fc2ブログ

ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  大河ドラマ >  葵徳川三代徒然-24

葵徳川三代徒然-24

慶長13(1608)年4月、宮中の風紀は乱れており、家康は密かに関白を交替させようと目論みます。そしてこの年の8月には、秀忠が駿府を訪れます。そこで家康は、軍事に適した築城の手ほどきをし、もし西国の大名が攻めてきた場合にどうするかを息子に尋ねます。秀忠の答えは、関ヶ原の時同様中山道と伊勢街道を敵は通るというもので、そのための要となる安濃津城を建て替える必要があり、藤堂高虎は今治を離れてここの城主となります。家康は将来、謀反が起こることを想定しており、細かいことに囚われすぎていると秀忠を叱ります。無論政仁(ことひと)親王、後の後水尾天皇と血縁関係になることも家康は企んでおり、今の徳川家に取って天下分け目の決戦の相手は、豊臣家ではなく朝廷であるとも言います。武力を以て朝廷に圧力をかければ、朝敵となるのは好ましくないため、このような策に出たわけで、朝廷と豊臣の結びつきを防ぐことも念頭に置いていました。

その豊臣家では、阿波の蜂須賀家に秀頼への臣従を誓うよう、淀殿が誓紙を求めていました。家康はそろそろ秀頼を駿府に迎え、対面する時だと考えます。さらに家康は、いざという時に備えてシャムより武器を買い付けます。隠居のはずの家康がこのように振舞うことに、淀殿は不安を感じますが、秀頼の方は侍女の梢との間に子ができたことを淀殿に告げます。そして家康の後押しにより、完姫の夫である九条忠栄が関白に就任します。高台院を訪れた忠栄に高台院は、天子様のご機嫌を損じてでも公家の不正を正し、豊臣家と昵懇な公家であっても遠慮は無用と言い放ちます。さらに完姫には、徳川と豊臣両家の血を受け継ぐ者として、いざという時の仲立ちを依頼します。そして江戸では、秀忠の末娘の和姫を、公家に嫁がせたいとお江は言います。秀忠の目的は徳川の種を、お江に言わせれば「タンポポ」の如く他家にばらまくことにありました。

翌慶長14(1609)年2月、西国の大名の妻子を江戸に住まわせることや、マニラ総督ドン・ロドリゴがアカプルコまで戻る途中、ウィリアム・アダムスの船を貸し出すことなどが決定します。さらに家康は、西国から謀反が起こった際のもう一つの要、清洲城を点検した結果、尾張名古屋に築城することを決めます。一方で加藤清正や福島正則からは所領の築城を巡って反感を買い、これが後の両者の運命に影響します。そしてこの年の4月、島津家久(忠恒*)は幕府の指示で琉球攻めを行い、5月3日には京極高次が没して、お初は髪を下ろし常高院となります。養女初姫は大名の子ということで江戸へ下向しますが、千姫はなぜ自分は江戸へ下らなくていいのかと淀殿に尋ね、淀殿は豊臣家は大名家ではないからと答えます。その後秀頼に娘の結姫が生まれ、朝廷では九条忠栄が、不祥事の当事者である烏丸光広らの名を公言し、京都所司代の板倉勝重は、軽微な罰で済ませようとする公家に圧力をかけます。しかし家康はこれをよく思わず、極刑にすべしと宣言します。

朝廷と徳川家の関係が綴られて行きます。家康が後押しした九条忠栄、その妻で徳川と豊臣双方の血を引く完姫、さらに豊臣と昵懇の公家であろうとも、不正は罰するべきと言明する高台院。家康に取ってはこれ以上ないタイミングではありました。しかし不祥事、しかも時の後陽成天皇の女御と不倫関係になった、烏丸光広をはじめとする公家たちは、徳川家を見くびっており、自分たちや、身内である女官が忠栄に名指しされて顔色を変えます。彼らに取って武家とは、元は朝廷の守護職という認識で、正に『平清盛』の「王家の犬」の感覚であり、雅を解せぬ存在でもありましたが、時代は大きく変わっていました。家康があまりに厳しい態度を取ろうとするのに対し、天海僧正は朝廷を潰してはなりませぬと諭します。しかしこの一連の、公家への対処の厳しさが、後に和姫が入内するその布石となって行きます。

一方で家康は、西国大名の謀反を強く意識するようになります。蜂須賀家が差し出した誓紙ですが、その蜂須賀家が後年公家を匿い、謀反(宝暦事件)に加担したという設定で描かれたのが『鳴門秘帖』です。そして名古屋に城を築くことになり、尾張徳川家が始まることになります。しかしこの前も書きましたが、やはり公家への対処を巡っては、かなり異なった立場でありながら、幕末物を彷彿とさせます。一方で琉球に侵攻した島津家久(忠恒)ですが、この人物が奄美大島を薩摩藩の直轄としています。それから200年余りを経て西郷吉之助が流され、なおかつとぅま(愛加那)に出会った奄美は、この時に薩摩藩主の管理下に置かれました。尚この家久(忠恒)は、鶴丸城を築いた人物でもあり、さらに真田信繁に対して「日本(ひのもと)一の兵(つわもの)」と評価した人物であるともいわれてます。

(*)叔父に同名の人物がいるため、初名である忠恒と併せて表記しています。

飲み物-ワインのデキャンタとグラス
スポンサーサイト



[ 2019/09/15 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

TopNTagCloud