第10週第3回(第48回)です。
水島は仲間5人に送られて、いつもの調子で「じゃ」と手を上げ、そして故郷の群馬へ帰った。またな、元気でねと声が飛ぶ中、舞は今までの水島を思い出していた。そして、大河内が担当した水島の評価には
「一点集中になりがち」
「ATCへの反応の遅さ」
「時に平常心を保つことが雑であり、パイロットには不適合」
とあり、その側には水島の名札と学生証があった。
舞は落ち込んでおり、ベッドに横たわっていた。そんな舞を倫子は、そろそろ元気出さないとと起こす。吉田は談話室で、野外航法の各コースで行う手段をまとめたのを見せる。それを見れば、どこで何をすべきかがわかるようになっていた。中澤、倫子そして舞は感心する。さらに吉田はそれぞれを人数分コピーして配る。
宮崎の時、皆には協力して貰ったからと言う吉田は、もう仲間からフェイルは出したくないとも言う。それならと中澤は、先輩から貰った使用済みのナビゲーションログを取りに戻る。そして倫子は、山下教官からのアドバイスをみんなに共有すると、ノートを広げる。自分は役に立ちそうもないと謝る舞。
舞は大河内教官の班だから仕方ない、同情すると言う倫子と吉田。吉田は、つらかったら教官を変えて貰うと言う手段もあるらしいと教えてくれる。今までフェイルした学生の多くが、大河内教官の班だからと吉田。舞の脳裏を、大河内のあの言葉がよぎる。
「努力してもパイロットになれない学生もいる、私がここにいるのはそういう学生を落とすためでもあるんだ」
柏木もやる気が出ないようで、ベッドに仰向けになっていた。その時舞がドアをノックし、柏木は慌てて机に向かう。寝癖ついてますよと舞は言い、吉田がくれたまとめを渡す。広くなりましたねの言葉にも柏木は無反応で、私よりへこんでる人おったと舞。そして舞は吉田が言っていた、教官を替えることについて話す。しかし柏木はこう言う。
「俺は大河内教官から絶対に逃げない」
柏木は続ける。
「俺たちが逃げたら、フェイルした水島は何だったんだ。大河内教官を見返してやる」
「どれだけ突き放されてもあきれられても、俺が大河内教官を逃がさない」
そして柏木は時計を見て、もう消灯だ、守衛に見つかったら面倒だからなと、戻ることを促す。舞も来てよかった、私も吹っ切れたと言って出て行く。
廊下は真っ暗で、舞は携帯の照明を頼りに部屋へ戻る。その時柏木は舞がノートを忘れていることに気づき、追いかけようとするが、守衛が来ているのに気づいて、背後の食堂に入る。その時テーブルの下の誰かに足をつかまれる。舞だった。テーブルの下で、2人は何とか守衛をやり過ごし、柏木は忘れ物のノートを舞に渡す。舞はかくれんぼみたいですねと笑い、ほなまた明日と去ろうとする。
しかし柏木は舞の手首をつかみ、そして言う。
「岩倉。俺…お前のことが好きだ」
驚く舞。柏木は、今まで自分は駄目なところを見せるのは恥ずかしいと思っていた、しかし岩倉と一緒にいると素直になれる、もっと岩倉のことを知りたい、もし同じ気持ちでいてくれたら嬉しいと話し、返事は今じゃなくていいと言った後、テーブルの下から出ようとして頭をぶつけてしまう。
大丈夫かと舞。柏木はソロフライト頑張ろうなと言って去る。舞はその後久留美に電話をする。久留美はちょうど休憩中であり、舞から、あの愛想の悪い人から告白されたと聞いて驚く。久留美は取りあえず落ち着くように言い、舞の気持ちを尋ねる。自分の気持ちを伝える言葉を探しあぐねる舞に、ええなあと久留美。久留美はそういうのはないのかと訊く舞に、そんな時間はないと久留美。
舞の声聞いたら元気が出た、何かあったらすぐ教えてなと久留美は言い、電話を切った後、舞が初恋かあと嬉しそうに言う。しかしその時、初めて自分が空腹であることに気づく。久留美が外へ出たところへ、医師の八神が患者のケアの礼を言い、手術もうまく行った、いつも久留美に支えて貰っていると言って、勤務が終わってから食べてくれと、2種類のサンドイッチの好きな方を選ばせる。
ソロフライトの日がやってくる。気象を始め、ファーストソロができる条件が揃っていると大河内に伝える舞。やがて舞を載せた練習機が滑走を始め、夏を迎えた帯広の空に飛び立とうとしていた。
水島が去り、同じ大河内班だった舞も柏木も、気が抜けたようになります。また大河内の水島への評価は、流石に彼の短所を厳しく捉えたものでした。しかしソロフライト開始も間近に迫っており、舞は談話室で吉田の野外航法関連のまとめを始め、山下班の皆の情報を教えて貰います。吉田君は相変わらず抜かりがないですね。あと、彼が仲間をこれ以上フェイルさせたくないと言うのには、何かじんと来るものがあります。
舞はそれを柏木に教える傍ら、吉田が言っていた教官を替える案も伝えます。しかし柏木は、自分は大河内から逃げないと言い、あくまでも大河内の下で飛行訓練を行うと言います。そして消灯時間になり、舞は慌てて戻ろうとしますが、ノートを忘れていたのを見つけた柏木が彼女を追いかけ、2人は食堂で鉢合わせします。守衛が遠ざかったのを知って舞は帰ろうとしますが、この時やっとというべきか、柏木は舞に告白します。
元々体育館で伝えようとして伝えられず、このタイミングを見計らってのことのようで、柏木らしくちゃんとした理由もありました。しかし舞は正に舞いあがったようになり、久留美にこのことを伝えます。久留美も喜んでくれますが、舞はあの後守衛さんに見つからずに帰れたのでしょうか。それと舞の電話はともかくとしても、八神先生と久留美のシーンはちょっと微妙です。久留美があまり出てこないから、病院での人間関係を出したかったのだろうなとは思いますが。
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