3日間の予定で『おんな城主 直虎』のまとめを行います。まず今回はメディア、そして視聴率関連です。メディアに関しては、実はあまり見ていないのですが、少なくとも『花燃ゆ』の時のようなネガティブさはありませんでした。無論中には、やはり女性大河なのがネックという趣旨の記事もありましたし、指摘されるべき部分、批判されるべき部分はあったのですから、すべてを肯定するが如き記事には違和感を覚えました。言い方が非常に悪いのですが、提灯記事のような物もありました。
恐らく『真田丸』と似たようなPR方針だったのでしょう。しかし『真田丸』の場合は賛否両論ありつつも、まだ面白く受け止められたし、好意的な内容の記事と呼応する部分はありました。しかし『直虎』は、私としてはそこまでの面白くはなかったし、何やらメディアが独り歩きしている印象もありました。また高橋一生さん演じる政次が死んだ直後に、CD発売というのも炎上商法的でした。これにより、今までの大河が曲がりなりにも守って来たことが、破壊されたようにも感じられました。
それから視聴率についてです。あまり視聴率を云々するのもどうかと思いますが、一応のバロメーターとして触れておきたいと思います。まずこちらのグラフ1ですが
グラフ1
オレンジの折れ線が『真田丸』、青が『直虎』、グレーが『花燃ゆ』です(サムネイルですので、クリックして拡大した方が見やすいかもしれません)。『真田丸』は右肩下がりですが、視聴率はやはり一番高いです。そして『直虎』も右肩下がりですが、『花燃ゆ』は終盤でやや上げています。群馬編になってから、多少盛り返した感があり、終盤の視聴率は『直虎』をしのいでいます。実は『花燃ゆ』は、最終回の数字に関していえば、『直虎』とほぼ互角です。次にグラフ2です。
グラフ2
『直虎』『花燃ゆ』とも、初回視聴率と最終回視聴率、あまり差がありません。初回が0.2パーセント、最終回が0.1パーセントです。平均視聴率は0.8パーセント違いますが、これは『花燃ゆ』には一桁の回が4回あったせいでしょう。ここでグラフ3です。
グラフ3
女性大河2つは、最高視聴率が初回の視聴率となっています。逆に最低視聴率は、1.3パーセントの差です。この最高(及び初回)、最低、最終回とも『直虎』がいくらかまさっていますが、しかし『直虎』の場合は戦国大河であり、戦国時代が舞台の作品は、それ以外の時代の作品よりも視聴率が高く出る傾向があります。つまり『花燃ゆ』よりは高いが、戦国ということを差し引けばほぼ互角、あるいは低いという見方もできるわけで、それを考えると、かなり視聴率は低迷したといえます。
無論最近では『真田丸』のように、タイムシフト視聴もあるわけで、それも本来は考慮に入れるべきでしょう。ただしその数字が入手できなかったこと、またBSの視聴率も初回しか確認できなかったことから、今回は地上波のみにしています。しかしこれで見る限り、戦国大河ワースト、歴代の大河ワースト3位に入ったこと、終盤(第41回-50回)の平均視聴率が『花燃ゆ』にすら劣ったことを、関係者は考えるべきでしょう。この作品の特に後半では、数字が11パーセントから12パーセントで停滞、あるいは下降する傾向があり、それが作品の内容と比例していたように思われます。
ところで『平清盛』と『花燃ゆ』は、最終回が拡大版となりませんでした。これは視聴率一桁も影響しているでしょう。ここ何年かは、通常では最終回の放送枠は60分取ってあります。しかし『直虎』の場合、放送枠は55分でした。つまり最終回の枠を
45分以上60分未満
にしたというのが、戦国大河では最低の視聴率であったこの作品に対して、NHKが下した判断かと思われます。確かに一桁こそなかったものの、お世辞にも高視聴率とはいえなかった、それが、通常よりも5分少ない放送枠に現れているような気がします。
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