昨日の続きです。よくなかったと思われる点について。
英語字幕と英語サイト 終盤に押した感があること 笑い 真田家以外の人物の背景が乏しい 新史実が悪目立ちしやすい 女性陣の描かれ方 合戦、特に夏の陣の描写 一部伏線が未回収のまま 創作部分にやや難あり 視聴率の問題
まず英語字幕と英語サイト、動画は結局全部は観なかったので、目にした範囲内での感想ですが、サイト共々どこか直訳的な印象がありました。そして終盤が、時間がない中にあれこれ詰め込んだ印象もあり、また笑いの部分も、特に後の方の信之パートの落ちはやり過ぎだったと思います。
それと真田家以外の人物、たとえば徳川家康とか上杉景勝といった人物の背景が描写不足。これは真田家目線で描くというのとは、また別に捉えられるべきでしょう。上杉主従や政宗を最終回に登場させるなら、その分の尺で、慶長出羽合戦をさわりでもいいからやってほしかったです。それから史実関連も、悪目立ちと言っては何ですが、もう少しセリフに溶け込ませた方がいい部分(秀頼の馬印の件など)もありました。鉄火起請などはよかったのですが、新史実の発表会といった感もありました。
また女性陣キャラで、きりの描写などは反感を持たれたこと(私はさほど気にはなりませんでしたが)、そして合戦の描写にもう一工夫ほしかったと思います。それと未回収の伏線もありました。たとえば淀殿の「同じ日に死ぬの」などは回収してほしかったし、豊臣家の滅亡もきちんと描いてしかるべきだったかと思います。また創作部分に関しても、何か仕掛けがあるのだろうと思って観ていましたが、違和感を覚える部分もありました。そして視聴率、これに関してはまた改めて書きたいと思いますが、本放送は15パーセント前後をめどでいいかと思います。
それとは別に、一部漢字表記で「会津」とか「二条」などと書かれていましたが、当時の表記では「會津」「二條」でしょう。NHKに問い合わせたところ、「わかりやすくするためにこうした」との回答でしたが、やはりこういうのは当時の書き方に合わせるべきかと。
それと歴史関連雑誌だったと思いますが、堺雅人さんが、公務員と思って演じた旨のコメントをしていました。確かに大坂編での信繁(幸村)の立場は、多少官僚に近いものはありますが、しかしやはり両者は別物ですね。それと三谷さんが、「ダイナミックな題材をこじんまり描く」と言っていたのもやや疑問。ならばダイナミックに描いてほしかったです。信繁の、日ノ本一の兵ぶりがどうも物足りなかったので。
ある程度の改変は、三谷さんの脚本ならありがちだとは思いますが、やはり最後の方の改変はひねり過ぎの印象が強く、本来あのまま散っていい信繁が、無駄に時間稼ぎをしている感じでした。家康を二度攻めたというのも、史実なのかもしれませんが、そこまでこだわらなくてもよかったと思われます。やはり大河には、通説通りに描くシーンも必要なのかもしれませんし、多くの人が知っているであろう、西尾宗次が首を取るシーン、いっそああいうのを端折らず描いた方が、収まりはよかったかもしれません。
(2017年1月5日一部加筆修正)
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