まず、このような記事がありましたので貼っておきます。何かで見かけたようなタイトルが多いと思ったのですが、やはりそうでしたか。今後も有名なハードボイルド小説とか、著名な映画のタイトルが登場します。
【直虎】実はゆるくないサブタイトル 映画や小説をモチーフに (ORICON)
さて今回のあれこれですが、今回はずばり直親の、人の気持ちに鈍感な点について。
VS政次 「隠し里の件、お前に任せる」
「ここは井伊の領地ではありませんので…(ほらなんか言えよ鶴)」
「井伊を守るのはおとわのためだと思わぬのか!」
大事な件は丸投げするわ、事ある毎におとわを口実にするわで、そりゃ政次も腹を立てようというものです。この人は中野直由にも「今川に尻尾を振っておれ」などど毒づかれていますし、あれはどう見ても中野さんの方が悪いのですが。
何かにつけて自分で決められない井伊家の男性の、その象徴的存在のようにも見えるのですが、特に直親の中では、子供時代の関係がそのまま続いていて、それが甘えになっているのでしょう。しかもどう見ても策略ではなく、これが地であるように見えますし、本人に自覚がない分、よけい悪いともいえます。
VS次郎 今川の検地一行を接待するまではいいのですが、その情報源が次郎なのですね。自分でパイプ位作ればと思うのですが、これは今の当主も、先代もやって来ていないから仕方ないか…。しかもその文がなかなか届かず、結局役に立ったのは、その日が岩松殿の奥方の月命日だったことのみでした。しかし相手が算術と数が好きという場合、どうやってもてなすべきなのでしょうね。
VSしの川名から帰ったら今度は龍潭寺、さらに、明日からまたしばらくいないからと聞いて、お役目ならばと健気に耐えるしの。たまには労わりの言葉くらいかけてあげるといいのに。このしのもおとなしくはあるのですが、極限まで感情を抑えた挙句、暴発するタイプのようにも見えます。
VS直盛・千賀あまり次郎の許に通っていては、しのもいい気持ちがしないだろうと転居を勧める直盛夫妻。しかし直親の方は、そもそもしのが考えていること、悩んでいることがわかっていないふしもあり。これは次回への伏線となりそうです。
次郎VS政次政次の「俺の思うように」が気になって仕方なかった次郎ですが、直親を心配させまいとそれを否定します。しかしその後小野家に押し掛け、味方をしてやってくれと懇願する次郎。しかし政次は
「ならば還俗して結婚してくれるか?俺は直親のせいで二度も好機を逃した」
「何の覚悟もないのなら寺で経でも読んでおけ」
次郎もいささか虫がいいだろうと思わなくもないのですが、しかし直親に比べたらまだ許せるような気がします。しかしこの時次郎が留守にしたため、瀬名の文を翌朝見ることになり、慌てて川名に馬を走らせることになるわけで、結果論にはなるものの、別に小野家に行かなくてもよかったのですが…。
しかしあの亀、直親をこういう風に描くとは、なかなか興味深いと思います。本人も子供時代に別れたままの、かつての友人を頼りにするのはわからなくもないのですが、既に大人になり、それぞれの立場も違う以上、いつまでも当時のままでは済まされないでしょう。結局直親は、政次と対立し、父と同じ運命をたどるのですが、それまでにもう少し成長するのでしょうか。一応次郎が思う人物ではありますし、次郎自身が竜宮小僧でもあり、また子供もできる以上、もうちょっと大人にならざるをえないかとは思うのですが、ただし、基本的に甘い部分はそう変わらないでしょう。
それと竹千代改め元信と瀬名。
「身に余る」
「身が余る」
一字違っただけで、全く違う意味になってしまいます。日本語は面白い。小野玄蕃となつに比べると、何かちぐはぐな印象のカップルでもありますが、しかし元信に取って、これはまだまだ始めの一歩だったわけです。しかし瀬名が生きながらえていたら、関ヶ原の勝利、あるいは江戸幕府の成立を、夫と共に喜んだかもしれないのですが。
しかし今の井伊家を見ていると、『真田丸』の豊臣家が何となくだぶります。
井伊直親-豊臣秀頼
井伊直盛-淀殿
井伊直平-大蔵卿局
中野直由-大野治長
小野政次-織田有楽斎
こういった感じでしょうか。
今川検地や南朝の親王については、また機会があったら別にアップしたいと思います。ちなみに井伊氏は南朝方として戦っていました。それから、畑の大きさを測っている子をはじめ、龍潭寺の小坊主たちが何とも可愛い。
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