「『国盗り物語』に見る明智光秀」という投稿で、司馬遼太郎氏の原作に描かれた光秀を追っています。昔の大河のように52回で終わらせる予定でしたが、多少オーバーするかも知れません。無論この半分ほどは創作と思われるし、昭和30年代の執筆当時の史料がベースになっていますが、それでも光秀がどのようないきさつで信長に仕え、なぜ反りが合わなくなったかというのが、きちんと描かれているのは評価できます。『国盗り物語』の大河そのものは総集編しか観ていませんが、一応はこの原作に則った描き方をされています。
『麒麟がくる』で、池端氏が何を描きたかったのかはともかくとしても、大河で、しかも光秀の生涯を追うのであれば、この位のストーリーをやはり作るべきだったかなと思います。無論途中休止が入ったため、当初の思惑通りに行かなかったのは認めます。しかしだからと言って、休止のみを言い訳にもできないわけで、それ以前から感じられた「パシリ」的あるいは諜報部員的な光秀の設定はどうにかするべきでした。それとやはり、本能寺後の細川藤孝、筒井順慶は描くべきでしたし、この点は未だに不完全燃焼の感があります。
昔は原作付きが当たり前だった大河ですが、だからと言って今の大河に原作をとなるとこれも難しい。司馬遼太郎、吉川英治、山岡荘八といった大河の常連組の原作は、前述のように古い史料がベースになっているところもあり、脚本執筆時点で考証を新しくする必要に迫られます。場合によっては『功名が辻』のように、原作をかなり改変することにもなりかねません。ほぼ原作通り、あるいは多少創作を交えて大河を制作できたのは、やはり昭和から平成のはじめ頃までだったのかとも思われます。
ところで『青天を衝け』で、渋沢栄一の子供時代を演じた小林優仁(まさひと)君がTVで紹介されていたようです。大河の場合、特に子役さんは大人の俳優さんに雰囲気が似ていて、しかもそれなりに演技ができないといけないため、人選が難しいかと思いますが、反面うまくその役にはまれば、その子役本人の人気が出るということもしばしばあります。『天地人』の加藤清史郎さんは正にその代表でした。
しかしその『青天を衝け』、第1回と第2回が27日の深夜というか28日の未明、『今夜も生でさだまさし』が終わった後に再放送されていたらしいのですが、ちょっと先行放送と再放送が多くないでしょうか。あるいは天災等何らかの事情で再放送ができなかった地域向けなのでしょうか。ならばその地域限定でいいのではないかと思います。
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Author:aK
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『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。
他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。