第119回の気になった点です。
智に対して歌で返す歌子 智と歌子の間に割って入る暢子 和彦「ううん。(2人の結婚は)暢子のおかげ」 和彦「僕の仕事はどうにかなるとしても、暢子は東京の店を手放すことになる」 和彦「長年暢子が苦労して花を咲かせた店なのに」 一人になる優子に「さみしくない?」と暢子、いや歌子不在で一人暮らしのの時があったのでは? 暢子「うちはこの村で生まれた。女の子に生まれた。それは誰にも変えられない。それが今、うちはうれしくてうれしくてたまらないわけ」 農作業をしているはずなのに暢子の軍手が汚れていない 急に優子に「やんばるに移住したい」と言い出す暢子 和彦「この島で長年の夢をかなえたい」 優子「2人が自分たちのためにと決めたなら、うちはとことん応援する」
まず歌子が、健彦のリクエストに応えるつもりだったのでしょうか。ミュージカル的に、急に歌い出します。で歌い終わった後、智は結婚してくれと言います。しかし思うのですが、比嘉家の子供たち4人は皆、付き合わずにいきなり結婚しようと言い出しますが、「付き合う」という発想はないのでしょうか。それが不思議なのですが。
ともかく結婚が決まった智と歌子ですが、その間にいきなり暢子が入って来て歌子を抱きしめます。こんなところも暢子は空気が読めないなと思います。智も、今後を覚悟していた方がいいのではと思ってしまいます。しかし歌子が智と向かい合っている間、後ろからエールを送っていると思われる博夫、いい感じでした。ちなみに博夫を演じている山田裕貴さん、来年の大河にも本多忠勝役で出演ですから、また違った山田さんを楽しめそうです。
ところで和彦が「暢子のおかげ」と言っていますが、そもそものきっかけを作ったのは和彦ではないでしょうか。しかし和彦、せっかくやんばるに来ているのなら、仕事の参考になりそうなものをその辺りで見つけられないのでしょうか。
その和彦のセリフですが
「僕の仕事はどうにかなるとしても、暢子は東京の店を手放すことになる」
「長年暢子が苦労して花を咲かせた店なのに」
まず「長年苦労して花を咲かせた」のところですが、悪いけどそこまで暢子が苦労したようにも見えません。フォンターナだって三郎から紹介して貰い、オーナーは親戚に当たるわけですから、その分は差し引いて考えるべきでしょう。しかもメインの料理人は矢作ですし。
それと
「僕の仕事はどうにかなるとしても」
と言うのもどうかと思います。先日も書きましたが、この人は別に売れっ子の作家でもライターでもありません。またネット環境もないこの時代、フリーで仕事を貰って取材をして、図書館で資料を調べ、でき上がった原稿を郵送するわけですから、かなり大変ではないかと思われますし、記事の完成度のためにも1つ1つの行程はおろそかにできないはずなのに、この言い方だと片手間に仕事をしているようです。
『芋たこなんきん』の花岡町子は売れっ子作家でしたが、仕事の予定がびっしり書き込まれたスケジュール表にいつも向き合い、ひとつの仕事を削るにもかなり考えていて、仕事にきちんと向き合っているなと思わせるものがありました。そういう朝ドラの再放送を観た後でこの和彦の言葉を聞くと、この人は真剣に仕事に向き合っているのかと、どうしてもそのように考えざるを得ないのです。
あと暢子が優子に「うちはこの村で生まれた。女の子に生まれた…」と話し始めるわけですが、これも細部がきちんと描かれていないから、何を言いたいのかよくわからないということになりかねません。そして畑に立つ暢子。軍手がやけに白いのが気になりますが、様々な人の声が聞こえ、過去の自分を思い出しているうちに何かを決めたようで、帰宅するなり
「やんばるに移住したい」
と言い出します。
しかしこの場合「移住」ではなく、「帰りたい」ではないかと思うのですが…。で和彦も「この島で夢をかなえたい」と言っていますが、これに関しては前出の通りです。そしてその後、暢子の会話にやたら「ちむどんどん」が出て来ます。これは『あさイチ』でも指摘されていたようですが。とどのつまり、暢子は自分がちむどんどんするかどうかで、物事を判断しているようで、いくら何でもそれはないだろうと思います。
それにやんばるに移住するのなら、せめて重子とか猪野養豚場、そして鶴見の人たちにも知らせておくべきではないでしょうか。優子も応援するだけではなく、親としてその点を忠告しておくべきだと思うのですが、ただし、このお母さんはそういうタイプの人ではありませんからね。
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