久々に大河の話です-といいつつ、ワールドカップ絡みになっています。ここ何年か、なぜかラグビーのワールドカップイヤーの大河は、あまり楽しめていません。それでも2007年の『風林火山』までは楽しめたのですが(2003年の『武蔵 MUSASHI』を除く)、2011年の『江~姫たちの戦国~』しかり、2015年の『花燃ゆ』しかり、そして今年の『いだてん』しかりです-反面サッカーのワールドカップの年の大河は、結構好きな物が多いです。見方を変えれば、大河があまり楽しめないおかげでラグビーに没頭できているのかもしれません。
それから先日、大河の時間枠を日本と南アフリカの試合の中継に充てたNHKですが、視聴率41パーセント台を叩き出したことで、木田放送総局長いわく
「それこそ、30年前、50円前だったらわかるんですが、令和元年のこの時代に、リアルタイムでここまで視聴率が取れるということは、あらためてテレビの同時性に強みがあるとまざまざと感じた」
そうですが、これはテレビの同時性云々より、日本代表を見たいと思う人たちがチャンネルを合わせたからだと思います。つまりTVというのは、生中継とかよほど面白く作られた番組で、しかもプライムタイムに放送すればそれなりの視聴率はあるでしょう。ならば今年の大河が視聴率を取れないことに加え、「同時性」に強みを発揮する生中継に対抗するにはどうすべきなのか、そういう方向に発想が行ってしかるべきかと思われます。
またJSPORTSを観ていないと思われる人で、日テレよりNHKの方がいいという意見もあるようです。私も日テレがすべて悪いとは言いませんが、とあるタレントさんの喋りで興をそがれることがあります。その点、地上波ではNHKの方がちゃんとしているというのにはうなずけます。しかし、日テレはワールドカップを2007年から中継し、しかもNHKがやらないスーパーラグビーも、サンウルブズ戦は放送していて、少なくともこの点では、日テレはラグビーにいくらかは貢献しています。
そのNHKも、2015年から再びワールドカップを中継するようになりました。しかし受信料をあれだけ徴収していながら、なぜ自国で行われるワールドカップの全試合をカバーしていないのか、特に釜石で行われた試合をなぜ放送しなかったのか(台風で中止になった試合ではなく、ウルグアイ-フィジー戦)、そういう点はむしろ問題といえるかもしれません。無論すべてをNHK総合のみでやるのは難しいでしょうが、BSと組み合わせればどうにかなったかとも思います。
しかし看板番組、それも受信料を大枚はたいて作って、番宣もかなり放送しているはずの大河をあっさり退けてまで、視聴率が取れるラグビーの中継を総合でしたがるというのも、自分たちの番組に対するプライドがなさすぎるように感じられます。もうNHKに取って、『いだてん』はどうでもよくなっているようにしか見えません。そういえば、話題になっているチュートリアルの徳井義実さん、11月からこの大河に出演予定だそうですが、一体どうなるのでしょう。
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