ではオールブラックス戦です。味スタでの試合には、これまでの日本代表の試合の中で、再多人数といわれる観客が詰めかけていて、「桜とシダの会」のメンバーの方たちもいました。これは、1968年に日本代表がニュージーランドに遠征し、ジュニア・オールブラックス(オールブラックスの下位カテゴリ)を破った時のメンバーにより結成され、今もニュージーランドとの交流があるらしい。桜は日本の、シダはニュージーランドのエンブレムです。現関西ラグビー協会会長の坂田好弘氏もその一人です。この坂田氏は後にニュージーランドにラグビー留学し、カンタベリー州でプレーしています。
さて試合の方ですが、今回は試合前はカパ・オ・パンゴではなくハカで、しかも若手中心のメンバー編成でした。しかし若手中心だからといって、こちらが気を抜けるはずもなく。前半でかなり点差がついた時には正直不安でした。ただし後半に入ってからは日本も巻き返しを図ります。随所にいいプレーは見られたし、ニュージーランド相手に5トライ、しかも後半30分過ぎにトライを挙げて、得点を30点台に乗せたのはそれなりの収穫でした。しかし全体的にはまだ厳しいもの、課題とされるものも多く、このレベルの相手だからこそそれが見えて来たともいえます。
下記のリンク先にもありますが、スクラムはまずまずながらラインアウトがよくなかったこと。そして、ディフェンスにも課題ありでした。特に今回はオールブラックス相手ということもあり、相手に安易にボールを渡すと、その分が失点となって跳ね返ってくる確率が非常に高く、だからこそ、このレベルの相手と試合をする意味があると言ってもいいでしょう。少なくともラインアウトと、相手へのプレッシャーへの改善だけで、かなり失点は防げると思うのですが…イングランド戦は17日ですが、11日にフランス-南アという好カードの試合が行われます。
たくさんの課題が露に ラグビー リポビタンDチャレンジカップ レビュー
(JSPORTS公式サイト)
それからシカゴでのイタリアとアイルランドの試合、ラインとロゴは一応は消してありましたが、如何にもアメフトのグラウンドです。この試合、6か国で戦い慣れているはずなのですが、最終スコアが54-7と、点差だけで見れば、日本とオールブラックスの試合(31-69)以上です。実はこちらの方は、さほど真剣には観ていなかったのですが、イタリアのタックルがどうも甘い印象を受けました。尤もこのアイルランドは来年対戦する相手である以上、この試合そのものもまたきちんと分析されるべきでしょう。しかしシカゴという内陸かつ亜寒帯の都市で行われているせいか、かなり寒そうでした。
さらにトップチャレンジリーグ、近鉄ライナーズがNTTドコモレッドハリケーンズを下して、チャレンジリーグファーストステージを1位で通過です。この後ファーストステージの1位から4位まで、そして5位から8位までのチームが、12月にかけて総当たり戦を行います。最終的に勝ち上がったチームが、トップリーグの入れ替え戦に臨むことになります。近鉄とかNTTドコモなどは、トップリーグの経験者であるだけに、入れ替え戦は楽勝かと思われがちですが、そこはトップリーグと下位リーグの試合レベルの違いもあり、なかなかおいそれとは行かないようです。
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