リーグワン情報です。本来7日に行われるはずだったリーグワン開幕宣言、8日のサンゴリアスとブレイブルーパスの試合の前に、味スタで行われるとの由。 また大雪に見舞われた秩父宮ラグビー場では、今日雪かきが行われたようです。この悪天候のために首都への物流も滞り、改めて大雪の影響を見せつけられた気がします。
そして『鎌倉殿の13人』の公式サイトより。年末に三谷さんについてあれこれ書いていましたが、実は公式サイトにあまりアクセスしていないため、ご本人のインタビューがアップされていたのに気づきませんでした。恐らくガイドブックに掲載されているのと同じものでしょう。
脚本・三谷幸喜さんインタビュー
で、やはり以下のようなコメントが出て来ます。
世間からはなんだか好き放題書いてると思われているみたい。史実無視とか荒唐無稽とか言われまくり。それは、いつになっても貫禄がない僕自身の軽さのせいで、不徳の致すところではあるんですけど、実際は「新選組!」(2004年)も「真田丸」(2016年)も、基本的に史実に忠実なんです。史実ではっきりしない部分を想像力でまかなう。
割と几帳面なタイプなので、その辺(注・史実の重視)はちゃんとやってはいるのですが、その一方で、なんで史実に沿ってなきゃいけないのかな、という思いもまたある。完璧に史実に沿ったつまらないドラマと、多少史実から離れた、でも最高におもしろいドラマと、みんなどっちが観たいのか、と。僕はドラマ作家なので、当然後者を支持したいです。「この年、誰々は何々をしました」みたいなナレーションが続く年表ドラマ、観たいと思わないんだよなあ。
僕は歴史上の人物でいうと、最初から目的に向かってまい進して最終的にそれをつかむ人ではなく、まったく想像もしていなかった人生にどんどん巻き込まれていくようなタイプが好き。近藤勇もそうだし真田信繁も。
もちろん笑いもあります。だって僕は喜劇作家ですから。でも僕の目指す大河の笑いって、決してギャグではない。パロディーでもない。ふだんの中で自然に生まれてくる笑い。
やはり日曜の夜8時に家族で楽しめるものにしたいじゃないですか。
年末のガイドブック関連投稿で書いた
「三谷さんが言う『史料どおり』と、『史料に沿っていない部分』なのですが、どうもこの両者の差がかなり大きく、それが批判、あるいは否定的な意見のもとにもなっていますし、また三谷さんが本当に書きたいのは、本当は後者の方ではないかとも思ってしまいます。」
が、奇しくも裏付けられたように思えます。しかし三谷さん本人も「多少史実から離れた、でも面白いドラマ」を目指すのであれば、そこまで史実にこだわらなくても、そのドラマの流れとしてふさわしいシーンを、多少の嘘を交えて作り出すという方法もあるかとは思うのですが。
この間も書いていますが、『風林火山』などはフィクションがかなり入っていると思われますが、それはそれで1つの歴史を紡ぎ出していました。 こういう言い方が適切かどうかはわかりませんが、ジェームス三木氏との違いはやはりその部分なのでしょう。しかしここでいう年表ドラマというのは、具体的にどの作品を指すのでしょうね。
それと今回は「敗者」ではなく、「想像もしていなかった人生に巻き込まれて行く」という表現になっています。 「運命のいたずら」とでも呼ぶべきでしょうか。しかしそれを考えると、かなり多くの人物がこれに該当するのではないかと思います。無論一方的に巻き込まれたわけではなく、その中で最終的に己がたどるべき道を選択したわけではありますが。
後述しますが、来年の徳川家康でさえ、最初から天下人になることを考えてはいなかったでしょう。あと笑い関連ですが、過去の三谷大河を観ても、「自然に生まれてくる笑い」というよりは、やはり何か仕掛けた感が強いという印象を受けます。
それと今の大河は、「日曜の夜に家族で楽しめる」ものではなくなっているような気がします。 だからこそ個人視聴率が意味を持ったりするわけですし。この発想自体昭和的だなと思いますが、三谷さんに取っては大河の存在意義とは即ちこれなのでしょうね。
それからインタビューの中で、三谷さんはこうも語っています。
例えば、鎌倉幕府をつくった頼朝と江戸幕府をつくった徳川家康とでは背負っているものが全然違う。頼朝が最初に兵をあげたときには信頼できる家臣がほとんどいなかったのに対し、家康にはたくさんいた。家康に関しては次の大河の「どうする家康」で詳しく描かれると思うので、どうぞお楽しみに。
後半部分に『どうする家康』が出て来ますが、この大河と来年のはあるいはタイアップしているのでしょうか。つまり鎌倉を描いたから、次は家康の戦国ですよということなのでしょうか。ならば益々その次は幕末、場合によっては南北朝かと思われてしまいます。ちなみに今年の主演は「しゅん」さん、次は「じゅん」さんで、この辺も似通ったものを感じさせます。
そして制作統括の清水氏のインタビュー。
辺境の地に住む若者が、落ちぶれた貴公子と出会い、王都を支配する冷酷な大臣に戦いを挑む物語です。若者にはつつましくも温かい家族がいて、切ない恋心を抱く幼なじみもいます。無謀な反乱には頼れる仲間たちが加わります。暗い牢では王が救出を待っています。
流石に制作統括らしくそつのない受け答えですが、この箇所だけを見ていると、なんだか韓流時代劇みたいだなと思ってしまいます。 ちなみに韓国ドラマは殆ど観ませんが、昔ちょっとだけ観たことがあるので。
最後に時代考証の坂井氏のインタビューです。
大河ドラマでは戦国時代や幕末がよく取り上げられますよね。なので戦国時代のさまざまな大名や天下人の生きざまというのはよく知られていると思うんです。ところが今回描かれる鎌倉時代の武士たちの生きざまは、戦国時代とはだいぶ違うんですよ。
これ、三谷さんのインタビューにも出て来ますが、何せ貨幣経済が発達していない時代です。一般の人々が歴史の表舞台に出て来るのは室町以降ですから、その意味でもあまり馴染みのない時代ではありますが、『義経』や『平清盛』を観ていた方であれば、大体察しがつくかも知れません。
何よりも、戦国と幕末に偏っているのは、結局その知名度が高いためで、そうでない時代はいつまでもよく知られないという矛盾を、未だ抱えたままになっているのが今の大河ではないかと思います。
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