第124回の気になった点です。
黒板にメニューを書くのはもう少し後のような気がします そば定食がカフェのごはんみたいですね 仏壇のそばの席てちょっと… 早苗はともかく正男って…たまたま帰ってたの? 出オチ感のある金吾 今になって歌子に手紙をくれる下地先生 優子「いつもの熱なんですよね?」 マンシェットの巻き方 暢子「何でいつもこうなってしまうわけ?」 良子「また歌子がこんなことに」 飲食店は業務用と家庭用の厨房は別にしなければいけないのでは? フーチバジューシーは病院に持ち込めるの?
やんばるちむどんどんが完成して、真っ先にまもるちゃんがやって来ます。ここで初めてまもるちゃんが「マーサンヤー」(うまい)と声を発します。それはそうと、黒板にそば定食のイラストが描かれていますが、これはもう少し後の時代ではないでしょうか。それに盛り付けもカフェ風で、おばあたちにはよくても男性には足りないような気がします。
そして杉並のちむどんどんでも、またフォンターナでもそうだったと思いますが、皆が美味しいと言ってくれて暢子が目を輝かせる、何だかいつもこのパターンのようですね。あと早苗はともかく、ブラジルに移住した正男が戻ってくるのて、ちょっと偶然過ぎるのではないかと思います。「たまたま」帰っていたのかも知れませんが。
そして金吾。何だか出オチ感が半端ないのですが、それはさておき。ハワイでパイナップル農園を経営して、美人の奥さんもいて、その奥さんの次に良子を愛していると、本人の旦那さんの前で言うところが天然ぽいです。しかしこの人こそ、賢秀ニーニーの言う「ビッグなビジネス」の体現者です。製糖工場の息子であったとは言え。
ところで自宅を改造したせいか、一部の席が仏壇の隣になっています。これはちょっと抵抗ありです。そしてぽっと見、ステージと飲食コーナーとに分かれているせいで、ちょっとイベント会場のようにも見えてしまいます。ともあれお客が出入りする中、歌子の民謡の師匠でもある上原照賢が来て、下地先生の激励の手紙を歌子に渡します。しかし結婚式の時ではなく、暢子の店がオープンしたタイミングで手紙が来るのですね。
さて肝心のニーニーが現れません。電話をしたところ1週間間違えていたようで、まあこの人らしくはあります。そして歌子のライブ(と言うべきでしょうか)も行われ、初日は大盛況でした。問題はこれからどうやってお客さんをつかむかでしょう。しかし後片付けをしていた歌子が、急にテーブルに突っ伏し、救急車を呼ぶ事態となります。
病院(どこであるかは不明)では、優子が「いつもの熱なんですよね?」と尋ね、医師が首を振ります。この会話から見る限り、いつもの熱と違うことを、この病院では把握していると取れます。とすると、歌子はここに通院していたのでしょうか。ともかく原因不明、あとは本人の気力と体力と言われてしまいますが、その後歌子が一旦目を覚まします。
優子、良子、暢子そして夫の智が病室に入ります。この時歌子は点滴を受けているようなのですが、何だか目立ちませんね。それとこれはツイッターでも指摘がありましたが、血圧を測る時に、腕に巻くマンシェットから出るゴム管は、上腕部を走る上腕動脈よりも内側にしないといけないのが、逆に外になっていたようです。
暢子は「何でいつもこうなってしまうわけ?」、良子は「(やっと幸せになれたのに)また歌子がこんなことに」と口々に言いますが、どう考えても歌子の病気を放っておいたのもよくないでしょう。一度東京で検査をして、これといった原因が見つからなかったわけですが、その後何もしなかったのでしょうか。まして歌子は、杉並の店を手伝っている時に発熱し、その時やんばるへ戻っているわけですが、その前に一度病院に行かせるべきだったのでは。
このため、ちむどんどんも開店早々休業となっていました。そもそもこの店、暢子と和彦、優子だけで回すには広すぎると思います。これまたいつもそうですが、暢子が自分で捌ける以上のキャパの店を持ち、結局誰かが手伝いに来なければならない状況を生み出しているわけですし、また開店前に徹夜でそばを打ち、さらにその後休む間もなく開店と接客で、歌子には民謡を歌わせているわけですから、健康な人でも具合が悪くなるかと思います。
その責任を感じたのか、暢子は翌日病院に行く前に、歌子が昔熱を出した時に、お母ちゃんが作ったとフーチバジューシー
(ヨモギ入り炊き込みご飯または雑炊)を作ろうとします。しかし病院にそういうものを持って行けるのでしょうか、何よりも歌子は物を食べられるのでしょうか。
確かに暢子は責任を感じているかも知れませんが、しかし、彼女の言動に今一つそれらしさが見えないのです。それよりも優子や良子(学校は?)が病院にいるのなら、彼女たちのためにお弁当でも持って行った方がいいのではないでしょうか。『芋たこなんきん』で健次郎が脳出血で入院した時、待合室の家族にお弁当が届けられたのを思い出します。あと飲食店の厨房は、業務用と自宅用と分けることになっていますが、ここでは共用しているようですね。
さて『ちむどんどん』を振り返って。今回はドラマあるあるなのでしょうが、狭いコミュニティで、顔見知り同士が仲良くなる、あるいは結婚するというパターンです。しかしこの場合、いつもの登場人物ばかりと言った印象になりやすく、その意味で多少マンネリ化しがちなところもあります。
結局外部から、それも異なった価値観を持つ人物がやってくる可能性が低く、仮にそういう人物がいても、結局は主人公の価値観に合わせてしまう描写になってしまいます。特にこの朝ドラでは、暢子の価値観に皆が合わせがちで、彼女に対して直言するとか、あるいは全く違った見方でものを言う人の存在は、かなり限られていました、矢作とか、あるいは対立はしなかったものの愛などは、違った見方、違った価値観を持っていたと思います。
結局そういう中で、しかもみんなから支えられる形で、ヒロインやその周辺の人々が動くと、どうも予定調和的で、どっちみち暢子の思い通りになるのだろうなと思ってしまい、事実その通りになっていました。この辺りが何となくつまらないと言うか、如何にもご都合主義のように見えてしまいます。次作はせめて、ヒロインが苦労もし、努力もする作品であってほしいものです。
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