もう一度朝ドラ関連投稿です。先日も書いたのですが、朝ドラの今作(舞いあがれ!)と前作(ちむどんどん)は、時代設定や舞台こそ違えど、そこは同じ朝ドラでもあり、共通する点が多く、その意味で色々比較されやすいと思います。そして両者を比較した場合、どちらが朝ドラらしいかと言われると、やはり今作の方であると言わざるを得ないのです。
たとえば料理。これは前作では今一つ美味しそうに見えないとか、プロが作った感じがしないなどとも言われていました。実際私もそう思いましたし、第一これは料理や食物がテーマのドラマだったのですから、きちんとイタリアンと沖縄料理のプロを監修につけるべきだったかと思います。1970年代という設定の割に料理の選択がおかしいと、イタリアン専門の方も発言していました。
それ以外にも、たとえば会食のシーンなども、今作の五島での宴会に比べると、前作のやんばるでのそれは料理が少なくないかという指摘もありましたー逆に暢子の店での会食の方が、もう少し品数があったかと思います。
あと出産シーン、これは前作は主人公ですから比較的尺を取って描かれていましたし、今作は友達のお母さんが産気づく設定ですから、いくらか違うのは当然であるかと思いますが、ただ前作は、あそこまで出産シーンを見せる必要があったかとも思います。何よりもこの時一番気になったのは、暢子が病院に持って行くと言って弁当を作っているシーンでした。普通入院中は食事が出ますし、何と言っても破水しているのに料理を続けるのも、やはりどうかと思いましたね。
これに関しては前にも書いていますが、料理にこだわる主人公と言うのを描きたかったのかも知れません。しかしどうも逆効果のように見えました。こういった点から考えると、今作は様々な意味でスタンダードな朝ドラであり、料理とか会食とか、あるいは出産なども朝ドラとしてあるべき姿で描かれている、そういう印象を強く受けます。
一方前作は、料理がテーマである割には、話が横道に逸れることも多く、一貫して美味しい料理を作るために努力する、そういった求心力に欠けていたように感じられました。あと、サブタイに毎週のように料理名を入れる必要はなかったかとも思われます。
ところで前作に出ていたこの子たち、砂川智の弟と妹という設定なのですが、
それぞれの名前を見て、気づいた方もいるかも知れません。浅田さんはもちろん今作の舞の子供時代、そして野原さんはやはりこの作品で、五島の浦家の長男の一太を演じています。実は私は前作は子供時代を観ていないせいもあり、後から知ったのですが、2作品続けての出演だったのですね。
それから既にご存知の方も多いでしょうが、前作『ちむどんどん』はスピンオフが、それぞれ賢秀と歌子が主人公で制作され、11月に放送予定で、内容はどうもラブストーリー的なもののようです。正直言って、あまり食指を動かされません。大野愛とか矢作が主人公なら、観てみたいと思いますが。
それとこれは、東京制作(AK)と大阪制作(BK)の違いと言うべきものですが、AKの場合はファンブックが発売されるのに、私が知る限りBKにはそれがありません。それぞれで分担してやっているのであれば、条件は同じにするべきでしょうし、スピンオフを作るのであれば、例えば『まんぷく』のそれなども観たかったなと思います。私はBKの方が面白いと感じているせいもあって、こういった現状にはいささか納得しかねるものがあります。
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