そろそろ風邪の季節です。少し前に、
闘争・闘争反応」及びストレスが原因となる病気 という投稿をしていますが、この中で炎症性サイトカインについて触れています。炎症性サイトカインというのは、ウイルス感染症などで産出され、発熱や倦怠感、ノンレム睡眠などを引き起こして、身体を休ませるようにする働きがあります。
風邪の発熱や倦怠感も、要は体がウイルスをやっつけるための機能なのですが、免疫という概念がなかった時代は特に、本人が普段と違った状態に置かれ、苦しそうでもあることから、早く元に戻さなければならないと考えるのは、やむを得ないことでもありました。
しかしウイルス撃退のみならず、免疫細胞活性化のためにも、いつもよりも体温を高くする必要があるわけで、それを可能にするのがこのサイトカインです-正確に言うと、このサイトカインが放出されることで作られるプロスタグランジンE2が、体温を上げる作用を促すわけです。風邪だからという理由で、無理に熱を下げようとはしない方がいいということですね。
無論、あまり熱が高くて症状が重い時には、解熱剤で症状を和らげる方法はあります。あと氷枕を後頭部に当てるよりも、冷却シートで首筋を冷やした方がいいとか、無理して普通の食事をさせず水分の多い物にする、スポーツドリンクなどで水分を摂らせるのが先決などなど、色々注意すべきことはあります。
一方でしんどいとか疲れたといったような、所謂疲労感を覚えるのも、この炎症サイトカインが関係しているといわれています。ちなみにこの疲労感は、痛みや発熱同様、体の異常を知らせる「生体アラーム」と呼ばれています。
ところで免疫細胞といえば、『はたらく細胞』、本編とフレンドの紹介は、いよいよ最終巻(第6巻)を迎えようとしています(BLACKは第8巻まで)。
ただ本編に関していえば、第6巻はどうも、最新医学理論のPRツールになっている感もあります。というか、体内の異変に細胞がどう対応するかは、第4巻で終わっているようにも思います。第5巻は乳酸菌メインですし。
乳酸菌といえば、フレンドの方の樹状細胞は元々そうでしたが、物語が進むにつれて乳酸菌愛を拗らせて行っています。これはこれで結構笑えるのですが、さてどちらを先にしますか。
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