fc2ブログ

ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >   >  『若い人』と石原裕次郎さんと

『若い人』と石原裕次郎さんと

10日に亡くなられた渡哲也さんが、俗にいう石原軍団(石原プロモーション)のメンバーであったことは、先日書いていますが、ここも先日解散が発表されています。これは石原裕次郎氏の遺志によるものだったようで、ご本人の34回忌を迎えてやっと実現されたとの由。この石原裕次郎氏は、青春スター、さらには刑事ドラマで一世を風靡しながらも、1987年に50代の若さで亡くなっており、その前年に『太陽にほえろ!』で、部下のことと自身の病気を話すシーンが登場しますが、これはアドリブとのことです。

ところでこの方が人気絶頂だった頃、日活が制作した映画『若い人』(1962年)に出演しています。この『若い人』という小説についてはご存知の方も多いと思います。

戦前の北国(北海道と思われる)の女学校の教師である間崎慎太郎が、生徒である江波恵子の情熱的な作文にかなりの印象を受け、またその江波も、独身である間崎にやや屈折した恋心を抱くようになります。これを同僚の女性教師である橋本スミが諫めますが、江波は間崎に対して、気を引くような態度を取るようになり、母親と間崎の下宿にやって来て、靴をプレゼントしたりします。

その後も江波のやや羽目を外したような態度はやまず、修学旅行の列車で大泣きして、間崎に手を取って慰めてもらったり、周囲から妊娠していると疑われ、病院でちょっとした騒ぎになって間崎がそこにやって来たり、間崎の下宿に来てそのまま眠ってしまったりします。挙句の果ては、間崎が彼女の母親の料亭での喧嘩を仲裁しようとしてケガを負い、そのまま江波の家で療養することになり、その時彼女との肉体的関係が出来てしまいます。

これは橋本に知られることになります。しかもその橋本は共産党活動にこっそり加わっており、自宅で開いた集会が非合法に当たることから検挙されます。それを知った間崎も悩みますが、最終的に橋本と共に人生を歩むことになります。

私も高校生の頃この本を読み、この作品に登場する学校と同じ系列の、所謂ミッションスクールに通っていたこともあって、作品の背景についてはかなり理解できました。しかしその当時、ここまで恋愛に積極的な女の子がいるのかと思ったものです。無論江波だけではなく、彼女の友人や他の先生も出て来るし、中には如何にも優等生といった感じの子もいます。江波の場合、見かけもよくて勉強もでき、庶子という出生上の理由もあってのことなのか、かなり思索的でもあり(だから間崎も彼女の作文に心を動かされたのですが)、修学旅行中の記録も気の利いたことを書いたりしているのですが、如何せん好きな先生へのアプローチが相当にすさまじいです。

ところでこの作品は過去何本か映画またはTVドラマ化され、もちろん教師の間崎も、色々な俳優さんが演じています。石原裕次郎さんもその一人です。で、ここから先は、ご本人には大変失礼かと思いつつ書いて行きますが、この間崎先生は独身ということもあり、生徒たちに大変人気があります。過去の作品の中で、1972年のドラマの石坂浩二さん、1976年の映画の小野寺昭さん、1986年のドラマの田中健さんや、往年の二枚目俳優で1952年の映画に出演した池辺良さんなどは、確かに女の子たちからは素敵な先生と慕われもするでしょう。こういうキャラにはパターンがあり、たとえば細身であるとか優しそうであるとか、二枚目(イケメンとはまたちょっと違うので)であるとか、そういう雰囲気のあるなしが条件としてつくわけで、裕次郎さんの場合、またちょっと違った雰囲気ではあるのですが…。尚、この時の江波は吉永小百合さんが演じています。

あとこの作品の場合、校長先生が外国人である(これも昔のミッションスクールによくあること)のに加え、修学旅行の際の会話や基地の見学などで、当時の軍部などから問題視された記述があったりで、その意味でも話題作であったともいえます。本の内容の詳細については、機会があればまた書く予定です。というか、書いている内にまた読みたくなって来たので、探して読んでみようかと思っています。尚裕次郎さんがかつてこの映画に出ていたというのは、亡くなられた後の雑誌の特集号で知りました。

飲み物-赤ワイン
スポンサーサイト



[ 2020/08/16 01:00 ] | TB(-) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

TopNTagCloud