先日、芸能人のルックスについての投稿をしています。無論これはあくまでも私見です。また、ビフォーアフター的に、誰それは整形をしているというコラムなどがネット上にありますが、大人になって芸能界入りした人ならともかく、子役出身などの場合、成長過程でかなり変化が見られることも考えられます。
ところでこの投稿で、ボトックスをしている可能性のある女優さんの話から、加齢による外見の変化に関して少々触れています。外見のみならず、内面も若々しくありたいと思っている人は、芸能人に限らず一般人でも多いものです。特に年を取ればとるほど前向きでいたい、色々なことにチャレンジしたいと思っている人もいるでしょう。
ただし、その前に気に留めておきたいことがあります。実際年を取るにつれて、ポジティブになる人ももちろんいます。しかしそれは、若者がポジティブであることとは多少異なります。この場合は、年齢を重ねるに従って、ポジティブなことのみが記憶に留められる傾向が強くなること、もっとはっきり言えば、「自分に都合のいいことだけを覚えている」ということです。
これをポジティビティ効果と呼んでいます。これともうひとつ、レミネセンス・バンプと呼ばれるものがあります。こちらは若い頃、10代から30代辺りまでの経験の中で、こちらもポジティブなこと、自分に取っての成功体験的なことを、あの時代はよかったと、それも頻繁に思い出すことです。この両者が噛み合うことで、現在または未来を否定あるいは悲観し、過去を懐かしんだり、過去に囚われたりするようになります。
高齢者の昔話、往々にして自慢話が多くなるのはこのためです。また最近特によく聞く話ですが、高齢者の車の運転がリスクが大きいにも関わらず、なかなか免許証を返納しないというのも、過去に自分は安全運転をしていたから大丈夫だという、ポジティビティ効果の影響があるともされています。
外見に気を配り、若々しくと考えるのは無論いいのですが、その一方で、過去に囚われてしまうとか、あるいは若い頃のことのみが記憶の中に存在する、昔の映画や音楽のみがいいと思い込むようになれば、やはりそれはメンタリティの老化を意味するわけです。これは誰にも訪れるものでありますが、ただこういうことはいずれ起こると、意識しておくだけでも多少の違いはあるかと思われます。
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