ネット上に大河の視聴率が上がったという書き込みがあったのですが、どうも台風と関係しているようにも見えます。ご存知のようにこの前の日曜日は、台風が四国から本州の太平洋岸に向かって進んでおり、そのため台風情報、果ては選挙報道を見るためにNHKをつけていて、一部地域でやや上がったということもあるでしょう。ちなみに関東では0.1パーセント上げでした。また対象外ですが、避難所でも、候補者の事務所でも、あの日はNHKがつけっぱなしだったかもしれません。
ところで何かと『おんな城主 直虎』(もう城主ではありませんが)と比較している『花燃ゆ』ですが、雰囲気や背景などは、『花燃ゆ』の方にまだ好感が持てました。江戸時代ということもあるのでしょう、『直虎』のあくの強さは感じられませんでした。また『花燃ゆ』の場合、最終的に美和と楫取が結婚し、後に防府に住むことはわかっていたので、最終回に向けての道筋はつけやすかったと思います。『直虎』の場合、本人が天正10年死去とはわかっていますが、その数年前の設定がしにくいと思われます。
そのため、尼にもならずあちこちに顔を出す設定になっているのでしょうが、はっきり言って出て来ない方が、スムーズにことが運ぶと思います。この大河は主役2人、そして準主役の設定がやはりおかしく、そのためドラマの本筋、少なくとも桶狭間後の遠州情勢や、今川を楽しみたいと考えていた視聴者に取っては、その期待を大幅に狂わされてしまった感があります。まず主人公の設定が、途中でかなり変わってしまった印象があります。
ネット上では、『真田丸』もこれも面白いとか、その逆に、『真田丸』もこれも面白くない、あるいは『花燃ゆ』と『真田丸』は面白くなかったけど、これは面白いという意見もあります。十人十色というか、まさに人の好みは様々です。私は、『真田丸』は王道大河としてではなく、三谷ドラマとして観れば結構楽しめました。いい俳優さんも出ていましたし、クランクアップ後の堺雅人さんの「長い旅でないと見えない景色」のコメントも、気が利いているなと思いました。
先日のツイッターに関する投稿でも書いていますが、『直虎』の場合関連イベントがあまりないのか、ネタ不足な感は確かにあります。しかも公式サイトが今一つです。歴史用語の解説なども行われていません。先日の万千代の「八介」などもアップすればいいのにと思います。八介とは、元々苗字の下に「介」をつけることが許された家で、日本で八家しかないのでこう呼ばれます。大内家などもそうでしょう。
あと「ユキロック」(中野直之と奥山六左衛門)なども身内受けといった感じが強く、たとえば「黙れ小童」のように有名なわけではありません。菅田さんが、昨年の北村有起哉さんのように、彦根城の祭りに参加するわけでもありません。知名度の低い主人公を、ドラマで一般に普及させようとして失敗している感があり、そのためキャラ変更で受けを狙ったとしか考えようがないのです。このドラマでの知名度アップは、逆効果のように思えます。どのくらいの経済効果があったのか知りませんが、ドラマ自体は尻すぼみの印象です。
しかし女性ドラマばかりあれこれ言うのも何なので、今度男性大河についても書こうと思います。尤も大河は多くが男性大河であり、恐らくはその魅力中心になると思います。ところで所謂女性大河は、5本のうち3本が幕末が舞台です。来年の『西郷どん』が、『龍馬伝』以来の男性主人公の幕末大河というのは、ちょっと意外です。近年幕末大河が多すぎなうえに、『花燃ゆ』を持って来たのは失敗だったといわざるをえません。戦国物も今度は、骨太な男性主人公を希望しています。
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