ある朝、ワトソンは慌てて宿題をやっていた。しかしホームズはピロピロ笛を吹いており、はじめから宿題をやるつもりはないと言う。さらにこうも言った、「宿題をやる苦痛を10とすれば、叱られる苦痛は6、僕は軽い苦痛の方を選ぶね」その時221Bのドアをノックする人がいた、アドラー先生だった。先生の声を聞くやいなや、ホームズはワトソンに宿題を中断させ、一緒に大慌てで部屋の掃除をする。先生はホームズに、昨日の夜バーニコットが失神して保健室に担ぎ込まれ、ホームズに会いたがっていると言う。
その後、ホームズはワトソンと保健室に行き、バーニコットが絵を盗まれたことを知る、その絵は、おたまじゃくしがテーマの寮対抗の絵画コンテストのための物で、おたまじゃくしは、ビートン校の創設者、パーシー・フェルプス卿の渾名だった。その時、他のベッドにいた生徒が起き出して来て、ホームズとワトソンの前に現れる。それはマイクロフトだった。マイクロフトは弟を、大好きなアドラー先生の前では張り切るのも無理はないなとからかう。そしてウィルスン・ケンプが見舞いに来るが、バーニコットはケンプのことを知らなかった。ホームズとワトソンは、なぜマイクロフトとケンプが来たのか怪しく思う。
その日の夕方、2人は保健室で再会し、ラングデール・パイクから、ケンプはコンテストのディーラー寮代表であること、ディーラー寮からは最近優勝者が出ていないことを知らされる。2人はバーニコットを起こし、部屋に戻るように言う。そしてホームズは、アドラー先生に、夜の間ここにいるのを許可してくれと頼む。先生は最初この頼みに驚くが、その後許可が出、また先生は、この部屋には鍵がないことも伝える。そしてその夜、ホームズとワトソンは誰かが保健室に入って、一台のベッドの下から絵を摂り出そうとするのをのを見つける。犯人はケンプだった、彼らは抽象画風に描かれた絵を取り戻し、翌朝ハドソン夫人は、銀の蓋のついた皿を持って221Bに行く。
ホームズとワトソンは、バーニコットに蓋を空けるように勧める。その中には絵が入っていた。しかしながら、その絵はバーニコットの物ではなく、マイクロフトがバーニコットの作品を真似た下手な絵だった。本物はケンプが盗んで保健室に隠し、その後取り戻そうとしたが、バーニコットが失神したためそれが出来なくなった。そこでマイクロフトが仮病を使い、偽物とすり替えたのだった。ホームズはバーニコットに詫びるが、バーニコットは自分が描いたものだから気にしないと言い、もしその作品が優勝したら嬉しいとも言った。
しかし優勝したのは「赤いオタマジャクシ」を描いたダンカン・ロスだった、ホームズはしょげかえり、保健室でスプーン一杯の蜂蜜をもらう。
左から絵を持ち出そうとするケンプ、ホームズ、ワトソン(メモリアルブックより)
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