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ベイカー寮221B/Baker House 221B

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ラグビープロリーグ構想の軌道修正 続き

先日の、清宮氏のプロリーグ構想の軌道修正の続きです。もう一度、これについて詳しく書かれているNEWSポストセブンのリンクを貼っておきます。

ラグビープロ化構想、「待った」かかった背景にW杯での成功

このブログにもしばしば登場する村上晃一氏は、2ページ目でこのように指摘しています。

「日本代表のパレードで5万人の観衆が集まるなど、開幕前には誰も想像していませんでした。ラグビー人気が爆発したことで、わざわざプロ化しなくても今のトップリーグを活かせばいいんじゃないか、という考え方が、協会やトップリーグに参加する企業の中でも出てきた。そこで、どのような形でプロ化するかがまとまらなくなってしまい、詳細の発表もできなくなってしまったのです」

まず、まとまらなくなったという点については後述します。そして「わざわざプロ化しなくても今のトップリーグを活かせばいいんじゃないか、という考え方が、協会やトップリーグに参加する企業の中でも出てきた」というこの箇所の、協会やトップリーグの一部の考えには疑問です。具体的にどのような企業なのかは無論わかりませんが、今回のワールドカップのベスト8は、トップリーグのみで培われたものではないと思います。無論得た物が全くないわけではありませんが、それに加えてスーパーラグビーでの経験、ジェイミー・ジョセフHCのハードワーク(これは代表選手が口を揃えて言っていました)、さらに自国開催の利があってこそのものだと思います。無論企業には企業の事情があるのも事実でしょう。しかし、トップリーグのおかげで好成績を納められたというのは短絡的といえます。仮にリーグ上位チームが、スーパーラグビーのせめて中位チームと互角に張り合えるレベルであれば、また話は別ですが。

そして川淵三郎氏のコメントです。

「ラグビー協会が一致して彼に協力するかと言ったら、なかなか抵抗勢力が多いらしく、『時期尚早だ』という理事もいる。ただ、それは私がJリーグを発足したときにも言われたこと。いま彼に必要なのは、トップリーグの各企業を訪ね歩いて、プロ化する気はあるか、どこをホームスタジアムにしたいかなど“企業の本音”を聞くこと。『俺の意見が正しい』といった上から目線ではなく、企業が何を望んでいるかを懇切丁寧にヒアリングすることが大事です。
彼がすごくよいアイデアを持っていることは間違いないし、W杯が盛り上がって勢いがあるうちにプロ化が成功してほしい」

この中の某理事の「時期尚早」という言葉ですが、それではいつになればその時が来るのかと訊きたいところです。思い立ったが吉日という言葉がありますが、早めにことを進めるに越したことはありません。ただしこのコメントにあるように、プロリーグ発表をする前に各企業の意見を聞き、まず根回しをして、ある程度のめどがついてからの発表でよかったかと思います。2020年のトップリーグが終わってからでもよかったかもしれません。清宮氏の先を急ぎたがる姿勢と、それが寝耳に水状態だったトップリーグ参加企業の思惑が、うまくかみ合わなかったというのが、今回まとまりにくくなっている理由の1つとして挙げられるかと思われます。

清宮副会長とプロリーグでも書いていたことですが、

  1. 細部をまだ詰めていないせいか、具体的なことがよくわからないので、今年中にはある程度決めてほしい
  2. TVの放映権による資金に望みを託しているが、川淵氏は観客の入場料収入も大事にするべきと言っている
  3. 清宮氏は年間売り上げ500億円を目指しているが、そこまで言うのであれば、もっと明確な収益プランを示してほしい

今後こういった点をもっと具体化する必要が出て来そうです。特に1の細部を詰めていないというのが、トップリーグ側が戸惑う大きな原因となっているように見えます。しかし清宮氏も、ある程度は各チームの意見を聞いているのかと思ったのですが…この辺りどういう状況だったのかは不明です。一部メディアでは、反対のチームもあると報道されていましたが、これがはなから反対なのか、条件によってはプロに賛成なのかもよくわかっていません。

ただチームによって温度差があるのは事実のようで、プロリーグ構想発表後、まずパナソニックが賛同の意を表明したとも上記の記事にあります。実際私も、賛同するならまずこのチームだろうと思ってはいました。また他の強豪チームとして、サントリーや神戸製鋼の名前もありますが、いずれもこのように述べています。
「現状のトップリーグから変化しなければならないという点においては賛成ですが、まだ明確に回答できるような状況に来ておりませんし、新リーグがどのような形になるか決まっていない以上、回答ができません」(サントリー)
「プロ化は現状打破のための一つの考え方と受け止めているが発展のためにベストな手段が何なのかなど本当にしっかりとした議論をしていく必要があると考えている」(神戸製鋼)
この先どのようなリーグになるのか、現時点ではまだ不明ですが、現時点では詳細がわからない分、まだ慎重な姿勢を取らざるを得ないといった様子が窺えます。

さらに清宮氏は欧州市場と肩を並べるとか、ワールドカップ開催12都市を拠点にすると語っています(『Rugbyぴあ』がんばれジャパンラグビー!特集号)が、欧州市場と肩を並べるには、それ相当のセールスポイントがなければなりません。さらにワールドカップ開催都市に関していえば、東京から釜石まで様々な規模の都市があり、それぞれに求められるインフラの規模は異なります。開催都市をすべて拠点とするよりは、秋田のようなラグビーどころもありますし、開催地が存在しないけれどラグビーを普及させたい地域として中国・四国地方、さらには北陸地方なども検討されてしかるべきでしょう。

しかし前回の投稿の、大八木氏のコメントにもありますが、ラグビーというのは企業がかなり関与しており、社会人として頑張りたいという人も少なからずいるようです。ただそれと、プロリーグというのは必ずしも相反するものなのかどうか。プロ契約でプレイした後に、新たに次の目標を設定するという方法も無論ありますし、実際に日本人でそれをやってのけた人もいるのですが。言っては何ですが、やはり企業におんぶにだっこの姿勢ではおのずと限度があるのではないでしょうか。景気が悪くなって、ラグビー部を廃止した企業も過去にいくつもあるのですから。

それからサンウルブズは、来年を以て一旦スーパーラグビーから去ることが決まっています。つまり、代表強化の手段が1つ減ることになります。新リーグはその代替策となれるのか、それで次のワールドカップはベスト8を目指せるのか、その点も考慮に入れておくべきでしょう。無論今後サンウルブズの位置づけをどうするかも考えておく必要がありますが。
(2019年12月26日一部加筆修正)

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[ 2019/12/26 01:00 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)
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『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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