第3話のあらすじです。ところでこの大河のアバンは前回のおさらいだけでなく、その回の放送分も入っているようですね。おとわがなぜ自分で髪を剃ったのか、その理由がアバンではっきりしました。そして、小野和泉守がこれはダメだと去って行くのも。
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たけの悲鳴を聞いてかけつけた直盛と千賀、そして小野和泉守は、おとわが自分で髪を剃り、額から血を流しているのを目の当たりにする。おとわは出家するといい、頑なに鶴丸との夫婦約束を拒んだ。また、鶴丸が父和泉守のしたことを悔いていたとも言い、これでは無理であると小野和泉守はその場を離れる。千賀はお下知に従うしかないと言い聞かせるが、おとわは南渓受け売りの「答えはひとつではない」をぶち、千賀はきつい声で言う。
「それはもう聞きました!」
今川義元より井伊家に文が届く。それには忠義の証として、おとわを駿府に差し出すようにしたためられていた。これを聞いた直平は、戦しかないといきり立つ。屋根の上でこの会話を聞いていたおとわは、井戸端で出会った南渓に泣きつくが、南渓は人質に行かねば取り潰し、行かずに兵を挙げても取り潰しと飄々としたものだった。その後南渓は、おとわの出家を今川に認めさせることを直盛と千賀に約束する。今川はおとわが出家したことではなく、井伊が下知に従わないことを不快に思っていた。
南渓の計画はまずおとわに出家させ、家督を継げない状態にして今をも喜ばせ、その後ほとぼりが冷めるのを待って、還俗させるというものだった。また南渓は、駿府で雪斎禅師に会うことをおとわに伝える。しかしおとわは南渓の妹で、今川家に人質にやった佐名について、誰も口にしたがらないのを不思議がっていた。南渓は、誰も頭が上がらぬからじゃと答える。そしておとわは、伯父の新野左馬助や乳母のたけと共に駿府に向かった。今まで見たこともないきらびやかさに圧倒されるおとわ。
おとわとたけは佐名の嫁ぎ先の関口家に入る。そこには娘の瀬名がいて、蹴鞠の稽古をしていた。義元の嫡男である龍王丸に勝てば、褒美として妻になれ、今川を手にすることができると野心を燃やす瀬名。しかしその頃井伊谷では、鶴丸が何者かに拉致されていた。おとわの曾祖父直平のしわざだった。直盛は直平のいる川名に赴き、直平を説得する。そこに囚われていた鶴丸は、父を困らせるには弟もさらわねば意味がないと落ち着いた表情で口にする。
関口家ではおとわが佐名に目通りした後、佐名は井伊の味方ではないのかとたけに尋ねる。たけは、かつて佐名が今川に人質に出され、義元のお手付きとなったことを話すが、おとわは無論お手付きの意味がわからず、鬼ごっこで鬼から背中に手を付かれることと勘違いし、それはひどいと佐名に同情する。また南渓は雪斎と会い、井伊は人質を出すのを嫌うこと、それには佐名も関係していることを話し、雪斎にとりなしを頼むものの、やはり人質の線が濃厚であった。また南渓は寿桂尼にとりなしをしようと、佐名宛ての文をおとわに持たせる。
しかし佐名は、その手紙を引き裂いてしまう。南渓は自分の計画が頓挫したと知るが、まだわからぬ、道は一本とは限らず、明日何が起こらぬとも限らない、諸行無常じゃとおとわに言う。そうこうするうちに、おとわが今川家に上がる時が来た。和泉守に案内されて、おとわとたけのみ入ることを許される。その頃寿桂尼は、ある文に目を通していた。また鶴丸の拉致が和泉守に知らされるが、その時雪斎が現れる。一方おとわとたけの前には、大方様である寿桂尼が姿を現わす。
義元は能の稽古をしており、その間蹴鞠の見物を勧められるおとわ。しかし龍王丸に勝てば褒美がもらえるということで、勝負に名乗りを上げる。初めての蹴鞠に四苦八苦し、家臣たちの間に転がり込んで頭巾を落としたり、転倒したりしながらも何度も勝負を挑み、ついに龍王丸に勝ちを納める。そこへ義元が現れ、これは卑怯だという龍王丸にわき目も振らず、おとわは褒美として、井伊谷に帰してくれと頼み込み、義元もそれを承諾した。
結局井伊谷に戻れることになり、おとわの出家を条件に井伊家は本領安堵となった。南渓が雪斎に、井伊では戦だと息巻いている者もいたと伝えたことから、下手に人質を出させて謀反を起こされるよりは、本領安堵させ、三河攻めに使った方が得策であると考えたのである。そして南渓は、帰郷前に佐名の許を訪れる。結局佐名は寿桂尼にとりなしてくれたのだった。おとわ一行は井伊谷に近づき、直盛は水路を渡って娘の方へと歩み寄る。
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龍王丸に勝って、井伊への帰還をつかみ取り喜ぶおとわ。しかしその陰には、大人たちの様々な思惑や駆け引きがありました。それにしてもおとわが駿府に行ったからと言って、鶴丸を拉致する直平もちょっと短絡的では。どう見ても腹芸ができず、ことごとく和泉守と反りが合わないのはわかりますが、拉致などしても、下手すれば事がこじれるだけではないかと。一方で鶴丸は、実に落ち着き払ったものでした。
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