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ベイカー寮221B/Baker House 221B

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麒麟がくる第2回「道三の罠」

『麒麟がくる』第2回、「道三の罠」のざっとしたあらすじと感想です。

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光秀は東庵と駒を連れて美濃へ戻る途中、長良川の土手の上から織田軍の軍勢を目にした。彼らは美濃へ向かい、光秀は甲冑姿の叔父光安に帰国の挨拶をする。織田軍2万に対して斎藤道三の軍は4000ほどで、しかも一部の国衆は兵を出し渋っていた。道三はこれを不満としながらも、広間で戦略を練りながら風流を口ずさんでいた。光安と挨拶をしに来た光秀は、その様子に言葉を切り出すのをためらうが、道三は不意にある質問をする。それは孫子に関する質問で、光秀はよどみなく答える。

道三は信秀軍も一枚岩ではないことから、勝つ方法を編み出したようだった。そして道三は光秀に堺の様子を訊き、そして光秀に、路銀とした渡した金を半分返せと命じる。返せない時は、戦で侍大将の首を2つ取れと言われて光秀は呆れる。その後光秀は帰蝶に呼ばれ、小見の方の屋敷へ向かう。久々に顔を合わせる光秀に、帰蝶は東庵を連れて来てくれた礼を述べる。そこへ織田軍が、木曽川を渡って稲葉山城下を目指しているという連絡が入る。

光秀は藤田伝吾らと共に戦場へ向かう。城下のそこかしこで敵味方が相討ち、掛り太鼓の音が響いていた。しかし人数で劣る美濃軍は圧倒的に不利で、茜部口が破られ、さらには田代城や小熊城も落城していた。道三は兵たちを城中に入れ、籠城を決意したようだった。光秀も退き鉦を耳にし、城の中へと戻って行った。しかしなぜ籠城なのか、光秀のみならず義龍(高政)や家臣たちも訝しく思っていた。

光秀は義龍に道三への進言を頼むが、自分の言うことなど聞かないと義龍は苦笑する。また城内には領民が非難し、東庵も負傷した兵たちの手当てに追われていた。城内には当然ながら織田の乱破(間諜)も入り込んでおり、道三たちが酒を飲んでいることを織田方に伝えたが、実はただの水だった。道三は籠城と見せかけて、織田軍を欺いたのだった。斎藤軍から攻め込まれ、落ち武者と化した信秀は尾張へ戻る。

信秀は翌日に陣容を立て直して総攻撃をする予定だったが、急に城から出て来た斎藤軍に不意を突かれ、弟の信康や家臣を失う。光秀は東庵から勝利を祝う言葉をかけられるが、心中は複雑だった。さらにその後、帰蝶の夫で美濃守護の時頼純が、甲冑もつけずに祝勝のため稲葉山城を訪れる。実はこの戦は、この頼純が裏で糸を引いていたのである。道三はもてなすと見せかけて、自ら点てた茶をふるまい、頼純はその場で息絶える。その茶には、毒が仕込まれていたのである。

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加納口の戦い、所謂井ノ口の戦いがメインになっています。しかしこの戦いには2つの説があり、1つは何年であるのか不明であるのに対し、もう1つは天文13(1544)年に最初の戦が起こったとされています。その天文13年の方で一旦は和睦したものの、天文16(1547)年に再度戦火が上がり、その時は織田と朝倉孝景の連合軍が、道三と戦ったことになっています。尚土岐頼芸が朝倉氏を頼るのは、この天文16年の戦いの後です。1547年当時この朝倉氏の当主だった孝景は、美濃の守護土岐頼武(頼芸)の義兄に当たりますが、朝倉氏も何だかんだで内紛が起こっていました。

ところで今回も、当然ですが前回に引き続き着物の色が鮮やか過ぎ、また甲冑の色もやけに明るい印象があります。かてて加えて織田信秀が小物風味であり、さらに最後の方に出て来る土岐頼純がちょっと馬鹿殿風でもあります。いずれも道三の敵であるため、このような描き方になっているとは思われますが、最後の茶を点てるシーン、頼純はなぜ自分だけに振る舞われるのか気づかなかったのでしょうか。ちなみにこの当時の帰蝶は、この頼純の妻という設定です。このシーンで本木さんが出演している「伊右衛門」がツイッターのトレンド入りしたそうですが、あのパッケージをデザインしたのは、かつてサントリーラグビー部でスタンドオフを務め、七人制のコーチも担当した本城和彦氏です。

毒殺といえば大河にはよく登場しますが、『毛利元就』で尼子晴久が、妻のみつに殺されるシーンはなかなかすさまじいものがあります。その他『軍師官兵衛』で、宇喜多直家が官兵衛を毒殺すると見せかけて、他の人物を殺すというのもありました。『風林火山』では、毒殺ではないものの、由布姫が三条夫人を呼び出して白酒を飲ませるところが怖いです。あれがもとで、由布姫は甲斐を去って諏訪に住むことになるのですが。

それから美濃が堺ほど豊かであれば、戦は起きぬと道三が洩らしますが、これは多分に地形の問題もあります。琵琶湖の水上利権も、戦国時代には避けて通れないものでした。無論豊かになればなるで、その地を巡る小競り合いがまた起きることになるのですが。その堺も後年は織田信長が代官を置くようになり、信長の跡を継いだ秀吉により堀が埋め立てられ、大坂夏の陣では大野道犬に火をつけられ、壊滅的な被害を受けます。

それと思うのですが、殺陣がどうも今一つです。そもそも雑兵の着物はまだしも、甲冑もやけに華々しいイメージがあるのですが、光秀や伝吾、さらにはその雑兵たちがいとも軽々と刀や槍を振り回していたり(そこまで軽いものではないと思いますが)、斬るというよりは刀を当ててみる感じだったり、一斉に矢を放ったところで相手にすべて当たったりと、ちょっとありえないような描かれ方になっています。何やら刀や槍を使ったアトラクション、あるいは掛り太鼓のBGVのようにも見えてしまいます。掛り太鼓や退き鉦などが出て来るのはいいのですが、そういう部分と、この戦闘シーンのいわば軽さとが、どうも噛み合っていない感もあります。ああいうのも、受信料でやっているのですけどね。

他にも女性たちが立膝で座っている、それもいいのですが、その一方で光秀が第1回で「尻をぶたれるために」後ろ向きで入って来たりというのは何やら朝ドラタッチです。背を向けるなど非礼と言われかねないのでは。他にも京での東庵と駒とは、江戸時代が舞台の、土曜時代ドラマ的な雰囲気もありました。こういうアンバランスさに、どこか既視感があるなと思ったら、『おんな城主 直虎』でも似たような感じでした。こちらも化粧料とか徳政令、逃散などという言葉にこだわるのはいいのですが、一方で中野直之の殺陣などは、斬るのではなく刀を振り回す所作をしていて、斬られ役の人がうまく倒れてくれているように見えました。あそこまで、人を斬るというのを忌避しなくてもいいのにと思ったこともあります。

ところでこの、籠城と見せかけて相手の隙を突く道三のやり方、『風林火山』で全く反対の描写が出て来ます。真田の食客だった勘助は、海ノ口城で、城主の平賀源心に籠城の策を授け、一旦は武田勢は引き上げます。しかし晴信の軍は、退却すると見せかけて援軍がいなくなった海ノ口城に戻り、油断していた平賀源心や家臣、兵たちの隙を突いて城を落としてしまいます。この時勘助が水脈を断たれないように、教来石景政、後の馬場信春を妨害するシーンが登場します。

勘助といえば、戦国大河のお約束、孫子がここでも出て来ます。こちらは「彼を知り己を知れば百選殆うからず」です。流石に「兵は詭道なり」ではなかったようです。

飲み物-キルシュビア
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[ 2020/01/29 23:45 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)
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Author:aK
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『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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