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ベイカー寮221B/Baker House 221B

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『はたらく細胞』がん細胞回の描写への疑問

それから、先日投稿した『はたらく細胞』本編第2巻、がん細胞回の気になった点について。

まず前振りがわちゃわちゃしすぎ。無論この白血球やキラーT細胞が入って来るのには、それなりの理由があると思われます-たとえば結果的に、二手に分かれた3人がそれぞれがん細胞の存在に気付くといった具合に。しかし要はNK細胞ががん細胞の正体を見抜いて、そこから決戦という流れなのですから、別にNKとキラーTがどつき合いをしたりする必要もなかったのでは(相性がよさそうなのは認めます)。何よりも、このトリオはあり得るのかどうかちょっと疑問です。

NK細胞は命令なしにがん細胞を殺せますし、キラーT細胞も出動命令を受けて、がん細胞を殺すことはできますが、最初に白血球ががん細胞を殺して、そこに2人が来るというのは実際のところどうなのでしょうね…。あと白血球の細胞観ですが、細胞を殺すことについて、常に罪悪感を抱いているような部分に、どことなく免疫細胞として中途半端さを感じます。

それから一般細胞のふりをしていたがん細胞です。実はがん細胞は、がん抗原と呼ばれるたんぱく質を隠すことで、免疫細胞を欺くことができます。この場合も恐らくはそうだったのでしょう。そして自分を狙う3人を逆に攻撃するのですが、結局大笑いして活性化したNK細胞から、致命傷となる一撃を浴びせられてしまいます。

NK細胞が大笑いしたのは、キラーT細胞に、B細胞の抗体を浴びせるように目論み、それがうまく行ったからなのですが、実はこの抗体、第1巻のインフルエンザ回でも、B細胞が水でも浴びせるように振りまいています。無論こう描くのが一番わかりやすかったのでしょうが、抗体とは元々Yの字型をしており、左右両方の先端で、抗原をつかまえて無力化するものです。これ、描き方にもう少し工夫できなかったのかなとは思います。

そして倒されたがん細胞ですが、その前にバグリ野郎と言ったキラーT細胞に腹を立て、不良品扱いするなと言います。しかしがん細胞の場合は、明らかにコピーミスであり、それは彼の宿命と言うべきものです。ならばコピーミスを犯した元の細胞、さらにはそれを可能にした外的要因、その外的要因を取り込んでしまった体の持ち主に対し、毒づく場面があってもよさそうなものなのですが、それは出て来ません。

がん細胞は、最後に白血球が一般細胞扱いしてくれたことは嬉しかったと言います。どうもこの辺り、自分を一般細胞として見てほしいといった、承認欲求的なものが感じられます。その一方で、自分の宿命を受け入れるという点に関しては、彼はまだ未熟であり、いずれまた戻って来ると言いつつも、この宿命をばねに本物のヒールになるには、もう少し時間がかかりそうです。

さらにこのがん細胞の、この時のいまわの言葉として
「(自分は戻って来るから)せいぜい不摂生を続けることだな」
とありますが、ここだけ『はたらく細胞BLACK』といった感じです。

本編でこれを言うのであれば、がん細胞となったコピーミスが、何らかの不摂生が原因という描写があってもいいはずですが、それに該当するものが、「疲れてた」というコピー元の細胞のセリフ以外は見当たりません。また不摂生をした、この体の持ち主のせいだと言うセリフがあってもよさそうなのですがそれもなし。つまりがん細胞と不摂生の因果関係を示す箇所があまり見当たらず、やや唐突感があります。

あと、最後の方でマクロファージの鉈が飛んで来たように、このがん細胞を追い詰めた場所(特撮でヒーローが敵と立ち向かうような設定)の周囲には、いつの間にか応援団のように免疫細胞が来ています。実はこれを読んだ当初、マクロファージが連絡を受けて、免疫細胞に号令をかけたのかと思っていました。しかしどうやら、赤血球が連れて来たようです。これも正直言って妙な話です。

赤血球はそもそも抗原提示細胞ではありません(これは白血球も同じ)。従って、どこに抗原がいるから攻撃してくれとは言えないはずです。ですから、元々抗原提示細胞であるマクロファージとか樹状細胞が、これを伝達し、その場に栄養分の配送の手伝いをしていた赤血球が居合わせたのであればわかります。またぎりぎり、免疫細胞を呼んだ赤血球に対し、免疫細胞が、あなたの本来の仕事は酸素運搬だからと言うのであれば、まだしも落ちとして納得できます。一応最後のページに、先輩に叱られる赤血球が描かれていますが、この本編はBLACKに比べて、赤血球のチームとしての連結がやや弱く、ちょっとその点説得力を欠く部分もあります。

この2つの回は、連載が始まってそこそこの月日が経っており、そのため読者から色々なリクエストもあったとは思われます。無論「学術的な事実と異なる」との断りはありますし、擬人化する以上、実物の再現ばかりとは行かないでしょう。ただ、やはり細胞の擬人化でインパクトを与えた作品である以上、事実と異なるからとはいえ、細胞の本来の役割を、あまり変えてほしくないなとは思います。

それと並行して投稿している以上、やはり『はたらく細胞BLACK』との比較もしておきたいと思います。無論健康状態その他の条件が異なりますが、人の体の状態と、それによるトラブルを描くという点で、BLACKの方が優っているかなとは思います。しかし何だか漫画に対しても、大河みたいな突っ込み方していますね。

ところでこのがん細胞ですが、『ゲゲゲの鬼太郎』第6期に登場した、名無しというキャラをちょっと思い出させます-あのアニメ自体はそう観ていませんが、なぜかキャラはそこそこ知っています。この名無しも不幸な生まれ(と言うか、出生前に両親が殺されたため実際は生まれていない)で、孤独で理解者もなく、人間を憎み、さらに人々の憎しみを吸収した挙句、祈祷師の祖先をもつ女の子の体を乗っ取り、巨大な赤ん坊として世界を破壊しようとするものの、最終的にその女の子から名前を貰い、無事成仏します。しかしがん細胞の場合は、それとは違った方向に行きそうですね。


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[ 2021/06/01 01:00 ] 漫画・アニメ | TB(-) | CM(0)
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Author:aK
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『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『青天を衝け』の感想も書いています。またBSで再放送中の『黄金の日日』の再放送も観ています。そしてパペットホームズの続編ですが、これは是非とも来年の大河が始まる前に、三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、『相棒』をはじめとする刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2021年には北半球最強であるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの試合も組まれています。このチームにいい試合をし、今後さらに上を目指してほしいものです。国内のラグビーも、2022年からはいよいよ新リーグがスタートです。

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