昨年、NHKが受信できない装置(イラネッチケー)をTVに付けた女性が、一審ではNHKに勝訴したものの、東京高裁での二審ではその判決が覆りました。当然というか、弁護側は上告を検討するようです。
そもそも装置を取り付けたという時点で、NHKを受信する意志はないと考えられますが、それにもかかわらず受信料徴収に及ぶというのも妙な話です。これならBBC同様、受信を希望しない希望者には電波を止めればいいのですが、それはやりたくないようで、結局はやはり受信料欲しさなのだなと思われます。
NHKの大河にしても朝ドラにしても、看板番組であるのは事実です。中には面白い物もあります。しかし受信料で制作している以上、作らせていただくという謙虚さも必要ではと少し前に書きました。特に大河は何十億も使うと言われている以上、当然その一言があってしかるべきでしょう。
しかし今に至るまで、何らそれらしきセリフを聞いたことがありません。場合によっては、プロデューサーが視聴者の意を汲んでくれることもありますが、それでもNHKトップがこれに類する言葉を口にしたためしはありません。
かてて加えて、大河の中身やフォーマットの改革が、視聴者に対して打診されたためしもありません。朝ドラは40年以上前に半年のフォーマットに代わっていますが(つまりその前は、1年間続いていたということです)、大河はいっかなその姿勢を変えようとせず、言うなれば、そのために視聴者が、たとえNHKが視聴不可能な状況であっても、受信料を払えと言わんばかりの姿勢です。いくら何でもこれはない。視聴者がNHKのためにいるのではなく、NHKが視聴者のためにいるのですが。
こういう姿勢を見る限り、NHKは未だTVの全盛期から抜け切れていないのでしょう。そろそろポストTVを考えていいのではないかと思います。そもそもPCやスマホ経由であっても、TVのコンテンツを観ない人も増えているのに、これでは時代錯誤と言うべきです。
大河の1年放送を変えないというのも、「まだ観てくれる」という思い込みがそうさせているのではないでしょうか。確かにまだ観る人はいます。しかしその数は恐らくは減少の一途であり、大河の視聴率が下がっているのはそれも一因でしょう。
受信料はいわば左うちわであり、視聴者の脛かじりであるというのも書いたことがあります。この期に及んで、なぜ受信料の不払いが増えるのか、NHKは真剣に考えたことがあるのでしょうか。かてて加えて、不払い世帯への徴収が、聞くに堪えないような言葉を投げつけているとも言われているのを、どのように考えているのでしょうか。
無論NHKを甘やかして来た我々にも責任はあると思いますし、日本人はもっとNHKに対して怒っていいのではないかと思います。
電波を止めるか、最低限の受信料にして課金制にするか。今の所この2つが選択肢としてあげられます。もう電波を止めるのが、一番手っ取り早い方法であると思われます。
それと前出のBBC、これも5年前に1,000人の職員をリストラしていますが、何かと言えば世界情勢がどうこうと言いたがるNHKは、こういう世界の動向をも見習ってみてはどうでしょうか。大河が面白いものであったとしても、NHKがごねて(と言うべきでしょうか)徴収した受信料で作られているという事実が頭をかすめると、何とも言い難い気分になります。
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Author:aK
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『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。
他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。