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ベイカー寮221B/Baker House 221B

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西郷どん第20回「正助の黒い石」

奄美大島に幽閉された吉之助は、とぅま(愛加那)と結婚します。その頃薩摩では急進派の藩士たちが行動を起こそうとし、大久保正助は、国父である久光と共に彼らを抑えようとします。そして吉之助に正助から、井伊暗殺の知らせがもたらされます。

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吉之助と愛加那は結婚した。吉之助は島で暮らすつもりでおり、愛加那は、左手に新しいハジキ(入れ墨)を入れてもらっていた。痛みをこらえる愛加那に、ユタはこの痛みを覚えておくようにと言う。この左手のハジキは既婚女性が入れるもので、夫や子供を守るためのものだった。奄美には、薩摩の情勢は何も届いていなかった。その一年前に大久保家では、正助の父次右衛門と母の福が、川上へと転居した。家督を譲ったから、絵でも描いてのんびり暮らしたいと次右衛門。満寿には理屈っぽい息子だが頼むと言うが、福は、正助は満寿には理屈を言わないという。

お役目つつがなくと言う両親に、つつがなくではいけないと言う正助。そんな息子に次右衛門は、お前の好きにやれと言う。時の藩主茂久の祖父、斉興は相変わらず力を持っており、幕府に恭順の姿勢を取る方針でいた。正助は吉祥院で真海和尚相手に碁を打ちながら策を練っていたが、他の精忠組の仲間はひたすら剣の稽古に励んでいた。彼らは明らかに斉興に敵意を持っていたが、正助は御隠居様は吉之助に切腹を命じなかったと言い、彼らと一線を画していた。有馬新七や有村俊斎はそんな正助が気に入らず、また正助が斉興に密かに会っているとなじる。

確かに正助は斉興と会っていたが、それは有馬や有村、村田、大山といった二才たちの意見を報告するためであった。斉興は久光に正助を紹介して使える男だと言い、また碁を打つと教える。久光はさっそく一局打ってみたが、正助はわざと負けるということをしなかった。久光は何を考えているのかと問い、斉彬に仕えていた吉之助の友ではなかったのかと不審がる。正助はしかるべき時が来れば、薩摩の御主として幕府に物申すように進言する。それは斉興の死後を意味していた。

卑しき身の分際でと久光は太刀を正助に突き付けるが、正助は殿のご遺志を継ぐのはあなただけ、国父様に従わぬ家臣などおりませぬと毅然と言い放つ。久光はその姿勢が気に入った。一方で正助の妻満寿は、お由羅の花見の会に、他の家臣の妻たちと出席していた。久光が碁ばかりを打つと嘆くお由羅に満寿は、囲碁がお好きなのは政に長けておられる、東照大権現様も囲碁がお好きであったと発言し、それがお由羅の気に入って狆を一頭与えられる。帰宅した満寿は狆のことを夫に伝えようとするが、正助はお由羅の招待は断れと言うのみで、困った満寿は西郷家で狆を預かってもらう。

その後斉興は病にかかり、見舞に来た久光に
「儂はもうすぐ死ぬぞ、嬉しいか」
と言い、斉彬よりも長生きしようと思っていたことを打ち明ける。久光には今後は好きなようにやれ、ただしお前は斉彬にはなれん、蘭癖はいかん、古き良き薩摩を守れと遺言する。しかるべきことは家臣がするから、君主は国の礎たるべきと言う斉興に、もっと長生きしてくれと懇願する久光。お由羅はそんな斉興に、長い間おやっとさあでございもしたと薩摩弁で声をかける。斉興亡き後、久光は国父として茂久の後見人となる。

大久保家では彦熊が生まれていたが、ある日その家をお由羅が訪ねて来た。近所の者たちが平伏しつつ衣装の豪華さに目を見張る中、お由羅が犬に言及し、吉二郎と熊吉はあわてて狆を大久保家へ連れて行く。斉興が亡くなり寂しいため取り戻しに来たのだが、帰宅した正助はお由羅を見て驚く。その夜正助は、これが知れたら大変なことになる、おはんに言ってもわからんだろうがと言い、満寿は夫に、吉之助に話す分の半分でもいいから教えてくれと頼む。その頃江戸の有村俊斎の弟たちから、安政の大獄を知らせる手紙が届き、精忠組の多くの藩士が脱藩して井伊を斬ろうとしていた。

そんな彼らに正助は、脱藩は最後の手段だから待てと言う。また久光もそれに難色を示し、正助の文案を基にした藩主の諭し書き持参で、直々に吉祥院まで行ってそれを読み上げる。しかし大山たちが大久保家にやって来て、お前が書いたのかと正助を非難するが、正助は沈黙を貫いた。また正助が書きかけていた文が見つかるが、それは西郷の帰還のための嘆願書だった。正助は吉之助が必要であることを痛感しており、有馬以外は彼に同意した。その夜正助は吉之助のようになれないと悔むが、満寿はそのままの旦那さあがよかと言う。正助は今後は、満寿にも色々なことを話すと決心した。

その翌年、吉之助は奄美で愛加那のハジキをほめていた。愛加那は、この手で作ったものは食べられんなどと言われたと口にし、吉之助を苦笑させる。その時木場伝内が正助の手紙を持って来る。それには桜田門外の変のことも書かれていた。これで薩摩への帰還が早まるだろうと言う伝内だが、吉之助は複雑な思いだった。そして井伊暗殺に参加した有村の弟たちのうち、一人は自刃、一人は切腹となる。脱藩突出じゃと叫ぶ一同の前で、正助は今行っても犬死だと言い、さらにこうも言った。
「ならば、おいを斬ってから行け」

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男性パートがシリアスな分、女性パートはいささかコメディタッチではありました。お由羅の狆はあれだけいたのですね。再びの「お久しぶりね」、衣装のみをほめられるお由羅の、何とも気まぐれでちょっと意地悪なところが描かれていますが、狆を押し付けられ、しかも自宅で飼えない満寿が気の毒ではあります。無論満寿がお由羅に意見したからこそ、ああなったわけでもありますが、夫と久光の付き合いをあるいは感づいていたのでしょうか。そんなお由羅が斉興に「おやっとさあ」と言うあたり、彼女はこの大殿だけにはありのままを見せていたのでしょう。

その「ありのままの」正助がいいと言う満寿。今まで理屈を言わなかった彼女にも、今後は理屈を言うことになりそうです。しかしやはり西郷と大久保は性格も考えも違うわけで、それゆえにこの2人が明治維新に大きく貢献したわけですが、人をまとめるには吉之助の存在は不可欠と正助も気づいていました。正助は理屈っぽく冷徹で、それが有馬新七のような人物からは反感を買っていたのは事実のようです。しかし大久保、大山、村田辺りまではわかりますが、その他の精忠組の藩士たちの直情径行も如何なものか。尤も彼らも、吉之助という親分の説得があればそれなりに納得するのでしょう。

精忠組といえば、この大河ではその全体像があまりはっきりしなかったところがあります。まず吉之助と正助、大山格之助、村田新八、有村俊斎たちでスタートし、その後仲間が増えて一つの青年グループ的な物に発展したという描かれ方になっています。尤も精忠組というのは後年の命名のようで、本人たちが名乗っていたわけでもなさそうです。主にこの安政の大獄時、そして後の文久の改革時にその存在が浮上しますが、寺田屋騒動はいわば精忠組の仲間割れでもあり、これを最後に姿を消すことになります。

そして正助の父次右衛門の「お前の好きなようにしろ」、斉興から久光への「お前の好きなようにやれ」、その正助と久光の出会いと色々絡んでくるものがあります。正助は久光と近づきになり、その後出世して藩政に関わるようになって行きます。しかも久光相手に、所謂「接待碁」をやらなかったこと、さらに自分の意見を述べたことから、久光に気に入られるようになります。ところでサブタイにもあるように、正助は黒い石を打っていますが、これは上手な相手は白い石を使うということから来ています。あるいは目上の相手ということで、わざと黒い石にしたとも考えられます。

さらに桜田門外の変のシーン、今回は手紙で知ったという設定なのでコンパクトでしたが、銃が登場し、有村治左衛門が斬ったという点は評価できます。何せ『花燃ゆ』の時は、出て行ってから暗殺されるまでが短すぎ、しかも椿の花が落ちるところでおしまいでしたから、あれとは違った設定にしてほしいとは思っていました。ところで紀行の方では、愛宕神社で椿の花が一輪画面に登場していましたね。

ところで『西郷どん』の視聴率が、総合視聴率だと20パーセント近いこともあると書いたことがあります。BSの視聴率がわからないのが難ですが、実はBS録画視聴率だとトップになることもあります。TVガイドのサイトにアップされていますが、これはちょっと驚きでした。ちなみにこの録画視聴率はレグザのみ対象となっています。こういう録画視聴率が、総合視聴率に貢献しているのでしょう。これ、データがあれば、過去の低視聴率だった大河も多少上がるのではないかと思います。

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[ 2018/05/29 00:30 ] 大河ドラマ 西郷どん | TB(-) | CM(0)
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まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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