まず今週の『芋たこなんきん』から行きます。
ツチノコに興味を持ち、ツチノコがよく出るといわれる丹波に、秘書の矢木沢純子と行った町子は、ツチノコ研究家の田村駒蔵と名乗る初老の男と出会います。しかし雨にたたられ、ツチノコ探しは先送りとなりました。その町子を駒蔵が、膨大な資料とツチノコのレプリカを持って訪れ、今度は奈良に行くと言って去って行きます。
その夜駒蔵の息子一郎が徳永家を訪れます。どうやら父親に話したいことがあるようですが、既に泊まっていたホテルはチェックアウト済みで、逃げたと言い出します。そして父から電話があったらここにいるから、伝えてくれとメモを残して立ち去ります。実は一郎は会社経営がうまく行かず、資金繰りを頼んでいたのでした。
その後駒蔵は、奈良での話をするべくまた徳永家を訪れますが、町子は不在で、まずいことにその時市郎もやって来ます。バッティングを避けられたと思ったもの結局ばれてしまい、健次郎の計らいで父と子は話し合いますが当然うまく行きません。
その他にも町子の実家のこととか、徳永家の末娘亜紀の成績の問題なども出て来ますが、これはまた改めて。
時代設定としては、現時点では『ちむどんどん』と同じ頃と思われますが、こちらの方を観ていると無理がなく、しかも適度に笑えるシーン、シリアスなシーンが出て来て、バランスのよさを感じさせます。駒蔵のセリフの「リセット」が、この当時一般的であったかどうかは謎ですが。
一方で『ちむどんどん』ですが、今日もこれだけの疑問があります。
琉装はお色直し? なぜか「披露宴」しか出てこない2人の結婚 披露宴が「自分がどこから来てどこへ行きたいのか考える一番の機会」? 春という設定なのにそれらしさがない 病気という設定なのに行きたがる歌子(本当に病気ならまず病院でしょう、そもそも家族で行かないというのもやはり変) 別にこの場合房子は三郎夫妻から身を隠すひつようもないのでは 県人会の人たちの服装がカジュアルすぎ 賢秀の受話器のかけ方、あれだとお話し中では 智を強制的に中に入らせる人たち やはり暢子のドレスが今一つ似合っていない
多少順番が前後します。まず本当は琉装で登場するものでしょうが、沖縄でない限りあの服装での結婚式は難しいのでしょうか。しかしこのドラマ、「結婚式」はどこへやら、「披露宴」ばかりがクローズアップされています。レストランが舞台とは言え、そこで働く主人公の結婚を描いているのだから、せめて結婚式のシーンがあっていいと思うのですが、制作予算の関係でしょうか。
そして房子、「自分がどこから来てどこへ行きたいのか考える一番の機会」というのは、結婚してから考えてもいいかと思うのですが…。流石に暢子も今回は、「披露宴をしたことのないオーナーに何がわかる」とは言わなかったようですが。
あと房子がやたらに三郎から身を隠す必要もないかと思います。ここは披露宴会場を仕切る役だし、もっと堂々としていてもいいでしょう。それとTシャツ姿?の人がいるようですが、この披露宴のドレスコードはどうなっているのでしょう-但し、無理やり中に入らされた智(後述)は除きます。そして賢秀ニーニー、生き物相手の仕事だからこういうこともあるでしょう。ただニーニーのことだから、後からしれっと披露宴にやって来そうです。あと電話の受話器がきちんとかかっておらず、あれだとお話し中状態になるかと。
さて本日の被害者とも言うべき智。 歌子が熱があって気分が悪いからと言うことで、フォンターナまでついて行かされるのですが、この時の飛行機代は持っていたのでしょうか。そしてフォンターナに着いたら賢秀が来ないからと、無理やり中に入らされてしまいます。要はお前も出席しろということのようです。
しかし智は暢子に角力大会の時に振られており、正直言って気が進まないはずです。 それを無理やり中に入れるのも、さて如何なものかと。しかもなぜか彼の名札まであるし。実は歌子の熱があるは嘘で、要は智を連れて行く手段だったわけですね。歌子が考えたのか、姉妹で示し合わせたのかはわかりませんが。
しかしこの歌子の行動、やってはいけないことをやってしまった感があります。 元々病弱設定の彼女が、熱があるふりをして智を騙し、フォンターナまで連れて行ってしまったりしたら、今までのも結局嘘かとなってしまうという点がまずひとつ。そして、病気なのだからと共感していた視聴者も、これで離れて行くかも知れません。
歌子はミュンヒハウゼン症候群ではないかという指摘がありました。このミュンヒハウゼン症候群は、構って貰うことで精神を安定させるのが目的です。しかし歌子の場合は詐病のようにも見えます。詐病とは、利益を受けるために仮病を使うことです。いずれにしても、病気をこのように悪用するのもどうかと思いますし、本当に気分が悪ければ、ここまで気分が悪いと言わないと思います-それを言うだけの元気もないでしょう。
尤もドラマの中の病気というのは、よほどちゃんとした医療考証などが入っていない限り、制作サイドの都合、たとえば登場人物同士を引き合わせるとか、あるいは特定の人物に注意を向けさせるためのものが多いと思われます。病状も多分にご都合主義で、風邪なのに風邪の症状がないなどというシーンを観たこともありますが。
あと智を無理やりフォンターナに入れるところ、場合によっては暴行となるのではないでしょうか。 それを見ている良子や歌子が、嬉しそうにしているのもどうかと思います。この朝ドラの制作チームの、よくない部分がまた出てしまったようです。 それともうひとつ、権田たちの回での弁護士が聞いてくれない話、本職の弁護士さんがこれはありえないとの意見でした。
しかしよくこの朝ドラ問題になりませんね、時代考証も雑だし。沖縄でも疑問視している人はいるようです。
特に今回は後味が悪く、悪趣味な印象さえ受けました。
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