第10週第1話(第46回)です。
プリソロチェック(中間審査)が目前に迫り、ロストポジションで気が滅入っていた柏木のために、仲間5人でイメトレの場を設けた結果、柏木は何とか自分を取り戻す。そして水島とつかみ合いになった時、壊してしまった舞のコックピットの模型を直して舞に渡す。そして柏木は言葉に詰まりつつこう言う。
「岩倉、俺…お前のこと…」
しかし柏木はその直後、
「いや、ごめん。何でもない」
と言い、じゃあ明日と出て行ってしまう。何事かと不思議に思う舞。
中澤は倫子に、妻から届いた離婚届の件で相談していた。家族のために、パイロットを目指していると伝えて来たつもりだったのにと弱気な中澤。倫子はその離婚届を棚の後ろに落として、さらにこうも言った。
「なよなよするだけなら、今は明日のプリソロチェックに集中しなよ」
それくらいの覚悟を持ってここへ来たんでしょと、倫子は部屋を出て行く。
舞は眠れず焦っていた。ばらもん凧が、目をつむってと言ったように聞こえた。いつの間にか舞は飛行機を操縦しており、隣に座っているのが大河内であったり、柏木になったりしていた。知らず知らずのうちに顔が赤くなっており、大河内から、フライトに私情を持ち込むなと注意される。何がなんだかわからずにいる舞は目をさました。夢だったのである。何とか寝られたことに安心する舞。
舞は朝食の席で、柏木の前に座ることを避けようとする。なぜここに座らないのとか、柏木さんと何かあったのと言われて否定する舞と柏木。中澤も一応吹っ切れたようだった。水島はそんな皆を見渡して元気なくないかと言い、大事なプリソロチェック、胸張って行こうよと皆を鼓舞しようとし、水島は円陣を組むことを提案する。舞と柏木がそれに乗ってくる。中澤も、これまでの努力も鬱憤も、全部今日のフライトに叩き込むと言い、他の班からも拍手が飛んで、6人で円陣を組むことになる。
恥ずかしいから早くしろと柏木。水島が何と言おうかと迷っていると、舞が
「合格するぞ~、おー!」
と叫び、皆は声を合わせて「全員合格するぞ~、お~!」と声を合わせる。
プリソロチェックの目的は、学生が今後1人で飛行訓練ができるかどうかを審査することで、いつもの教官とは別の教官が担当する。航空学校で脱落者が多く出るのがこの審査で、大河内は担当教官に
「情はいりません。厳しく審査してください」
と声をかける。今後訓練を続けるのが難しい学生はフェイルとなり、1週間以内に学校を去ることになる。最初は柏木だった、柏木は位置を見失うこともなく、ATCとの連絡もできており、教官もその点を評価していた。
そして舞の番になる。舞もかなり緊張していたが、落ち着いて操縦を行い、着陸がちゃんとできたら、私かて合格できると心の内で思っていた。風も弱く、視界も良好という最高の条件だったが、風によって機体が右に流され、着陸をやり直すことになる。後部座席の審査を担当する教官が、何やら評価を書き込んでいた。舞はどうにか着陸できたが、センターラインからかなりずれてしまった。「ああ、ずれたなあ」と管制官。その後ろで様子を見ていた水島の手が震えていた。
プリソロチェックの日がやって来ますが、その前に柏木から何か言われそうになったものの、結局何でもないと言われた舞は、何事なのかと思い、その柏木が夢にまで出て来てしまいます。そのため、翌日の朝食の席も柏木の前を避ける始末です。一方倫子、彼女らしい歯切れのよさで、離婚を迫られて悩む中澤を一喝します。
そしていよいよ始まる審査に加え、全員で円陣を組みます。なにやらスポーツ選手のようでもあり、かのなにわバードマンの面影を、ここに見ることもできそうです。そして審査が始まりますが、この時は担当教官とは別の教官が審査を行うことになります。柏木は位置を見失わず、連絡もできており、まず合格間違いなしといった感じです。
続いて舞です。着陸がうまくできない彼女は、この日も着陸やり直しをしてしまいます。そして何とか着陸できたものの、センターラインから外れてしまっていました。この審査のために着陸を頑張りたいと思っていたわけですが、なかなか思うようには行かないものです。その次は水島が飛ぶことになっていましたが、彼の手が震えているところを見ると、こちらもまたかなり緊張しているようです。
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