正月時代劇『ライジング若冲(じゃくちゅう)~天才 かく覚醒せり~』の関連動画(出演者インタビュー)が、NHK公式サイトにアップされています。
“伊藤若冲”の知られざる物語 中村七之助 × 永山瑛太 インタビュー
円山応挙 役 中川大志インタビュー
尚七之助さんと瑛太さんのインタビューですが、「年始にはこちらの歴史番組も!」なる触れ込みで、さほどに関係があるとも思えない『邪馬台国サミット2021』なる番組の情報もセットになっています。この辺りがどうにも興ざめですね。
ところでこの正月時代劇やBS時代劇、土曜時代ドラマなどは、大河では今一つだったプロデューサーやディレクターが、結構いい作品を手がけたりしています。最近では2018年の、『風雲児たち~蘭学革命編~』を手がけた土屋勝裕氏などがそうです。これから見るに、
大河と、それ以外の時代劇は別物と考えるべき
大河のみでスタッフは判断できない
このように考えざるを得ないのです。そもそも、それなりに面白い作品を作れるスタッフであっても、1年間(実質1年半)というのはかなりの長丁場であり、
やはり大河の1年間は、1つのドラマシリーズにしては長すぎではないのか
とまあ、このように思えてしまうわけです。
特に3つ目の1年間が長すぎるという点、今までにも半年(2クール)大河について何度か書いていますが、せめてこの程度が、1つのシリーズの放送期間として妥当でしょう。何よりかにより、本人の記録あるいは功績があまり知られていない人物の場合、1年間持たせようとしてやたらに創作を入れたり、あるいは架空の人物を出して来たりすることが多くなりがちです。
それでも昔は、1年物でも観る人が多く、その分数字が取れていたかも知れません。ただやはりこれは、TVの視聴形態も今とは異なっており、NHKを観る人も今よりは多かった、あるいは裏番組が面白くなかったからとも言えるでしょう。 しかも原作があったため、原作と照合して観る人もいたかと思われます。それでも関東での30パーセント超えは、バブル期の何年間かに集中していたわけです。何でもそうですが、明らかに視聴形態が異なる時代の数字を持ち出してマウントを取るのは、 如何なものかと思います。
先日小檜山青氏のコラムについて書いたとき、小檜山氏が提唱する大河のシーズン制についても触れています。個人的にこの人の意見にはあまり同意しませんが、シーズン制は検討するだけの価値がありそうです。ただその場合、今とは大河の在り方は大分違ってくるでしょう。今の『大岡越前』とか『赤ひげ』、『子連れ信兵衛』のような形になるわけですから。
なぜシーズン物が人気があるのか、理由のひとつとして、視聴意欲をかき立てるという点が挙げられます。同じシリーズを1年間かけて観て、その後1か月ほどで公式サイトが削除されてしまう今の大河より、毎年決まった時期、あるいは隔年ほどでシーズンを設け、サイトもそのままにしておいた方が、視聴者のリピート率も恐らくは高いでしょうし、新規の視聴者も呼び込めます。どうせならスポンサーを付けて、シーズン制を導入する方法もありかともいます。
もちろんその場合、数字がよくないと続編を作れなくなりますが、民放は皆そうなのです。NHKにも意識改革を持ち込むべきでしょう。またこの場合再放送はせず、見逃がし分を動画サイトで配信する方向に持って行くべきでしょうね。
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