先日の続きですが、今回はまた、様々な出会いやら再婚やら結婚やらが盛り込まれています。
青森出身で川崎で働いていた和歌子という女性が、勤務先がつぶれたため一緒に友達と住んでいた。しかし喧嘩して飛び出したものの、故郷に戻るお金がなく、不良に絡まれていたところを賢秀に助けられる。そして三郎の家に厄介になって角力大会を手伝い、それで得た報酬で青森に帰ることになる 早苗がいつの間にか結婚していて、新婚旅行は北海道に行くことになっている やんばるのおばちゃんたちが善一と優子の再婚を勧め、その後優子は賢三からも善一との再婚を勧められる 博夫は離婚もしていないのに、別の女性との再婚を勧められる 西郷久雄が今度は再婚相手と娘と3人でフォンターナに来る
よく15分間の尺に、これだけ事情も背景も異なる出会いや再婚(早苗の結婚は村の人の会話にのみ登場)を入れたものです。そしてこれは11日放送の第66回ですが、賢秀にーにー、女性に出会ってふわっと風が舞うのはあれは何なのでしょうか。何だか『正直不動産』を思い出してしまいます。
それから暢子の沖縄言葉同様、この和歌子という女性も、会話に青森の言葉がかなり入っていますが、何年か川崎で仕事をしているのなら、もう少し標準語に近くなっているかと思います。制作サイドが、とにかく方言を喋らせようとしているのでしょうか。それにしても随分とんとん拍子にことが運びますね。
はっきり言ってこの第67回は、この和歌子と、それから西郷の話だけでよかったと思います。大体において、話を詰め込み過ぎです。しかしこの西郷父娘ですが、元々は年に1回、娘のめぐみの誕生日のために、房子がポルチーニを取り寄せていたはずです。ならばその時に、ポルチーニを使い切っていてもおかしくないはずなのですが、ここで再度ポルチーニが出て来るというのは、予備があったということなのでしょうか。
それと12日の第67回では、ちゃんと朝礼も行われ、西郷様にはポルチーニのリゾットだと言われているのも妙な話です。本来ならば、その前の回でこれをやっておくべきでしょう。これがちゃんと通達されていれば、暢子も別の料理を作らずに済んだはずです。
しかも西郷が、今度はめぐみだけでなく、再婚相手と思しき若い女性を連れてくるのですが、まず高級レストランで、お客が自分で椅子を引いて座るのも変な感じです。ホールスタッフがいないからそうせざるを得ないのでしょうが、何だかファミレスのようです。
しかしここでまた、母親の思い出でもあるポルチーニのリゾットが出て来て、再婚相手である真知子が、お母様の代わりは務まらないけれど、あなたが認めてくれるなら、少しずつでもお友達になりたいと言います。母親の思い出の料理を、母親でない、しかし母親になる予定の女性の話を聞きながら食べるめぐみの心境は、なかなか複雑だろうと思います。
最終的に彼女は真知子を認めるわけですが、こうスムーズに行くのかと思いますし、良子が叱った誠にしても、このめぐみにしても、かなりすんなりと大人を許しているように見えます。
しかし何よりもわからないのが、この西郷家の人々の話を暢子が立ち聞きしていることです。これだけお客が入っていたら厨房は忙しいのではないでしょうか。お客から見えるような場所で、じっと話を聞いているのは何とも腑に落ちません。あるいはあまゆで西郷家のことを話した際、その続きを教えてくれとでも言われたのでしょうか。ちょっと料理人にあるまじき態度だなとは思います。
その暢子、仕事の後は房子と一緒にワインを飲んでいます。改めていいお店だなあなどと言っていますが、仕事もせずにお客の会話を立ち聞きしていたのに、房子が咎めないのは不自然でしょう。しかも房子は、そんな暢子に独立を勧めます。
暢子から何歳でお店をと訊かれた房子は、自分の経歴を話すのですが、戦後まもなく屋台でおでんを売っていたはずなのにそれが入っていません。それにしても未だ包丁の使い方さえおぼつかない暢子が、独立と言っても全く実感がわかないのですが。
あと良子の娘の晴海、何年もお父さんと別居生活が続いているわけですね。
それからまたツイートのご紹介になりますが、『デイリー新潮』にあった『ちむどんどん』関連記事のスクショが添付されています。読んでいるとなるほどと思います。そしてこの朝ドラほどではないかも知れませんが、大河にも似たようなことは言えるのかも知れません。
https://mobile.twitter.com/PGfV67HZHGSal8f/status/1545726390372552704
ただ昔はツイッターのように、個人の考えが可視化できるシステムがなかっただけで、昔の作品にも疑問を感じていた人はいたのかも知れませんが。
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