本を読みました。
そこには「今の若者の中には歴史が好きだけれども、SNSでミソジニーを炸裂させ、女性を罵倒し合う日本史界隈を見ていて、選びたくなくなったものもいる」という趣旨のことが書かれていました。
大河でも、くだらない差別を横行させ、ファンダムが荒ぶるとなると、未来の芽が摘まれかねない――そのことを危惧しています。
結局落としどころは、ジェンダー論のようですね。武者さんて要は大河ではなく、こういうことを書きたいようですから、そちらに特化した方がいいのではないでしょうか。
どんな作品でも好き嫌いがある以上、互いにいがみあうのではなく、それぞれのスタンスで楽しめばよいのではないでしょうか。
タグ付きのツイをしているファンダムの住人も、それぞれのスタンスで楽しんでいると思いますよ。
しかしやはり、「フルタイムのラグビーウォッチャー」氏に、どことなく似ているなと思います。ただあちらは知識はそこそこあって、文章ももっと読みやすく感じられました。
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