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ベイカー寮221B/Baker House 221B

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『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 75その2

『武将ジャパン』、大河コラムの後半部分関連記述への疑問点です。

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー第38回「時を継ぐ者」 - BUSHOO!JAPAN
(武将ジャパン)
https://bushoojapan.com/taiga/kamakura13/2022/10/03/171199


1.流罪がよい落とし所だと広元は結論を出しました。
死刑は白黒がつくけれど、流罪は場所と年数によって軽重が調整できるから便利――確かにその通りです。

この
「死刑は白黒がつくけれど、流罪は場所と年数によって軽重が調整できるから便利」
まるで広元がそう言ったかのようですが、もちろんこのようなセリフはありません。ちょっと紛らわしいです。

2.人事を尽くして天命を待つ――義時はそういう境地にいて、父の命を天に向かって放り投げたのだと思います。
おそらくや頼朝もそうだったのでしょう。
選択肢が少しずれていたら、彼の弟や身内も死なずに済んだのかもしれません。
義時は、賭けに勝ちました。

頼朝も天にすべてを委ねればよかったのでしょうか。何せ義仲や義経の場合はまだ戦争中であり、彼らを敵に回すのはリスクが大きく、徹底的に滅ぼさないと残党が押し寄せたでしょう。それに義経などは後白河法皇の手駒のような存在でもあり、ああするしか方法はなかったのではないでしょうか。

3.これは妙な話です。
義時ほどの男が、誰の入れ知恵でこうなったか知らないわけもない。二人をくっつけて、また悪だくみを働いたらどうするのか。
「あれがいればわしはそれだけでいい。よう骨を折ってくれたな」
時政がそう言うと、冷たい目で義時が返します。
「私は首を刎ねられてもやむなしと思っておりました。感謝するなら鎌倉殿や文官の方々に」
嘘ではない、彼の本心でしょう。

時政とりくが共に伊豆に送られる件ですが、最早悪だくみをしようにも、時政は御家人から見放されていますし、そこまで大きなことができるかどうかは疑問です。

4.「ホーホケキョだと思ってるだろう。違うんだ。ホーホケキョと鳴くのは雄。雌を口説くときに鳴くんだ。普段はジャジャジャジャ……ありゃウグイスだ。間違いない」
(中略)
これは鳥の問答のようで、時政の告白だと思った。
とびきり魅力的な雌に求愛するために、この雄はずっとホーホケキョと鳴き続けた。鳴き続けて血を吐くことになった。
どこまでもバカだと思う。そんな格好つけて全てを失って、どこまでバカなんだろう。
でも、愛ゆえに何もかも失うというのも、それはそれで一つの生き方だと思う。これはこれで彼の生き方だと思えました。

鳴き続けて血を吐くのはホトトギスでしょう。武者さんの好きな漢籍にもありますね。
そしてホーホケキョは繁殖期、ジャッジャッは繁殖期以外の鳴き声で、これは時政が正しいです。しかし既に彼はりくに「求愛」して妻としているわけですから、ずっとホーホケキョと鳴き続けると言うのは正しくないかと思います。寧ろかつてりくにそう「さえずった」自分は、今は普段の鳴き声を繰り返すのみになったということでしょうか。
これに関して時政を演じた坂東彌十郎さんは、公式サイトのインタビューでこう語っています。
「時政としては自分のうしろめたさをごまかすのもあるけれど、例えば子どもと虫取りに行って説明してあげるのと同じ感じで、ウグイスのことを教えてあげたかったのかなと」

あと「バカ」の連呼はちょっとどうかと思います。

5.思えば伊豆の小豪族一家のままならば、こんなことにはならかったのでしょう。
権力と引き換えに一体何をどれだけ犠牲にしたのか。
そう思うと同時に、彼女らの“男らしさ”がしみじみと実感されます。
“男らしい”という言葉は敢えて使いました。
男だけがそうするように誤解されているけれども、女性だって発揮するのだから、本来そこに性別は関係ありません。
それがどういうわけか、同性のフェアプレー精神は男性特有のものとされ、女性はドロドロの関係が定番とされてきた。
しかし本作はそうではなく、政子と八重、政子と亀もどこかさっぱりしていたし、そうかと思えば男同士の粘りつくような陰湿バトルもあった。
例えば、本作で屈指の「ドロドロの悪感情」を体現していたのって、源行家とか比企能員あたりですよね。
そこに性差はなく、男女双方にあるのは、当たり前でしょう。

結局は、北条の女性たちを出しにしたジェンダー論の展開になってしまっていますね。
別に「男らしさ」と敢えて言わなくても、矜持とかプライドとか、そういう言葉で表現できないものでしょうか。何よりもここでの彼女たちの話は、女性ゆえに経験したことの回想とでも呼ぶべきかと思いますし。そしてもちろん、伊豆の小豪族のままであれば、また別の、あるいはもっと過酷な運命を強いられたかも知れません。

6.するとそこへ、のえが現れました。
どうやら最後の秘訣を聞きたいようですが……何の秘訣かって? 北条とうまくやっていく方法ですって。
「無理矢理なじもうとしないこと。あとは誇りに思うこと」
「誇り?」
「私は北条に嫁いだことを誇りに思っていますよ」
「ご無礼いたしました」
のえはそう引き下がります。
りくの厄介な気質をのえが引き継ぐと、面倒なことになります。
義時は出世し、そして妻の愛を失いました。のえは心底義時を愛することはないのでしょう。

のえが北条とうまくやって行く云々、どうもこの後の、トウと義村の件に絡んでいそうな気がします。しかし義時がのえの愛を失うなどという描写は、どこにも出てこないのですが…。

7.すると義村が何やら意味ありげに
「あんたは会わなきゃいけない。俺に借りがある」
と二人に近づき、りくの背後にいたトウの腕を掴みます。
「何者だ?」
睨みつけつつ義村が近づくと、ここから先は激しい殺陣の展開。
(中略)
最終的に義村がトウを掴み、嬉しそうにこう言います。
「俺の女になれ」
ここはスケベ心で口説いているとも思えません。
誰が頼んだか丸わかりの殺し屋など、手札として最高だから浮かれているのではないでしょうか。
これだけ使える暗殺者を妾にするのはもったいないし、暗殺の定番は閨の中。こんな棘のある花は、そういう意味では危険すぎます。安全な美人は他にいくらでもいるでしょう。
手札としては実に使える。トウを手元に置いておけば、義時を牽制できるし、何なら北条の弱点を探ることも可能かもしれない。

この部分、あらすじと感想でも書きましたが、どうも義時と義村が示し合わせたのではないかと思われるものがあります。そもそもりくを暗殺しても、義時がどれだけ得るものがあるのかもわからないし、義村を絡ませることで、トウを義村のものとし、好きに使えと言いたかったようにも見えます。あるいは、実朝暗殺の何かの伏線になるのかも知れません。あとのえは、承久の乱に絡ませることになるのでしょう。

8.これはあくまで私見ですが、義村は本作随一のわかりやすい思考回路で、こいつならこうするだろうとピンと来る。
もし自分が同じ立場ならというときの思考が一致していて、すんなり合点がゆく。
彼は、勝つか負けるか、その二元論で毎回勝つ方にベットする……とは思うのですが、他の方の感想やレビューを見ていると、「義村が一番得体が知れない」とされていて、困惑を深めています。

別に、武者さんが困惑することはないと思います。ただ、義村の行動原理を分析できないと、「レビュアー」としてはちょっと辛いのではないかとも思いますが。義村は勝つか負けるかより、三浦を利するか否かで行動していると思われますし、その抜け目のなさが、彼が得体が知れないと思わせる、最大の要因になっているのではないでしょうか。

それとりく絡みの記述で、突っ込みたい部分はあれど長くなりそうなので、また日を改めて書きたいと思います。それに次の日曜は、放送は休みですから。

9.それから幾日が経過したのでしょうか。
場面変わって、義時が腰に扇と刀を挿し、黒い服を着ています。
新緑のような緑が深くなり、ついに黒く……筆記具は扇になりました。出世と覚悟が反映された服です。

黒い服ではなく、せめて直垂と書いてほしいですね。筆記具は筆のことでしょうか。
あと、それまでの直垂に比べると生地が格段によくなっています。

10.思えばドラマ序盤で鏡などありませんでした。そもそも坂東武者たちは身だしなみなど気にしていない。
文明によって変わりつつある鎌倉。

「文明」ではなく、「京文化の浸透」と呼ぶべきでしょう。
それと
「思えばドラマ序盤で鏡などありませんでした」
これは正しくありません。この画像、第1回のワンシーンですが、政子が鏡を見ながら髪をとかしています。確か最初の方で鏡を見た記憶があるなと思ったのですが、武者さんはもう忘れてしまったのでしょうか。(公式サイトより)

鎌倉殿の13人髪をすく政子


11.義時の新体制となり、最初の仕事は平賀朝雅の抹殺でした。罪状は実朝に代わり、鎌倉殿になろうとしたこと。
義時はわかっています。あれがそもそも北条政範を毒殺し、畠山重保に罪をなすりつけ、そのせいで畠山は滅亡した。それがなければ父が鎌倉を去ることもなかった。
抹殺相当の案件――。
それは確かにそうですが、いきなり妹の婿を殺すというのも実に義時らしいです。弁明の機会すら与えません。

妹と言えども腹違いです。それに既に同母妹の婿である畠山重忠を手に掛けた以上、義時も覚悟を決めていたのかも知れません。そして何よりも、朝雅をどうにかしておかないと、朝廷に後押しされて鎌倉に牙をむく可能性がないとも言えないのです。

12.朝雅に毒薬を渡したのだって、元を辿れば彼です。それが祟ってお気に入りの“愛玩犬”だった平賀朝雅を殺されてしまい、怒っている。
せいぜいが犬の喧嘩だと笑っていた相手に怒り始めた。
歴史はこうして変わってゆきます。

彼とは後鳥羽上皇のことですが、朝雅に毒薬を渡したと言う描写はありません。あくまでもそれを窺わせるシーンがあるだけです。それにこの場合、敢えて犬と言う言葉を使うのであれば、愛犬もしくは忠犬と言うべき存在は実朝でしょう。そして上皇も、実朝をいわば「飼いならそうと」していたし、朝雅誅殺が実朝の考えとは思えないと言っています。要は、義時という邪魔が入ったのが面白くないわけです。

あとMVPは時政とりくとありますが、これに義村を入れたいですね。

それと今回も、
「引き合いに出すのが我ながらしつこいと思うのですが、この真逆であったのが『青天を衝け』の【天狗党の乱】です。
あれは慶喜が苦渋の決断で関係者を大量処刑しました。渋沢栄一は天狗党処断を言い渡した慶喜の苦衷を思い、同情しています。それがドラマでは「慶喜は殺したくなかったのに、田村意尊が勝手に殺しちゃったの!」と、わけのわからない展開にした」
「大河ドラマは、歴史劇であると同時に政治劇なんですね。令和を生きる我々の好感度より、もっと大事な何かがあるはずです。古臭い青春ドラマの延長みたいな、極端な好感度重視は、政治劇になりません。今年は、そんな懸念を吹き飛ばしました」

結局『青天を衝け』の悪口ですね。無論こちらもきちんと歴史と政治を描いてはいるのですが、武者さんが嫌いな方の人物なので面白くないのでしょう。しかし、こういうのをここで引き合いに出すべきものでしょうか。『鎌倉殿』を叩き棒にしてうっぷん晴らしをしたいのでしょうか。

ご本人が書いているように「しつこい」と思います。

武者さんは小檜山氏名義で、天狗党は慶喜が処断したという内容のツイートを流してもいるようですが、ならばそれをきちんと証明できる史料を挙げてほしいものですね。それと「大河ドラマは…」の方、結局何を言いたいのかと思います。


飲み物-ブロンドのエール
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[ 2022/10/06 01:15 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(4)
>天狗党は慶喜が処断したという内容のツイートを流してもいるようですが、ならばそれをきちんと証明できる史料を挙げてほしいものですね。

100%同意します。
むしろtwitter(※)では、天狗党の処断は田村意尊の決定であったという史料を挙げている方もいらっしゃいます。それを批判した上で慶喜の決定だったという史料を挙げるならともかく、延々と慶喜批判を続けている小檜山さんは(私の知る限り)一度もソースを示したことがありません。

(※)ご存じでしたら余計なお世話で申し訳ありません。
 「#武将ジャパン」「#小檜山青」「#武者震之助」というハッシュタグもありますが、小檜山氏に関するtwitter上での議論には「#何かを見た」というタグが用いられることが多いようです。
 もちろんタグの名称の性質上、小檜山氏以外の話題の方が多いのですが、「#小檜山青」「#武者震之助」よりもこちらが使用されていると思います。
[ 2022/10/06 14:21 ] [ 編集 ]
小檜山氏と『青天を衝け』関連ツイに関して
元テンプレ厨(元某掲示板武者スレ住人) 様

こんばんは。
いつもコメントをありがとうございます。

寧ろこの場合、史料が見つかった時点でツイートを流した方が効果的だと思うのですが、小檜山氏は自説の裏付けは出さないのに、否定するツイートばかり流しているようですね。逆効果だと思います。邪推かとは思いますが、自分の嫌いな大河だから、正否はどうでもいいと考えているのではと思ってしまいます。

それとハッシュタグの件ですが、以前
「#武将ジャパン」「#小檜山青」「#武者震之助」
この3つのタグのツイートを何度か見たことがあります。その時、たまたま複数のタグをつけていた方のを見たのがきっかけで、「#何かを見た」のツイートもチェックするようになりました。きちんと史料を添付している方もいて、こちらのツイの方がよほど建設的です。

あと先日の『ちむどんどん』のナンバリングの件ですが、やはり第87回から第114回は1つずつズレたままのようです。もうレビューし直すこともないのでしょうか。

それと『舞いあがれ!』の舞の母親の名前が、ここ2日ほど「めぐみ」でなく「ひとみ」になっていますね。
[ 2022/10/06 23:02 ] [ 編集 ]
おはようございます

>『ちむどんどん』のナンバリングの件ですが、やはり第87回から第114回は1つずつズレたままのようです。もうレビューし直すこともないのでしょうか

少し遡ってみたのですが、もっと早い段階から欠番も生じてますね。もう修正・補充するつもりもないのでしょう。
月額有料制(いわゆるマガジンに近い)でそれでいいのか?と思います。

>ここ2日ほど「めぐみ」でなく「ひとみ」になっていますね

ブログ主様はご覧になられてないと思いますが、朝ドラ『なつぞら』ではヒロインの名前は「奥原なつ」であるところ「奥村なつ」と連呼していました。ヒロインでもそうなんですから、小檜山さんってそのレベルと割り切るしかないのかもしれません。
この件につき、下記は小檜山氏(武者震之助名義)の『なつぞら』第18回レビューの魚拓ですが、お時間があればコメント欄をご参照ください。
https://archive.ph/umI2I
[ 2022/10/07 08:03 ] [ 編集 ]
元テンプレ厨(元某掲示板武者スレ住人)様

こんばんは。
いつもコメントをありがとうございます。

>もっと早い段階から欠番も生じてますね。もう修正・補充するつもりもないのでしょう。
>月額有料制(いわゆるマガジンに近い)でそれでいいのか?と思います。

そうなのですか。有料にしている以上、修正しないのならお詫びがあってしかるべきですね。朝ドラは毎日放送されるのですから、毎日きちんとレビューを書く習慣をつけてほしいものです。

それと『なつぞら』記事のコメント欄を見てみたのですが、確かに

1.「奥原」とすべきところが「奥村」となっている
2.「第〇回」でなく「第〇話」にこだわる理由は難であるのか

この2点について指摘している方がいます。

これについての管理人の方の返信ですが、2についてはどちらでも構わないとあり、大事なのは本質であって、要は枝葉末節にこだわるなといった書き方をされています。これはどうかと思いますー「(ライターの)資質を疑う」との表現が癇に障ったのかも知れません。しかしやはりプロのライターである以上、どちらかに統一するべきだろうなとは思います。
(かく言う私も、『舞いあがれ!』で第〇話という表現をしていますが、正直なところ迷っています)

それと1について、やはりミスがあったようですね。ドラマのレビューである以上、登場人物の名前、それもメインキャストの名前を間違えるのはやはりおかしいし、それこそ「資質を疑われても」仕方のないことでしょう。

あと小檜山氏のnote記事、今日の分はまた「めぐみ」に戻っていますが、第3回と第4回の「ひとみ」はそのままになっています。あるいは、このままなのかなと思います。
[ 2022/10/07 23:06 ] [ 編集 ]
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aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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