BBC関連でもう一つ書きたいのは、歴史劇(日本の大河ドラマや時代劇に相当)の考証に関してです。以前メールを交換していた方で、イギリス海軍の歴史に詳しい人物がいたのですが、その方曰く、18世紀から19世紀にかけての、所謂フランス革命戦争やナポレオン戦争当時の軍服で、一番詳しく考証されているのはBBCの作品とのこと。それから『高慢と偏見』もBBC版(コリン・ファースが出演している作品です)が一番いいという意見で、実際私もこの作品は好きです。
それ以外に『ミス・マープル』も、BBC版が一番いいという声もあります。ただ私は、ITVの『ミス・マープル』シリーズや、同じくITVの『ホーンブロワー』シリーズも気に入っています。この『ホーンブロワー』シリーズ、第1部第2話の「ジブラルタルの奇襲」とか、第2部の軍法会議物などは結構何度も観返しています。「ジブラルタルの奇襲」は、主人公ホレイショの海尉試験がメインのはずなのですが、食料調達あり「黒死病」あり、裏切り者ありで飽きさせない展開となっています。
ところでこのBBCも、今や受信料廃止論が出ています。ジョンソン首相がこれについてコメントしたこともあり、受信料制度も揺らぎつつあるようです。課金制度にするか、受信税または視聴税にするという方法もあります。ただし税金化するということは、政府の監督下に入るということを意味します。そうすることで、様々な制約がまた出てくるでしょう。今のNHKの経営は、公共放送という特殊法人だからこそ可能であるともいえます。尚特殊法人といえば、他にも日本中央競馬会などがありますし、特殊法人企業としてはNTT、日本郵政、JTなどが有名です。
先日も書きましたが、これに関しては、公共の部分と課金制度を組み合わせるのがいいのではないかとは思っています。受信料への反発もかなりある中、NHKには早々に決断を下してほしいです。それと大河に関してですが、これも過去に何度か書いていますが、シリーズ単位での共通性があまり見られず、1年で放送が終わると公式アカウントもなくなり、サイトも削除されてしまっています。如何にももったいないやり方であると思いますし、今後大河を続けたいのなら、この点も是正されるべきでしょう。あと放送期間が1年という制約があるため、ロケが主に夏から秋に行われています。
このため冬の時期の合戦風景などが難しく、本来は冬であっても、草が青々とした中での合戦となっています-たとえば『平清盛』の平治の乱、『花燃ゆ』の大田絵堂の戦いなどはそうですし、『真田丸』の岩櫃城から農民に変装して信濃に戻るシーンも、本当は早春ですが秋の風景になっていたりします。こういうロケ日程の調整なども考えれば、本当は何年かに分けてシリーズ放送する手もありでしょう。せっかく受信料で作っている作品が終了した時点で、関連サイトやアカウントをすべてリセットすることもないと思いますので。
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