『山河燃ゆ』のDVD第1巻を観たので、それについてざっとした感想を2回に分けて投稿します。この大河は太平洋戦争後の東京裁判から始まり、それから戦争前のアメリカと日本に舞台が飛ぶわけで、その意味でかなり重めの展開といえます。しかも東京裁判のシーンが結構長い。主人公がこの裁判の通訳を務めているせいもありますが、最初からこのシーンがかなり長く続きます。放送当時はこの東京裁判を知っている人も多かったと思いますが、今だと途中で投げ出したくなる人もいるのではないかと思われます。近現代物にいえることですが、大河というよりドキュメンタリー的です。
主人公の天羽賢治は、モデルはいるものの基本的にオリキャラで、それと実在の人物が絡み合ってドラマが展開して行きます。尚以前これについて少し触れた時、このDVDで観たと思うのですが、主人公とその弟が父の出身地鹿児島を訪れ、弓と矢を貰うと書いていました。しかし刀の間違いでした、失礼いたしました。尚鹿児島ということでもちろん薩摩弁、日新公いろは歌や薬丸自顕流が出てくるのは、昨年の『西郷どん』を思わせました。あと破摩投げといって、チーム別のフィールドホッケー的な競技をするシーンもありました。これに関しては鹿児島市観光サイトにありますので、お手数ですがコピぺしてご覧ください。
http://www.kagoshima-yokanavi.jp/data?page-id=2039
それにしても弟の忠役の西田敏行さん、オリキャラとはいえ、『西郷どん』は言うに及ばず、『翔ぶが如く』より前から薩摩絡みの役を演じていたのですね。
その他気づいた点としては
セット撮影なので仕方ないが、雪の湯河原のシーンなどは今一つの感がある 一方で鹿児島のシーンはロケなので雰囲気がいい 忠が横浜港を撮影していた件で、迎えに来ていた賢治が呼び出されて尋問されるが、ここのシーンにやや尺を取り過ぎな感がある 昭和11年のシーンに昭和21年が時折入るが、『いだてん』の明治と昭和の行き来ほどには違和感はない 同じく、同時代の日本とアメリカがスライドするのはそう抵抗はない 賢治と同じ外国映画鑑賞会のメンバーに楠田武という学生がいるが、演じているのは渡辺謙さんである アメリカのシーンでの西洋館風なセットは、『翔ぶが如く』でも使われたかと思われる 井本梛子を演じるのは島田陽子さんだが、髪の毛がぱさついた感じなのが気になる
他にもまだまだありますが、書き出すと切りがないのでこの位にしておきます。
それから大原麗子さんが演じている三島典子が、二・二六事件の煽りを受けて旅館から逃げ出し、賢治に助けられるシーンがあります。実際には、当時湯河原の伊藤屋に滞在していた牧野伸顕(大久保利通の二男)がやはり遭難しています。なお牧野伸顕の夫人は三島通庸の二女峰子なので、三島という姓はそれから取られたものでしょうか。
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