まず『青天を衝け』第3回の投稿はこの次になります。遅れてすみません。
少し前に「ビジネスとしての『昭和』」という投稿をしています。この中で『武田鉄矢の昭和は輝いていた』という、昭和に流行した音楽や映画、TVドラマを紹介する番組に触れていますが、恐らくは高齢者をターゲットにしていると思われます。
またやはりこの中で、「昭和」を手放したくないのは制作サイドではないかとも書いています。TVを観る年齢層は高齢者中心になっており、その年齢層に向けた番組の方が数字を取れるわけで、今現在、TVは高齢者の物と化している印象を拭えません。
しかし40年余りでTVがここまで変わる、もっと言えばネットとの共存で印象が薄くなるとは、かつては誰も思っていなかったでしょうし、昭和半ば頃のTV人気が、未来永劫続くものと考えていた人も多かったでしょう。
しかし最近の民放は、コロナ禍の影響もあって広告枠が売れず、売れない分はACJAPANが買い取っているとも言われています。それ以前に企業がお金を出さなくなり、寧ろネットの方に移行しているため、番組制作はますます困難になっています-例外はNHKのみですが、こちらは受信料未納なら割増などと、かなりの強硬策に出ています。 シリーズが通常1クールで終わる所以でもあるでしょう。無論、それはそれでいいのです。逆に、何がなんでも長期間続けなければならない理由もありませんし。
よく聞かれるのが、最近のTVはつまらなくなったと言うセリフです。しかしこれも何度か書いていますが、つまらない番組と言うのは昔から存在したでしょうし、その当時の番組批判は今のようにネット拡散がされず、人目に触れるのが限られていたせいもあるでしょう。ここ最近のがつまらないと断言するのは、多少的外れに見えます。
また今の動画配信などもTVから受け継がれているから、TVは滅びない、あり方が変わって行くだけだという文章をネット記事で観たことがあります。確かにコンテンツ制作も芸能人も、当初はTVを拠点にすることでヒットを産み、あるいは知名度を上げて来ました。しかしそれを言うのであれば、初期のTVも映画や歌舞伎、舞台の人たちを使ってはいたわけです。
ところで今もそうですが、TVで顔や名前が売れた芸能人の場合は、その当時も多くのファンが付き、ファンクラブも結成されたりしたのだろうと思います。私自身はその手の経験が殆どないので、今一つ実感がわかないのですが、追っかけのファンもいたでしょう。
こういう人たちもまた、今のSNSと同様に、それぞれの集団の中で「推し」の評価や出演番組のことなどを話し合っていたのでしょうか。無論アンチもいたとは思いますが、今でいうエコーチェンバー的な、その人の存在は絶対的という見方もたぶん存在したと思われます。かつてTVしかなかった時代は特に、画面を通してとはいえ、自分に取ってのアイドル的存在と共に過ごす時間は、至福の時だったのでしょう。
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