第17週第3話(第79回)と第4話(第80回)です。それから朝ドラ関連投稿は「朝ドラ」カテゴリーに移しています。
第79回
荒金はめぐみに工場をいつ建てたのかと訊き、めぐみは5年前に、自動車部品を作るために新しくしたと答える。航空機部品への参入を尋ねられて、めぐみは返答に窮するが、そこへ舞が入って来る。舞は荒金に挨拶をし、荒金はボーリガード社の話題を持ち出す。この会社は高級自動車メーカーとめぐみは言い、一方舞は、航空機分野では世界トップクラスであると言う。
菱崎重工ではこのボーリガード社の研究開発案件を抱えており、航空機用の新型エンジンのボルトを試作して貰えないかと荒金は言う。正式な発注を見据えた試作とのことだが、めぐみは航空機部品が未経験のため断ろうとする。しかし舞はボルトの図面を見せてほしいと頼み、荒金は部外秘の図面を舞に見せる。舞は少し検討したいと言うが、実はこのボルトは既に朝霞工業に発注済みで、ただ試作が遅れていた。
そのため返事は早めにお願いしたいと荒金。なぜご依頼いただけたのかとめぐみは尋ねるが、荒金は航空機産業には新たな力が必要と言い、舞が発言したように、中小企業が本当にその力になりうるのか興味を持っていた。そして荒金は舞の発言にあった、IWAKURAの持つ優れた技術を証明してほしいとも言う。舞は挑戦するべく、ネジ作成担当の社員に図面を配る。結城や宮坂は難易度の高さに驚き、相良は今うちか持っている資格だけではできないと言う。
舞は試作段階なので資格までは求められないことを話し、笠巻の意見を訊く。正直なとこ難しいと笠巻。新型エンジン用のニッケル基合金で作るわけだが、IWAKURAではこの素材を扱ったことがなく、宮坂からもニッケルは難しいとの声が出る。IWAKURAの機械では難しいんとちゃうやろかと言う宮坂に、よその工場に手伝って貰うのはどうかと舞。しかし笠巻は、よそもそれぞれに大事な仕事を抱えていると言う。
また結城は、この図面をなんぼ見ても具体的にどんな機械が必要か、何をどこに頼めばいいのかわからないと言う。しかし難しいからこそIWAKURAで挑戦したい、これが成功したらIWAKURAはもっと成長できると舞は言い、これまで生き延びてこれたのは、今までチャレンジするのをやめへんかったからじゃないかと笠巻に尋ねる。笠巻は浩太に言われて、新しい金型を作った時のこと、浩太はそれで作った試作のネジを見て、いける、どんどん新しいことにチャレンジして行こうと話したことを思い出していた。
よその工場には自分が掛け合うと言う舞に、お父ちゃんも頑固やったけど、あんたそれ以上やなと笠巻。最終的に笠巻は請け負ってくれる。めぐみに向かい、先代社長の夢に挑戦させてくれと言う舞。めぐみのOKも出て試作が始まる。その夜めぐみは仏壇にこのことを報告する。IWAKURAのみんなが、浩太さんの夢かなえよって頑張ってるとこ、見せたいなあ、リーダーは舞なんやでとめぐみ。
その時玄関のチャイムが鳴る。雪乃が城崎に行って来て、土産をくれたのである。めぐみは雪乃を家に上げ、雪乃は舞ちゃんがプロジェクトリーダーなんて大したもんやんかと驚き、セミナーで舞が発言したことを聞いて、頼もしいやんか、浩太さんいはったら喜んだやろになと言う。仕事一辺倒の舞の結婚を気にするめぐみに、雪乃は今の若い子はのんんびりしている、貴司も一生独身ちゃう、短冊にな短歌書いてモテんのは平安時代までやっちゅうねんと笑う。
その舞が立ち上げたのは、IWAKURA夢プロジェクトだった。ボルト試作の難易度は高かった。高熱や振動という過酷な環境を避けられない航空機の部品は、高い品質を求められるが、ニッケル基合金は硬くて加工が難しく、失敗を重ねつつ最適な方法を模索するしかなかった。さらに舞は、JISQ9100mの取得の勉強も進める必要があった。
第80回
昼休みの休憩室。舞は食事をしながら居眠りをし、山田から遅くまで頑張り過ぎとちゃうと訊かれてしまう。そこへ結城や笠巻たちが入ってくるが、ボルトの試作はなかなかうまく行かなかった。ニッケルやなかったらもっと簡単と土屋。しかし宮坂はニッケルやなかったら、ジェット機のエンジンの高熱に耐えられないと言う。宮坂も勉強していたのである。そして
笠巻は長井さんとこに相談してみよと言い出す。
あそこならニッケルも扱うてんのとちゃうかと言い、他の社員たちも同意する。その長井金属には、かつてリストラになった小森がいた。舞は小森の、ここで働いていることが俺の自慢という言葉を思い出していた。そして舞と笠巻はうめづで、長井の代わりに来た小森と話す。そして笠巻はニッケル基合金を扱っていること、舞は航空機のエンジン用のボルトであることを話す。しかし頭部成形がうまく行かなかった。
小森はヘッダーを使っているのかと尋ねる。素材が金型に焼き付くと言う笠巻に、小森はうちではニッケルは温めて加工していると答える。プレス機を使って、電気炉から出した物を直接叩いたら、加工しやすくなると小森。ただIWAKURAにある機械では無理で、舞は長井金属の機械を使わせて貰えないかと申し出る。試作を絶対成功させたいと言う舞に、長井さんがええねやったら、俺は別にと小森は言う。頼んで貰われへんかなと笠巻。
小森は承諾するが、頭を下げる舞に勘違いせんといてな、あくまで先代と笠巻さんのためやと言う。そして長井金属に出向き、ニッケルを温めての試作が始まる。舞は手数をかけたことを詫びるが、長井はこの機械も、最後に浩ちゃんのために働けて喜んでいると言う。実は長井は、来月で会社を畳むことにしていた。後継ぎもおらんし潮時やろと言う長井は、職人たちの再就職先を探していたが、小森はまだどこも決まっていなかった。
こないだIWAKURAさんとこに戻られへんか聞いてみい言うたと長井は言う。しかし小森はそれについて話しておらず、IWAKURAに戻る気はないらしい。やむを得ざる理由でリストラしたものの、小森はここで働いているのが自慢だと言っていた。めぐみはもう一度小森と話すが、小森はリストラされた時の悲しさ、悔しさが忘れられずにいた。
しかし次の仕事の当てはなく、めぐみはリストラのことを詫び、もう誰にもそんな思いをさせたくない、この4年間で会社を変えて来たと言う。それは前に小森が言っていた、働いていることに誇りを持てるような会社だと言う舞。1日だけ来て貰えないか、今のIWAKURAを見てほしい、それでも働きたくなかったら諦めると言うめぐみ。小森は壁の夢プロジェクトのボルトの図を見て、自分が初めて作ったネジを思い出す。
一方五島では、知嘉島の未来を考える会というプロジェクトができ、信吾がアイデアを求めていた。撮影所から映画館、昆虫博物館にばらもん凧美術館、水族館や蝋人形の館など様々な意見が飛び出すが、箱物を作るには予算がなかった。さくらは島のよかとこば書いて10人に送り、受け取った人がさらに10人に送ればいいと言う。そりゃ不幸の手紙たい、却下と信吾。そこへ一太が腹減ったと入ってくる。
豪は一太にもアイデアを求め、一太は無人島にテーマパークを作る案を出すが、無論予算はなかった。一太は、若い子が遊びに来るような島やったら、凜も慶太も福岡行かんかったっち思うと言う。しかし一太が注文した「むっちゃんの気まぐれパスタ」から夜釣りの話になり、釣り教室を豪が提案する。祥子は舞に聞いてみるといい、営業中の舞に電話をしてみる。舞も営業先に釣り好きの若い人がいて、五島の話に興味を持っていると答え、かつてさくらに釣りを教わって楽しかったと話す。
IWAKURAが航空機のエンジンのボルトの試作に挑みます。しかしニッケルという、今まで扱ったことがない素材のためうまく行かず、長井金属に相談することにします。ここにはかつてリストラの対象となった小森がいました。小森は口を利いてくれたものの、リストラされたことがまだ心の中でくすぶっているようです。
試作をしながら長井は、来月で会社を畳むことを舞たちに伝えます。しかし小森はそのことには触れず、IWAKURAには戻りたくないようで、めぐみはその小森ともう一度話をしようと考えるのでした。あと浩太の夢、小森とIWAKURAとの確執などもあって回想シーンが多いです。
そして久々に五島です。島の活性化のために、みじょカフェでアイデアを求める信吾ですが、皆が出すアイデアはどれも予算オーバーでした。と言うか、島への留学制度はどうなったのでしょうか。そして一太が入って来て、「むっちゃんの気まぐれパスタ」を頼んだところ、夜釣りに行ったから昼寝しているとさくらは言って、一太を呆れさせます。
しかしそれを聞いた豪は、釣りがいいと言い出し、祥子は舞に聞いてみると信吾の携帯を借ります。しかし哀川翔さん演じる豪が、最初にカブトムシを集めた昆虫博物館のアイデアを出したのには笑います。あと凜、慶太は福岡にいるのですね。
しかしこの釣り教室の計画について、なぜ祥子が舞に聞こうとしたのか、その辺が今一つわからないのですが…。あと舞も営業先で釣りが好きな人、五島に興味がある人がいると言うのであれば、それらしいシーンがあってもよかったかなと思いますね。ボルト作りの方はそれなりに流れがわかるのですが、こちらの方はちょっと唐突な感じがします。
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