では昨日の日本-ロシア戦からです。この試合、最初はかなり硬さが見られました。呆気なくロシアに先制点を取られた感もあり、まずいなと思ったものの、自分たちのペースをつかんでからはかなりスムーズに動けるようになり、トライも生まれました。といっても、最初松島選手のトライかと思われたのは、生憎ノックオンの判定でしたが…。後半に入ってからはいつものペースに戻り、終わってみれば30-10でボーナスポイントまで手にした、正に会心の勝利ではありました。最優秀選手のトロフィー授与は、かつてのオールブラックス、今や「神戸製鋼の」ダン・カーターでしたね。
ただこれで決勝トーナメント云々はまだ早いかと思います。この次のアイルランドに勝って、初めて決勝Tが見えてくるといえそうです。ロシアも危険な選手はいましたし、彼らを封じ込めたことは評価するべきことですが、これ以上に強い相手は沢山いて、そのチームに勝たないと悲願のベスト8は見えて来ません。無論対戦チームも対日本、特に対松島策を打ち出してくるものと思われます。恐らく次の試合は福岡、マフィ両選手も復帰してくるでしょうし、アイルランドはセットプレイで不利にならないこと、相手を混乱させることが必勝策ともいわれています。
ところで開催国のゲームが初戦で硬くなる件、無論どのチームでも初戦は緊張するものですが、特に開催国は自国のファンの期待というプレッシャーがあり、その結果やらなくてもいいミスをしてしまいがちになります。ここ何回かのワールドカップでもそうでしたし、2007年のフランス大会では、開催国のフランスがアルゼンチンに負けて初戦を落としています。その一方で、試合感覚が比較的空いているなどのメリットもあります。21日は日本代表も、都内で小中学生との交流を楽しんでいたようです。
リーチ主将ら、日本メンバーが小中学生と交流
(ラグビーワールドカップ2019日本大会公式サイト)
それから21日の試合について、ざっとですが
オーストラリア-フィジー (札幌ドーム)
前半はフィジーペース、後半も相手の敵陣中央にトライするなど、これは大物食いかの期待もあったのですが、その後反則が出て自滅した感がありました。特にフィジーに取ってシンビンは痛かったと思います。オーストラリア代表ワラビーズの方は、前半はミスが多く、後半からやっと本来のペースとなりました。ちなみにドームの試合でしたので、キックの時に風が全く影響せず、その意味では珍しい試合でした。ところでワラビーズの応援で、日本の甲冑をつけていた人がいましたね。
フランス-アルゼンチン (東京スタジアム)
生憎録画はしているものの殆ど観ていないので、試合の流れのみです。前半はフランスペースでハーフタイムは20-3。しかし後半アルゼンチン(ロス・プマス)が追い付き、トライとペナルティゴールで1点差に迫ります。実はこのトライ後コンバージョンが入らなかったのですが、これが入っていたらどうなったかわかりません。フランスは最後にドロップゴールを決めてアルゼンチンを突き放し、辛くも1勝を得ました。しかしこのプールはイングランド、フランス、アルゼンチンの三つ巴といわれるだけに、今後波乱含みの予感です。
ニュージーランド-南アフリカ (横浜国際総合競技場)
予選リーグ屈指の好カード。ニュージーランド(オールブラックス)のハカは、いつもの「カマテ」ではなく、強豪国に対して行う「カパオパンゴ」。先制したのは南アフリカでしたが、その後ニュージーランドが、前半20分過ぎから反撃に出て、一時は14点差まで引き離します。南アもその後10点を加えますが、そこはオールブラックス、1トライ1ゴールでは反撃できない点差にまで広げたうえで、きっちり逃げ切りました。南アは新星ヤンティースまで登場させたのですが…。
それから開会式について。
プロジェクションマッピングを多用したグラウンドに現れた、レンジ―もとい「連獅子」、もしやと思ったらやはり市川右團次さん父子でした。右近さん、君嶋博人とはまた違った、堂々たる歌舞伎役者としての出演でしたね。ワールドラグビーのボーモント会長のスピーチ、さらに名誉総裁の秋篠宮殿下の開会宣言で大会がスタートしましたが、やはりというか、味スタ以外にもあちこちでPVが行われていたようです。次の日本の試合は28日のアイルランド戦ですが、その前に明日アイルランドとスコットランドの試合が行われます。こちらもまた見逃せません。
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