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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  『応天の門』都にて、魂鎮めの祭の開かれる事

『応天の門』都にて、魂鎮めの祭の開かれる事四

久々に『応天の門』です。都の神泉苑で魂鎮めの祭が行われますが、その時帝めがけて矢が射込まれ、祭は一旦中止となります。しかしその矢は帝ではなく、藤原氏の長良房を狙っていたようです。一方で、祭になんら興味を示さない道真の許へ、伴大納言善男の息子である中庸(なかつね)が尋ねて来ます。中庸の様子を見て、ただことでないことが察せられ、道真は善男の屋敷へ向かいます。そこで彼が目にしたのは、血反吐を吐いて苦しむ善男でした。祭の宴で酒を振る舞われ、その酒に毒が盛られていたのです。

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道真が毒を吐かせている間、一人の女が追われていた。その女は誰かに命令されて、酒に毒を盛ったのだが、結局消されてしまう。一方善男の甥豊城(とよき)は、相変わらず飲み歩いていて、祭で何が起こったのかも知らんふりを決め込む。そして藤原常行は、帝から武装を禁じられているにもかかわらず、私兵を出して良房の屋敷の防備を固めさせるも、良房にいわれて兵を退かせる。その良房は、最近の基経の行動、特に自分の私兵を使ったり、怪しい者を重用していることを訝しんでいた。

その頃在原業平をはじめとする検非違使たちは、矢が射込まれた理由を探す。業平は道真を呼びにやるが、道真は友人の所へ出掛けて留守だという。業平は、てっきり道真も祭に興味を示し、紀長谷雄の所へ出掛けて、祭りを楽しんでいるのだろと考える。しかしその道真は、伴家の屋敷で善男の治療に当たり、不眠不休の日々を送っていた。眠気覚ましに顔を洗う道真に、母屋の方から声が聞こえる。善男が意識を取り戻したのである。

善男は何とかして立ち上がろうとする。毒はかなり抜けたようだったが、しばらく安静にと言い、道真もその場に転がってしまう。善男は道真に、是善の所の阿呼(幼名)かと話しかけるが、道真はこう答える。
「もう阿呼じゃありません。今は道真です」
やがて祭りも終わり、再び公家たちが参内して来た。常行は業平にその後の様子を訊くが、業平は一向に下手人の手掛かりがつかめないと言う。しかも矢が放たれた場所からは、帝の高御座は見えないということだった。常行は、これでは藤原の自作自演と思われるかもと危ぶむ。

むやみやたらに対抗勢力を疑うこともしたくない、しかも当主が狙われたとあっては外聞が悪いということで、常行は証拠がはっきりするまで、帝には適当に取り繕うことにした。もし証拠が上がればとの業平の問いに、常行はこう答える。
「そのときは本当に根絶やしにできる」
業平は藤原の何たるかを見る思いで、背筋がぞっとした。しかし参内した貴族たちの中に、大納言である伴善男の姿は見えなかった。

一同があれこれ噂をしている所へ、当の伴善男が現れる。帝の顔色が悪いようだがとの問いに、善男は平然と、少々酒を過ごしたと答える。当てが外れた藤原基経。そして良房は如才なくこう言う。
「大納言殿はまず御酒を控えられよ」
その白々しい様子を目にする業平。帝は基経と常行の労をねぎらう。
そして都大路では、道真が長谷雄から祭の様子を聞かされていたが、道真は、自分も忙しかったのだと言う。事情を知らない長谷雄は、書を読むのに忙しかったのかと不思議がるが、その時一台の牛車が二人に近づいて来た。

車から顔を出したのは、他ならぬ伴善男だった。思いもかけない大納言に長谷雄は驚くが、善男は、道真に乗って行けと勧める。自分は歩くからと道真が答えると、車は遠ざかっていった。長谷雄は、なぜ道真が大納言と親しくなっているのか、祭の間に一体何があったのか、その理由を訊きたがる。色々あったのだと答える道真。長谷雄は納得しない様子で、色々あったとは何かとなおも訊きたがるのだった。

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伴善男に毒を盛ったのは、やはり基経でした。しかしその善男が、平気な顔で参内して来たため、肩透かしを食わされてしまいます。尤も、このまま引き下がるような人物ではないのは事実ですが、次はどのような手を打ってくるのでしょう。

[ 2017/04/07 20:30 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『応天の門』都にて、魂鎮めの祭の開かれる事三

少々間が開いてしまいました。都で魂鎮めの祭が催され、一般人も会場である神泉苑に立ち入りが許可されて、大変な賑わいとなります。しかし帝の側にいた、藤原北家の長である良房が何者かに狙われ、祭りは中止となり、会場は騒然となりました。また、酒肴のもてなしを受けた伴善男は、帰宅早々嘔吐して倒れてしまいます。

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倒れた善男は他言を禁じるものの、容態は悪化し、息子の中庸(なかつね)は菅原邸に車を走らせる。当主の是善も祭から戻ったばかりだったが、中庸のうろたえた姿に驚く。中庸は道真の学識にすがろうとしていた。当の道真は、大納言である善男の息子で、しかも礼装である束帯を、着替えもせずに駆け込んで来たことから、緊急の事態に置かれているであろうことを察するが、その中庸と関わりを持つことに、何か危険な物を感じていた。

しかし是善が承諾したことにより、道真も伴邸に向かうことになる。道真は中庸に指示を出した。まず、祭りの後の混雑のため、二人で行くことによる遅れを避け、先に中庸が一人で戻ること。特に、家紋のない網代車を中庸が使っている以上、人目につかない方がいい事態であるから、よけいそうした方がいいこと。白梅は道真を案じるが、別々に行くことを中庸が承諾した以上、心配はないと答える。

道真は徒歩で伴善男の屋敷へ向かった。中では香が焚かれ、祈祷が行われていた。善男が血反吐を吐いて倒れたこと、神泉苑で毒を盛られた疑いがあることを話す中庸。道真は、ここで善男を助ければ、大納言方に与したことになり、見捨てれば藤原方に与したことになるため、なおも決心が鈍っていたが、結局引き受ける。しかし何の毒を飲まされたのが、それを特定できず、ともかく塩水を飲ませて吐かせることにした。

善男の喉が動かないのを見て、無理やり吐かせる道真。更に湯を沸かさせ、火鉢を用意させて、治療のためにその辺りの祈祷の道具をなぎ倒してしまう。周囲は驚くが、道真に取っては、善男の冷えた体を温めるのが先決だった。その頃神泉苑では、警備の物の遺体が発見され、犯人の物と思われる衣と、凶器と思われる弓矢が見つかっていた。弓は折れており、かなりの剛力の者のしわざのようだったが、目撃情報はなく、しかし単なるいたずらとも思えず、業平は悩む。

道真の方は、善男の体内の毒を出すのに懸命だった。粥を食べても戻してしまう善男だったが、とにかく体内の毒を外に出すには、それもやむなしと道真は考える。善男の体はほてり、汗まみれの衣には、毒が付着している可能性もあるので、焼くように指示する道真。しかし体は冷たく爪は紫で、しかも何の毒であるかはまだ特定できず、この治療でいいのかと悩む道真。当の善男は道真に、お前は是善の息子の吉祥丸かと、とぎれとぎれに尋ねる。

そして藤原基房は、島田忠臣と密談していた。やはり善男暗殺の張本人は基房であり、善男が急病で死んだように見せかけるように、念を入れて二の膳にも毒を仕込んでいたが、例の矢が射込まれた件で、二の膳の方には手をつけていなかった。実はその毒こそ、例の百鬼夜行騒ぎに紛れて、こっそり忠臣が運ばせた毒だった。基房の無謀な行動を忠臣は懸念するものの、自分たちもいつ疫病で死ぬかわからぬではないかと答える基房。

基房は、中庸が菅原家に赴いたものの、単身帰宅したこと、その後文章生らしき人物が、伴善男の屋敷を訪れたことを知る。基房は、中庸が是善に追い返されたことを喜ぶが、忠臣は、かつての師である是善の許へ、なぜ中庸が行ったのか、その文章生は誰かと考えているうちに、あることに気づく。基房は、是善が逃げたことに対して忠臣をからかい、毒を傍らの魚の桶に入れて殺してしまう。一方道真は、まだ善男の治療に追われていた。

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伴善男毒殺計画は、やはり藤原基房の差し金であり、例の百鬼夜行騒ぎは、毒薬を持ち込むためのものでした。今後善男はどうなるのでしょうか。そして何よりも、当の弓を引いた下手人である善男の甥の豊城は、裁かれることになるのでしょうか。

しかし、中庸が駆け込んで来た時の道真の分析が如何にも彼らしい。『まだらの紐』で、依頼人のヘレン・ストーナーがどのような状況で、どのような馬車で来たかを言い当てていたホームズを連想します。

[ 2017/02/24 00:45 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『応天の門』都にて、魂鎮めの祭の開かれる事二

『応天の門』続きです。都で帝の意向により、魂鎮めの祭りが開かれることになって、大内裏に庶民が入れることになります。しかし警備のために検非違使が動員され、さらに、伴善男の品行不正な甥、豊城がこの隙に乗じて、悪さを企んでいるようです。

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祭りが始まったが、道真は一向に興味を示さず、むしろ音楽がうるさいと言う始末だった。紀長谷雄は白梅を連れて出かける。彼女に「長谷雄様は他の姫君とお約束が…」と言われて、ないと答える長谷雄。その白梅は群衆の中で、うっかり他の男とぶつかってしまう。見るからに恐ろしげなその男は、実は伴豊城だった。

一方業平は他の検非違使たちと警固に当たり、女たちの注目を集めていた。しかし検非違使の数が足りておらず、業平は警備の手薄さを不安がる。様々な踊りや見せ物が披露され、一般人のみならず。帝や公家たちも大いに楽しんでいた。しかし藤原良房には、それとは別の目的があった。姪の高子を連れて来ていたのである。

良房はさりげなく帝に高子のことを教え、後ほどお目通りをと願うが、まだ少年である帝は、高子は高子なりに楽しめばいいと良房に話しかける。それを聞いて、祭りは楽しむのが一番と、良房を嘲るかのように哄笑する善男。しかし善男は、良房の企みに感づいていた。高子は後で帝より菓子を賜ることとなり、また善男の嫡男中庸は帝の御前に召し出される。

中庸は、豊城が行方不明になったこと、藤原一門を豊城が狙おうものなら、伴家も危ないと聞かされており、震えながら帝に挨拶をする。その場を善男がとりなし、帝も温かい言葉をかけるが、善男も内心は落ち着かなかった。そこへ膳が運ばれる。かつて佐渡にいた善男にちなみ、佐渡の塩を使った料理が並んでいた。

女官が酒を注ごうとするが、何か落ち着かない表情を見せていた。善男は酒をあおり、続いて中庸も飲もうとするが、酔った自分を連れて帰る役目ゆえ、飲むなと父に言われる。一方帝から目通りを許されなかった高子だが、さらし者になるよりはよほどましと妙に落ち着いたものだった。その頃、警備の隙を突いて豊城が忍び寄る。

豊城は弓に矢をつがえ、良房を狙うものの外してしまう。このことで場は騒然となり、帝が狙われたとの言が飛び交うが、藤原常行だけは、伯父の良房が狙われたのではないかと口にする。良房は動じなかったが、これにより公家はすべてその場を退き、検非違使たちが矢を入れる胡簶(やなぐい)が調べられる。

外にいた群衆が、急に人々が出て来たのを見て、何か異変にあったことに気付く。餅を食べていた長谷雄と白梅も、ただならぬ様子に気づき、急ぎ戻ることにした。都大路も、帰宅を急ぐ人々であふれていた。帝からは祭りは続行、武装はしないようにと公家たちに達しが行った。

善男は中庸に、このことは戻るまで口をつぐむように命じて牛車に乗り込む。その後二人は無事屋敷に戻った。中庸は、父から酒を飲むなと言われた件で、毒でも入っているのかと思ったと口にするが、その矢先、善男が激しく吐瀉し、そのまま倒れてしまう。

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やはりというか、この祭りに乗じて豊城がやらかしてくれました。しかも酒にはやはり何か仕込まれていたようで、善男は帰宅早々倒れてしまいます。伴家の一大騒動に、いささか頼りない嫡男の中庸はどのような手を打つのでしょうか。

[ 2017/01/18 23:45 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『応天の門』都にて、魂鎮めの祭の開かれる事一

久々に『応天の門』再開です。藤原基経が、物の怪騒ぎや不作などで、民の不平不満も高まっていることから、大内裏で魂鎮めの祭りを執り行うことを帝に提案します。しかしこれはかなり危険を伴うものでもあり、伴善男は真っ向から反対します。

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内外の民を大内裏に入れる基経の案に、伴善男は反対を唱え、他の参議たちも、魂鎮めなどと言いながら、邪魔者を一番排除して来たのは藤原だなどとささやき合う。しかし帝はこの案に乗り気であった。そこで伴善男は、大内裏ではなく神泉苑などはと口を滑らせ、それに帝も同意したため、神泉苑での祭りの開催が決まる。

この知らせは高子の許にも届けられた。高子の入内のためにはまたとない機会であり、高子は、やっと自分が道具として使われるのかと皮肉めいた口を利く。また警備の責任者には、在原業平が当たることになった。一方道真は、その祭には批判的であった。そんな時、紀長谷雄がやって来て、祭りに備えて昭姫の店へ香を買いに行くと言い出す。

祭を前に、昭姫の店は大忙しだった。そこへ縫物を届けにタマという少女がやって来る。昭姫はタマの顔がひどく腫れ上がっているのに気づいた。実はタマは針を無くしてしまい、縫物屋の女将にひどくぶたれた挙句、商売道具を無くす者は出入りさせないと言われたのだった。またタマも、家には小さな弟がいるので心配だと口にする。

昭姫は別の針を持って来て、見つかったことにすればいいと慰めるが、タマは聞かなかった。昭姫は店に来ていた道真に、タマの力になってくれたら、長谷雄の香の金は要らないともちかける。そこで道真と長谷雄はタマの家に行き、針探しを始める。しかし土間の藁の中に落ちたであろう針を探すのはなかなか大変だった。

道真は一旦家に戻って、父の部屋からこっそり慈石(磁石)を持ち出していた。それを懐から出し。これで吸い寄せてみてはどうかとタマに渡す。タマは針を探しながら、父は権史生の大宅鷹取であること、母も市で仕事をしていること、自分は縫物が好きで家計を支えており、縫物屋からもらう端切れで、弟に着物を縫ってやりたいと考えていることなどを話す。

針がやっと見つかった。一本の藁の中に紛れ込んでいたのだった。これで一件落着となるが、実は道真もいざという時のために、針を一本別に持参していた。私も昭姫同様、ずるい大人の側だったと言う道真。そして伴家の屋敷では、善男の甥の豊城が祭を楽しみにしていた。無論豊城は、よからぬことを企んでいたのである。

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魂鎮めの祭が行われることになりますが、プロローグ的な話題から始まりました。しかしこれには思わぬ伏線があります。権史生(下級官吏)大宅鷹取というのは、かの応天門の変で、重要な役割を担う人物だからです。しかし本人ではなく娘の話題から入り、なくした針を探すのに、珍しい磁石を貸してあげる道真とというのはちょっといい感じです。無論道真らしく、多少減らず口的なセリフも登場しますが。

[ 2016/12/09 01:30 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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