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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 29

『武将ジャパン』の大河コラム関連です。今回も、2回に分けて投稿します。

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー第12回「亀の前事件」 - BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン)

1.  義時が八重に休むように言うシーン、本来であれば「親の喪に服す」趣旨の言葉のほうが相応しいが、その概念が浸透していない可能性あり、なんせ当時の坂東には儒教がまだ根付いていない。故に八重がいつ再婚してもおかしくない
2.  全成は僧侶のまま還俗していない。当時の日本仏教はまだ緩かったのでしょう。『麒麟がくる』では、僧侶だった足利義昭が、いったん還俗してから将軍になっている
3.北条家の家督について話すところ、凄まじく高度で情報量が多い。現代の研究でも意見が割れるところで、含みを持たせつつうまく丸めるのが三谷さんらしい。このシーンは教材に使いたいくらい秀逸
4.  乳母というのはただ単に「授乳する」という役目だけでなく、女性権力の象徴でもあった。これも中世ならではのこと
5.  会議の進行係を請け負うのは義時で、さっそく産養(うぶやしない)の担当者を分配

1、「親の喪に服す」はともかく、この当時「儒教が根付いていない」というのはどうでしょうか。日本は儒教国家ではないし、故に八重がいつ再婚しても云々も乱暴ですね。このシーンで彼女が全成に対する実衣のように、親し気なそぶりでもしたのならともかく、寧ろその逆かと。(しかし八重の出番が多い…)
2、またここで『麒麟がくる』との比較。全成は還俗しなかったともいわれていますが、この時はもう所領を貰っていますね。しかし1つ前で儒教が根付いていない、ここでは仏教のルールが緩い、原始的だという印象を植え付けたいのでしょうか。
3、「高度で情報量が多い」て、普通に今後の跡目について話しているだけで、確かに三谷さんらしい会話シーンではあると思いますが。そもそも何が「高度」なのでしょうか。そして何の教材に使いたいのでしょうか。
4、いつから中世と定義づけているかにもよりますが、平安時代は既に乳母が一定の権力を持ち、それによって乳母の身内が出世したりもしています。
5.   「産養」がここでは説明されていませんが、要は出産後に三日目、五日目、七日目、九日目と日にちを決めて行われる祝宴で、子供の衣服などを贈るならわしがありました。

6.  政子は義経に「頼朝はずっと一人で生きてきたのだから兄弟は大事だ」と励しても、「兄弟は私一人ではない」と義経が拗ねるのが可愛いが、先週自分の謀略で兄を死なせている
7.  乳母の一族ということで、比企能員が重用される。頼朝と政子の間に生まれてくる子を、頼朝の乳母だった比企一族が担当することで、他の御家人との間に危うい亀裂が少しずつ生じてくる
8.  (義時が八重相手に粘るのが)いやぁ、気持ち悪い。こんなにうっとうしい大河主人公も珍しい。ただ、これも当時らしさではある
9.   文覚にもストーカー伝説があります。当時は大変な時代です。しかも、被害者は女性だけに限らず、「悪左府」の名で知られる藤原頼長は男性に惚れ、祈祷はするわ、しつこくアプローチをするわ、悪質なストーカーと化していたなんて話もあり、大変な時代である
10.  政子は比企のところへ行き、まぁ、要するに頼朝は息抜きをしている。大勢の視聴者を敵に回しかねない生々しい下劣さが炸裂している

6.、義経が拗ねるのが可愛い…とは思いませんが、何かしたくてうずうずしていて、思いがけないチャンスを利用して暴れまくって、子供みたいだなとは思います。
7、比企一族が担当するのは、金銭面での援助などをして貰ったせいもあり、やむを得ないとは思いますね。
8、義時は別に鬱陶しくも気持ち悪くもなく、ただ本人としては八重が心配だったとは思われます。自分の所領に住まわせるわけですから。
9、まだ、『源平盛衰記』の創作の文覚を持ち出しているのでしょうか。しかもこの当時の恋愛事情、あくまでも恋愛であって、ストーカー被害の加害者と被害者とはまた違うかと思われるのですが。
10、「生々しい下劣さ」とも思いませんが、ただ政子に隠れて密会を楽しんではいますね。亀も政子が認めたわけではないし。

それからこれは後の方になりますが、漢籍好きの武者さんがこのようなことを書いていますので、ちょっとご紹介しておきます。最後のところ、義時と上総広常が会うシーンですが

当時の坂東は教養が深めにくかった。広常はその典型というわけです。
そして教養がいらない時代も終わりに近づきつつあります。
大江広元なら、こんな言葉を引っ張ってきそう。

士別れて三日なれば刮目して相待すべし。
士たるもの、別れて三日たてば、目を見開いて再会すべきです。
『三国志』の時代、孫権の配下に呂蒙(りょもう)という人物がいました。
家庭環境に恵まれず、若い頃から従軍し、広常と同じく学ぶ機会がない。
すると孫権は勉強をするように言います。

軍務が忙しいと言っていた呂蒙ですが、しぶしぶ学びはじめます。
そんなあと、孫権配下の魯粛(ろしゅく)が呂蒙と話してみると、彼はすっかり変わっていました。
魯粛はこういいました。
「参ったな、もうこれじゃ呉下の阿蒙(呉に住んでいる蒙ちゃん、子どもへ呼びかけるニュアンス)なんて呼べないね」
そこで呂蒙は「士別れて三日なれば刮目して相待すべし」と言い返したのでした。

これ、大江広元が「士別れて三日なれば刮目して相待すべし」と言っているのでしょうか。ならばちょっとおかしな話です。元々この言葉は、勉強してすっかり変わった呂蒙が言っているのですから、この場合広元でなく広常が言わないと意味が通りません。このコラムは時々、誰が主語なのかよくわからない書き方がされています。

それと「目を見開いて再会すべき」となっていますが、刮目して相待すは「よく注意して相手を見る」という意味ではないかと思います。またこの箇所の前に、通称が小四郎とか平六とか、シンプルで画数が少ないとあるのが、教養が必要とされなかったとありますが、この当時の通称は太郎や次郎などの名前が多く、たとえば「〇兵衛」とか「〇左衛門」のような通称が出て来るのはこれより後ですから、そのへんも関係しているのではないでしょうか。尚小四郎は、四郎(時政)の息子だからといわれていますね。

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[ 2022/03/31 01:30 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)
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Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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