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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『河童』に関して思うこと

先日芥川龍之介の『河童』について書きました。この作品に目を通したのは、実は小学校の時以来です。風刺という評価もありますが、個人的にはいくらか違う印象も受けます。これは改めて書きますが、その当時、この作品が掲載された『改造』の読者が好みそうな固有名詞、ストリンドベリ、ニーチェ、トルストイ、国木田独歩、ワグナー(ヴァグナー)が次々と登場します。ちなみに国木田独は芥川から高評価を得ていました。

そしてネタバレになりますが、ストリンドベリの友人で
「子供の大勢ある細君の代りに十三四のタイテイの女を娶つた商売人上りの仏蘭西の画家です」
とあります。この画家はポール・ゴーギャンですね。タイテイといいうのはタヒチのフランス語式発音です。

ゴーギャンといえば、かのサマセット・モームが『月と六ペンス』で、この人物をモデルにしたのでも有名ですが(但しこちらはイギリス人という設定で、いくらかゴーギャンと異なる点もあり)、モームといえば『雨』の舞台であるサモアを思い出します-ただしアメリカンサモアであり、ラグビーが行われている方のサモアではありません。

ところで今回書きたいのは、その当時の登山についてです。この頃は恐らくは、登山は時間もお金もかかるものであり、従ってある程度の収入と時間がある人のものだったと考えられます。主人公が後に事業で失敗とあるのも、作中には登場しないものの、元々自分で会社か何かをやっていたとも取れます。そもそも登山自体はかつて日本に存在したものの、レジャーとして持ち込まれたのは西洋からで、この主人公が持参した食料が、コンビーフ(作品ではコオンド・ビイフ)にパンであるのは、ひとつはそのせいなのでしょう。

登山食なら、今ならレトルトもインスタント食品もあるし、立ったまま食べるための、所謂行動食と呼ばれる食品もコンビニで入手できます。無論栄養補助のゼリーもありますが、この当時は恐らくそういう物は皆無でしょう。そういった点を考えると、当時の登山はお金と時間に加えて、体力も今以上に求められたかと思います。ただし今でも人気があるチョコレートやナッツなどは、かなり以前から登山者に愛好されていたようです。

それともう一つ興味深い点があります。登山服や背負った毛布などが霧に濡れて重いという描写があり、この霧のせいで歩くのをあきらめて、休止したところで河童に出会うという展開になっています。確かにこの当時、今のような防水加工の登山服などもなかったでしょうし、登山用の服であったとしても、吸湿性の点などでもかなり劣ったと思われます。

無論、この頃はアウトドア用のコンロもありません。こういった前提のもと、主人公は当時としては当たり前ながら、枯れ枝を折るなどして手間暇かけて昼食の準備をし、その食事を楽しんでいる時に、白樺の幹につかまってこちらを見ていた河童と遭遇しています。こういうのは作品の主旨とは別に、ある意味この時代らしいおおらかさを感じさせなくもありません。

無論今仮にこういうことになったら、主人公がスマホで河童の画像を撮ってメディアに送る、またはツイートするという方法を採ったかとは思います。そしてこの河童の正体について、あれこれ意見や憶測が飛び交うことになるのでしょう。

飲み物-ランプと水とウイスキー
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[ 2020/07/26 00:00 ] | TB(-) | CM(0)
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『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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