では、先日の日本と南アフリカの試合です。既にTVまたは録画を観た、あるいはメディアの記事を読んだという方も多いでしょう。初めてのベスト8の洗礼はかなり厳しいものでしたが、さらなる高みを目指すうえでは不可欠なものでもありました。
日本-南アフリカ (東京スタジアム、3ー26)
当初思い切った仕掛けをした日本ですが、如何せん相手は本気の南アフリカ(スプリングボクス)です。そう簡単にゴールを割らせてくれるはずもありません。一方で南アも、そう易々と崩れる相手ではないことはわかっていたようです。互いの我慢比べともいうべき時間帯が続きます。トライを奪われた日本ですが、テンダイ・ムリワイナのイエローカードでシンビン、そして田村優のペナルティゴールで3点を返します。展開はなかなか思うにまかせないものの、後半の途中まではそれでも善戦といっていい試合運びでした。
後半25分までは8点差、何とか食い下がれるスコアでした。しかしその後の南アのペナルティゴール、さらにトライで点差が広がります。相手のイエローカードを得点に結びつけることも難しい状態です。日本も1トライでも取っていれば、その後の流れが変わった可能性はあるし、相手によってはトライを取れていたでしょう。しかしそうはさせてくれないのがこの南アです。それでも最後まで体を張り、トライを重ねようとした相手を封じ込めたのは、やはり予選リーグを突破したチームならではといえるでしょう。
試合後は涙を流す選手たちでしたが、一方でスタジアムに駆け付けた家族と触れ合ったり、ファン同士のジャージー交換もあったりと、如何にもこれはラグビー的な眺めではありました。尚、NHKの砂村光信氏が、走りながらパスをするとスローフォワードに見えると指摘していましたが、これに関しては以前も指摘されており、特にビデオジャッジでスロー再生すると、そう見えるといわれてもいます。
試合前は「ブライトンの奇跡」の再現かなどと書いたメディアもありました。しかし南アが、あの敗北から学ばないはずはありません。むしろあの敗北を分析したからこそ、今度のこのゲームプランとなったわけでしょう。今後に日本はは南アへの反撃を考えると同時に、スコットランドやアイルランドから反撃された時の策も練っておくことになります、ワールドカップで勝つということは、そういうことをも内包しているわけです。
さて、これでスーパーラグビーへの参入復活か、あるいはザ・ラグビーチャンピオンシップ参入かといった噂もあるようです。もちろん確定的ではありませんが、スーパーラグビーは本当言って継続して参加してほしいです。大久保直弥コーチが率先して盛り上げて行けば、あるいはとなるかもしれません。ただその前に、資金面をどうにかする必要もありそうです。チャンピオンシップは強豪ぞろいであるため、参加方法を工夫すればいいかと思います。それについてはまた。
これで準決勝は
イングランド-ニュージーランド
南アフリカ-ウェールズ
の顔合わせとなりました。
イングランドとニュージーランドは土曜日、南アフリカとウェールズは日曜日にいずれも横浜で試合が行われます。それぞれNHKBSと日テレでも放送されます。
スポンサーサイト