少し前に、『天地人』と『真田丸』の上杉攻め、そして『天地人』の長谷堂城の戦いについての投稿で、コメントをいただいたことがあります。この長谷堂城の戦い、所謂「北の関ヶ原」(上杉VS最上・伊達)の戦いの一つで、最上と上杉との合戦です。
しかしかの『天地人』でさえというか。『天地人』だからというべきなのか、この戦いのあまり詳しく採り上げられておらず、最上軍がモブだったのは残念でした。また『独眼竜政宗』の場合は、最上は出て来たものの、上杉景勝が出て来ませんでした。
戦国で最上、上杉、伊達を揃い踏みさせると、こういうのもきちんと描かれるわけです。また九州を舞台にした場合は、島津の九州征服メインで、秀吉と黒田官兵衛に敵対させる形でいいかと思います。少なくとも地元では、それなりの数字が取れるでしょう。そろそろこういう大河が実現してもいいはずなのですが、依然としてその気配は窺えません。
それから江戸時代が舞台の大河、これも、最近は川中島大河同様に作られなくなっていますが、こちらも家光から吉宗の時代を中心にすればいいと、少し前に書いています。でなければ、吉宗から黒船来航までを舞台にするといいでしょう。
こういうのを1年でなく、2クールで2年に渡って描けば、そこそこ関心を集めるのではないかと思われます。無論ゴールは黒船来航ではなく、桜田門外の変でもいいし、江戸無血開城という選択肢もあります。
たとえば、『どうする家康』で織豊政権から江戸初期を描いたら、その翌年は秀忠、家光経由で(『葵 徳川三代』の時代背景)赤穂浪士から吉宗までを描き、その後ま幕末までを描くようにすれば、時代的にもつながります。またその当時の様々な人々、たとえば松尾芭蕉とか、伊能忠敬なども登場可能です。
大河は元からそうでしたが、特に最近は観光とタイアップしてしまったこともあり、1年単位で主人公も舞台も、時代背景もくるくる変わってしまいがちです。いっそのこと、このくらいの連続性を持たせてもいいかと思います。
江戸時代はとにかく、時代の変革というのはないわけですから、著名な将軍の時代をスタートまたはゴールに設定して、その間の物語を描くといいでしょう。またこれとは別に、室町時代中期という舞台設定も残されています。
この時代も一般にはあまり知られておらず、それゆえドラマ化されてしかるべきかとは思います。ただ多少分かりづらいので、こちらもまず足利尊氏の晩年期から始めて(『太平記』の終盤)、足利義満の時代の北山文化、嘉吉の乱や足利義教暗殺を持ってくるといいでしょう。部分的には『花の乱』と重なることになりそうです。
話は変わりますが、『鎌倉殿の13人』で、大姫の描写がどのようになるのかに興味があります。これも前に触れましたが、父頼朝との対立から御所を出て行って遊女となり、義経の郎党だった男の子供を宿し、ついには自殺するという設定にならないかと勝手に思っています。
義高を思い続けたあまり亡くなるというパターンではなく、自分でその仇を討とうとし、ついに実の父親に刃を向けるという、恐ろしくかつ悲しい設定でもいいかも知れません。無論彼女は頼朝の前に亡くなっていますから、その思いを家臣に託し、それがもとで、義時による頼朝「暗殺」が実現するという描き方もあるでしょう。無論、すべては三谷さん次第ですが。
スポンサーサイト