またも『シャーロック』と『相棒』に関して。先日の『シャーロック』は、『オレンジの種五つ』に登場するタンカービル・クラブの醜聞がモチーフになっていました。それと守谷なる人物は、どうもモリアーティと思われます。それからダイイング・メッセージ、これもよく刑事ドラマでは登場しますが、モールス信号ということ、そして捜査二課の女性刑事が、護身術でその男を殺害しようとしたことが、どうも先週の『相棒』を思わせますね-無論、偶然ではあるでしょうが。あとこの女性刑事、市川利枝子を演じた伊藤歩さんが、個人的な意見ながら、どうも被害に遭っている女性といった印象がありました。
そして『相棒』。天礼島で公民館に軟禁された杉下と冠城ですが、その場を脱出し、元陸将補の岩田純の仕業とされる連続殺人の真相を突き止めにかかります。そして「信頼と友好の館」で暮らしていた岩田の娘のミナと、同居していた者たちはかつて難民支援団体にいて、武器輸出を阻もうとしていたことが発覚します。この館の中の『週刊フォトス』には、軍需産業に意欲的な片山雛子の記事が掲載されていました。実際雛子は、この島での防衛関係の会議に出席する予定だったのですが、彼女の許へミナらが訪れ、「玉手箱」を手渡します。
その箱の中身は未臨界状態のプルトニウムで、蓋を開けると臨界状態に達するようになっていました。杉下たちが館に忍び込んだ時、灯りをつけたため、ミナたちがいると沖のロシア戦が勘違いし、ロシア語のモールス信号を送ったわけです。ロシア語に関しては、これは専門というべき社美禰子に尋ねた杉下と冠城ですが、杉下はこの島に来た時、アザラシの死骸があったのを不審に思っていました。それはロシアと取り引きするための「バゲージ」だったのです。そのせいで杉下は館に監禁される破目になったのですが、最終的に護身術を教えた娘が暴走するのを恐れた岩田は、自分で娘を手に掛けます。
しかしロシア語のモールス信号だのプルトニウムといい、何やらいわくありげな展開になっています。ちなみに「信頼と友好の館」の主催者である甘村井、その他数名の若者たちを殺したのは岩田ではなく、娘のミナでした。ミナは、自らが殺戮兵器と呼ぶ岩田のせいにすることを持ちかけていたわけです。そのため連続殺人が起こった後の証言との食い違いが、後ではっきりして来ます。またプルトニウムの箱は遠隔操作で開閉するようになっていましたが、これも岩田がそのリモコンを取り上げてしまっており、また会議の会場には通信妨害のためのジャマーがあって、箱を開けないようになっていました。
そして例によって例の如く、青木年男までが天礼島にやって来ます。無論衣笠副総監の意向でもあるのですが、最後に特命の2人は副総監から謝礼があると大河内監察官から聞かされ、驚きます。今回この副総監と特命とがどう絡んで行くのでしょうか。それと片山雛子の右腕的存在というべき役を演じている村上新悟さん、今後も雛子が登場する時は出て来るのでしょうか。ちょっと不穏な空気を漂わせた人物ですが、新たなレギュラーとなるのであれば、なかなか楽しみではあります。
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