ここのところ心理関係の投稿が多くなっていますが、一旦これで締めくくろうと思います。以前関連投稿で書いていますが、アイドルへの盲信などは時に、その時代背景などを美化するようになる傾向があります。こういう人たちを生み出した昭和の終わり頃はすごいとか、そういった類のものですね。尚私は昭和の終わりごろは知っていますが、今と比べてそれほどいい時代であったかどうかは、何とも言えません。
それとこれも芸能人絡みになりますが、ファンと信者の違いに関するブログ記事を、やはり以前目にしたことがあります。当該人物が何かよからぬことをしたとか、明らかに本人に非がある場合、批判するのがファンであり、庇うのが信者であるといった内容の物でした。前者は、その人物を一人の人間とみなしているのに対し、後者は崇拝する対象と考えているわけで、つまるところ、その人物の無謬性を強調しているように見え、カルト的なものを感じます。
また特に本人に非がない場合でも、何かにつけてその人を持ち上げる、賞賛するというのには、後者と同じものを感じます。如何に本人のコメントが面白くなかろうが、演技がまずかろうが、ともかく賞賛するというのは、やはりどこかカルトチックかと思われます。それから先日の分で、政治家絡みでちょっと書いたことがありますが、特定の政治家を支持する人たちのコミュニティにも、どこか似たものが感じられます。
基本的に、誰がどういう人を支持するかは自由です。ただし、自分たちが支持する人を批判する人たちに対して、排他的になりがちとも考えられます。特にSNSなどで、同じような考えの人たちのコミュニティができることにより、エコーチェンバーになりやすく、考えがさらに先鋭化してしまうのもまた否定できないでしょう。
自分たちのコミュニティが正しいと思うのは、内集団バイアスと呼ばれる現象です。共通の趣味嗜好や価値観がある場合は、とかく仲間意識を持ちやすいものです。その結果、自分が属するコミュニティこそが、他のコミュニティより優れていると考え、優越感を持ちやすくなります。
仮にそのコミュニティに何かしらの疑問を持つとか、あるいはその内部で確執が生まれた場合、思い切ってそこを抜け出し、客観的にそのコミュニティを観てみる必要もあるでしょう。自分でよかれと思って所属していたとしても、何かしらのバイアスを生み出しており、知らず知らずのうちにそれに囚われている可能性もまたあるからです。
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