先日承認欲求に関して投稿しましたが、承認欲求そのものは誰にでもあるものです。認められたいという気持ちは人類普遍のものでしょうし、また、知識を得ようとするその姿勢は評価されてしかるべきかとも思います。
しかしせっかく得た知識も、自分の承認欲求を満たすため、単に人に教えたがるためのツールとなっては、寧ろ逆効果とも言えます。私のかつての上司ではありませんが、自ら嫌われるもとを作り出している感もあります。あくまでも個人的にではありますが、好感が持てるのは、やはりあまり自分をひけらかさない人の方ですね。一応社会の中で生活する大人である以上、そういう部分はやはり大事かと思うので。
その知識関連で、所謂アートとか文学とか、知っておくと便利だなと思われるジャンルがいくつかあります。特にこういうのは感覚で捉える部分が大きく、そのため素人にも入りやすいジャンルでもあるのですが、感覚によるというのは、それぞれの主観によるところが大きいとも言えます。ある人にはお気に入りであっても、他の人に取っては、必ずしもそうとは言えないということを自覚しておく必要はあるでしょう。
また所謂「構ってちゃん」も、承認欲求の一つと言えます。そもそも承認欲求というのは、何も自分の知っていることで相手にマウントを取るのみならず、実に様々なやり方で、自分の存在感を示したがることを指しますし、自分はあれができるとか、誰それと知り合いであるということで、注意を引きたいというケースもあるようです-これはこれでまた、ちょっと厄介な部分があります。
そもそもの話、誰かに構ってほしい、注目してほしいというのは、本来寂しがり屋であるとか、被害妄想が強い、自己評価が低いことの裏返しなどとう分析もあるようですし、その逆にプライドが高い、自分は必要とされる人間だから認められて当然だといった意識が働くのもまた事実でしょう。
他にも、出羽守マウンティングというのがあります。出羽守、つまり二言目には「海外では…」、あるいは「他の業界では…」などを連発し、その対象となる世界を賞賛し、反対に自分が今いる世界を貶めることですが、特にTVしかない時代は、欧米諸国を持ち上げ、日本を見下すなどということがありました。
しかしこういうのはそれぞれの国の事情もあり、単純に比較はできないものです。ネットの時代になって、そういうTVの嘘に皆が気づくようにはなっています。またそれとはちょっと異なりますが、ヨーロッパのあるお城をレポートしていた女優さんが、恐らく台本にそうあったのでしょう。どう見てもロココ様式なのに、盛んに「中世ヨーロッパ」を連発していて苦笑したことがあります。
一方で、やたらと日本を持ち上げるのもちょっと胡散臭さを感じます。母国ですし、きちんと評価すべきところはしたいのですが、それが高じると、この人は愛国者だの、あるいは中国はけしからんだの、とかく極端な方向に走りやすくなります。一度ある有名人のコメントだったか動画だったかの関連ツイで、この人は愛国者で素晴らしいなどというリプがついたものがありましたが、賞賛のリプがやたらと多く、何か宗教というかカルトのように見え、その後、その人のツイを見なくなったこともあります。
(2021年9月22日加筆)
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